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ウソツキ
オトコハ④
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あれから家に帰ってきて、俺は自分の机の前で悶々としていた。
「あ~~~~。」
頭を抱えて、机にめり込みそうなほど悩む。いったいどうやって渡すか。杏には今日もクラブがあるので、こっそり置いたが、桜はそうもいかない。今も家にいるわけで隣の部屋にいるわけで。
「あ~~~~。」
こんなにも勇気が出ない自分を呪いたい。たった壁1枚越えられないなんて。
意識してるとかそんなのではない。そんな話をし始めるときいはどうやねんって感じやし。ひとつ屋根の下で暮らしているから、そういうハプニングもあるわけで、今でこそないが風呂上がりに遭遇したときもある。そのときはさすがに俺の方も反応したし、正直ヤバかったが、そういう気持ちは一切ない。というか分からない。
『久志いる?』
「いるけど。」
俺は慌ててそれを隠す。桜はすぐに入ってきて、俺のベットの上に座った。
「久しぶりに作らない?」
「ほう、いい提案じゃねぇか。」
「まぁね。」
本日の道筋が決まった。ホワイトデーソングを書く→渡す。これだ!
俺は作詞ノートを開いて、ペンを持った。
『春を待つ 君の横顔
白い日差しより眩しくて
僕はそっと 目を閉じて
桜が咲くのを待った
どれほど言葉紡いでも
分からない程の感情
忘れることも出来ない鼓動
僕の中で今もずっと響いている
White Day君のことだけ
僕の中で残って離れてかない
きっと君は知ってるでしょ?
本当の僕のことを
指先に触れた熱と
耳元に当たった吐息
何もかも全部覚えている
最高の青春だったねって笑えるなら
僕は悪者にだってなるから
White Day見つけて欲しい
こんな仮面ばっかの僕の素顔を
Someday今夜の月は綺麗って
言えるようになるから
まだ届かない
まだ聞こえない
いつもしっぽ取り
飽き飽きさ
だけど喧嘩ばっかして
紡いだTrue Story
会いたいという気持ちがここに
White Dayいつも君だけ
映してきたこの瞳が言うこと
もう目が離せないから
僕のことを奪って
白い日差しに隠して』
あとはこれとチョコレートを渡すだけ…あれ?ないぞ。
ふと桜の方を見る。桜はもう食べていた。
「はぁ、歌詞できたぞ。あとそれホワイトデー。」
「マジ?」
「大マジ。」
「ごめーーーーん!」
桜の声が家中に響き渡った。
「あ~~~~。」
頭を抱えて、机にめり込みそうなほど悩む。いったいどうやって渡すか。杏には今日もクラブがあるので、こっそり置いたが、桜はそうもいかない。今も家にいるわけで隣の部屋にいるわけで。
「あ~~~~。」
こんなにも勇気が出ない自分を呪いたい。たった壁1枚越えられないなんて。
意識してるとかそんなのではない。そんな話をし始めるときいはどうやねんって感じやし。ひとつ屋根の下で暮らしているから、そういうハプニングもあるわけで、今でこそないが風呂上がりに遭遇したときもある。そのときはさすがに俺の方も反応したし、正直ヤバかったが、そういう気持ちは一切ない。というか分からない。
『久志いる?』
「いるけど。」
俺は慌ててそれを隠す。桜はすぐに入ってきて、俺のベットの上に座った。
「久しぶりに作らない?」
「ほう、いい提案じゃねぇか。」
「まぁね。」
本日の道筋が決まった。ホワイトデーソングを書く→渡す。これだ!
俺は作詞ノートを開いて、ペンを持った。
『春を待つ 君の横顔
白い日差しより眩しくて
僕はそっと 目を閉じて
桜が咲くのを待った
どれほど言葉紡いでも
分からない程の感情
忘れることも出来ない鼓動
僕の中で今もずっと響いている
White Day君のことだけ
僕の中で残って離れてかない
きっと君は知ってるでしょ?
本当の僕のことを
指先に触れた熱と
耳元に当たった吐息
何もかも全部覚えている
最高の青春だったねって笑えるなら
僕は悪者にだってなるから
White Day見つけて欲しい
こんな仮面ばっかの僕の素顔を
Someday今夜の月は綺麗って
言えるようになるから
まだ届かない
まだ聞こえない
いつもしっぽ取り
飽き飽きさ
だけど喧嘩ばっかして
紡いだTrue Story
会いたいという気持ちがここに
White Dayいつも君だけ
映してきたこの瞳が言うこと
もう目が離せないから
僕のことを奪って
白い日差しに隠して』
あとはこれとチョコレートを渡すだけ…あれ?ないぞ。
ふと桜の方を見る。桜はもう食べていた。
「はぁ、歌詞できたぞ。あとそれホワイトデー。」
「マジ?」
「大マジ。」
「ごめーーーーん!」
桜の声が家中に響き渡った。
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