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ムカシハ

初回授業again〜桜の場合〜

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 結局、音羽と組むことになったけどなぁ。

「全く思い浮かばん。」

 正直、音羽のことはあまり知らない気がする。この1年、お互いのことをちゃんと話せたのは久志だけやし、音羽にも楓にも言ってないことの方が多い。いつも言おうとして怖くなる。その繰り返しだ。

 どんな詞でも、メロディーをつけたら歌ってくれるって言ってくれたけど、私の歌ができなかったら元も子もない。だからって、私は書こうとしたら書けないから、冷静になりたい。でも、こんなにも書けない状況はまだなかったから、余計に焦ってる。

「自然体、自然体、自然体…」

私は1つ深呼吸をして、ペンを持つ。

『終わりのチャイムが鳴らないように
 心の中でカウントした
 確かに刻んでる鼓動だけが
 私を悲しませた

 彗星に乗って流れる言葉
 君の答えは見つからないまま
 またひとりぼっち
 嫌嫌嫌嫌…

 ありふれた言葉紡いで
 一瞬の別れの前の約束を
 「サヨナラ」なんていらないから
 「また明日」それだけで十分だから


 どれほど沢山嘘ついただろう
 心の中でカウントした
 100から先は数えてないけど
 きっともっと沢山だ

 虚言妄言幾つもの罪を
 犯してきたこの軽くて薄い
 こんな馬鹿な口
 嫌嫌嫌嫌…

 絶対は忘れてしまって
 繰り返す言葉の深く奥の底
 「いつもは…」なんて忘れたから
 そんな日常上書きして欲しいから


 他人のこと信じれなくなって
 自分のことを嫌いになった
 裏切りも同情もきっと
 見世物みたいに軽く使った
 私なりに決めた償い
 誰かに止められることなんて
 嫌嫌嫌嫌…

 ありふれた言葉紡いで
 一瞬の別れの前の約束を
 「サヨナラ」なんていらないから
 「また明日」それだけで十分だから
 それだけはなんとなく言って欲しいから』

昔の私を映してるみたいな歌詞になってしまった。
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