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ウソツキ
シンユウ
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私の親友はとても可愛い。
「ねぇ、聞いてよ。バカ兄、今日の朝担当なのに結局起きてこんかってん。これで何回連続やと思ってんねん!」
「まぁ、そんなこともあるんちゃうかな?」
隣でぴょこぴょこ跳ねているのは同じ水泳部の由良杏ちゃん。私より身長が少し小さくて、塩素で色が抜けた長くて茶色い髪の毛を1つに束ねている。
こんな口調で話しているが、実は兄自慢がしたいってのも私は知ってる。なんせブラコンやもんな。
「だから、いくらなんでも回数が多すぎるって言ってんの!私だって何回か忘れたことがあるけど、それはキツい日の次の日やし、しょうがないから。」
「お兄さんも疲れてるんちゃうん?」
「バカ兄が疲れる?学校生活で?上位カーストのグループの中心におったらありえるかもしれんけど、んなわけないやん!だってバカ兄やで!あ~想像もしたくなかった。脳内メモリにウイルスが~。」
親友だからこそ見える、彼女の特徴その1。『お兄さんの話になると急に早口になっていく』こと。本人は一切気づいていないようだけど、どんどん早口になっていくし、口元のニヤつきも止められていない。気づいたのは中学に入ってすぐで、きっかけは何か知らないけどそれから杏がするお兄さんの話は多くなっていった気がする。そして、それを指摘したら「違うし」って口を尖らせながら言うから、それもそれで可愛い。
「ねぇ、話聞いてる?」
「ん?あぁ、杏がお兄さん大好きな話?」
「違うし!あんなバカ、隣にいるだけで腹立つわ!」
はわ~~!可愛い~!
校門をくぐって、自転車を置いて、更衣室へ。ここ最近は泳ぐ練習じゃなくて、陸練中心。走り込みは毎日していて、コースはいつも通っている坂を登って、山の頂上に着いたら杏の家がある蹉跎の方に降りていく。途中で住宅街に入ってひら〇ーの方へ。線路沿いを通ってひら〇ーの入場ゲートの前を通り過ぎる。突き当たりを右に曲がるとあとは道なりに走っていくだけ。ここからは地味な上り坂で、疲れた足にチクチクと攻撃してくる感じだ。そして、登りきったらあとは下るだけ。
「あ~疲れた。」
「他のみんなはまだみたいやね。」
私たちはこのクラブではずば抜けて速いので、走っていると後ろがいなくなっているのはいつもの事だ。だけど、顧問の藤並先生は驚かない。私たちより早い人がいたから。
「杏のお兄さん、すごいね。」
「でしょ!」
杏は目を輝かせて嬉しそうにした。
「ねぇ、聞いてよ。バカ兄、今日の朝担当なのに結局起きてこんかってん。これで何回連続やと思ってんねん!」
「まぁ、そんなこともあるんちゃうかな?」
隣でぴょこぴょこ跳ねているのは同じ水泳部の由良杏ちゃん。私より身長が少し小さくて、塩素で色が抜けた長くて茶色い髪の毛を1つに束ねている。
こんな口調で話しているが、実は兄自慢がしたいってのも私は知ってる。なんせブラコンやもんな。
「だから、いくらなんでも回数が多すぎるって言ってんの!私だって何回か忘れたことがあるけど、それはキツい日の次の日やし、しょうがないから。」
「お兄さんも疲れてるんちゃうん?」
「バカ兄が疲れる?学校生活で?上位カーストのグループの中心におったらありえるかもしれんけど、んなわけないやん!だってバカ兄やで!あ~想像もしたくなかった。脳内メモリにウイルスが~。」
親友だからこそ見える、彼女の特徴その1。『お兄さんの話になると急に早口になっていく』こと。本人は一切気づいていないようだけど、どんどん早口になっていくし、口元のニヤつきも止められていない。気づいたのは中学に入ってすぐで、きっかけは何か知らないけどそれから杏がするお兄さんの話は多くなっていった気がする。そして、それを指摘したら「違うし」って口を尖らせながら言うから、それもそれで可愛い。
「ねぇ、話聞いてる?」
「ん?あぁ、杏がお兄さん大好きな話?」
「違うし!あんなバカ、隣にいるだけで腹立つわ!」
はわ~~!可愛い~!
校門をくぐって、自転車を置いて、更衣室へ。ここ最近は泳ぐ練習じゃなくて、陸練中心。走り込みは毎日していて、コースはいつも通っている坂を登って、山の頂上に着いたら杏の家がある蹉跎の方に降りていく。途中で住宅街に入ってひら〇ーの方へ。線路沿いを通ってひら〇ーの入場ゲートの前を通り過ぎる。突き当たりを右に曲がるとあとは道なりに走っていくだけ。ここからは地味な上り坂で、疲れた足にチクチクと攻撃してくる感じだ。そして、登りきったらあとは下るだけ。
「あ~疲れた。」
「他のみんなはまだみたいやね。」
私たちはこのクラブではずば抜けて速いので、走っていると後ろがいなくなっているのはいつもの事だ。だけど、顧問の藤並先生は驚かない。私たちより早い人がいたから。
「杏のお兄さん、すごいね。」
「でしょ!」
杏は目を輝かせて嬉しそうにした。
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