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ワタシハ
情人⑤〜楓の場合〜
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朝、こっそりと奏の家に入る。
「あら、おはよう楓ちゃん。」
「おはよう、お義母さん。」
時刻は午前5時過ぎ。奏はまだ眠っている時間だ。実は昨日の間にお義母さんに朝一から来る許可を貰った。そして奏をびっくりさせてやろう!
そーっと奏の部屋のドアを開ける。掛け布団に埋もれている奏の姿を見つけた。まだ目を覚ましていないみたいだ。
「(かわいいいいいいいいい!)」
気づかれないように近づく。寝息が聞こえてくる距離まで近づいて、私はクッションの上に座った。
重力に逆らっている前髪に手を触れる。やっぱり硬い。塩素でやられてるのかな?
「んんっ。」
奏が少し声を出したので慌てて手を離す。起こしたかなって思って顔を覗いてみたけど、まだ夢の中だった。
「(危なかった…)」
私は胸を撫で下ろし、また奏と向かい合う。掛け布団は首まで掛かっていて、口から上は見えている状況。目線は自然とその唇に引き寄せられる。
「(キス、したいな…)」
何を思っているんだか。そんなのしたら奏は起きるに決まってる。だから、ね。
自分の唇を奏の唇に近づけていく。口先に奏の息を感じるようになって、私は目を閉じた。そして、触れ合った。ほんの1秒だけど、大好きな人と触れ合った。
「(はわあああああああ!)」
信じられないほど顔が熱くなってる。今までキスも何回もしたし、大人のキスだってした。なのにその時よりも興奮している。なんだろう、この背徳感は。癖になりそう。
突然、こてんと頭を敷布団に沈められる。
「おはよう、楓。こんなところで何してんだ?」
「えっと…、奏、おはよう!」
王子様はお姫様のキスで目が覚めました。
奏が寝癖を直すのを待ってから朝ごはん。今は7時過ぎだから、私にとっては遅めの朝ごはんだ。
「んで、結局、何してたんだ?」
「ナニモシテナイヨー。」
あんなことをしていたから、ちょっと嘘っぽい返事になっちゃった。バレたかな?
「そうか。ならいいや。お前のことだからキスぐらいしてるだろってカマかけてたけど、外れたな。」
「ん"ん"っっ。」
「どうした?」
「ううん。ちょっとベーコンが喉に詰まりそうになっただけ。」
ヤッベー。気づかれてたのかと思った。こういうとにだけ無駄に察しがいいもんな。
「それで、今日はなんで来たんや?」
「あーね。」
私は玄関から1つの箱を持ってきた。
「はい、私からのバレンタイン。ありがたく食べてよ。…どうしたの?」
奏がフリーズしている。ほっぺたをつついてみても動く気配がない。次は抓ってみる。
「痛たたた。びっくりした。あんまり気にしてなかったから。」
「大好きな彼氏に渡さない訳ないもん。」
「ニヒヒ。ありがとう。じゃあ俺からも。」
奏は自分の部屋に上がる。そして平たい箱を持って降りてきた。
「俺からの誕プレ。開けてええで。」
「じゃあ…」
箱を開けると、不思議な形のペンダントが入っていた。まるで、葉っぱが半分に切れたみたいな。
「俺とペアになるように作ってもらったんだ。モチーフは楓の葉っぱ。知り合いにそういうのが得意な人がいてな。」
奏は笑って、自分の首元のペンダントを見せる。たしかに私の形とならピッタリ合わさる。
「エヘヘ。ありがとう。」
私はペンダントを手に巻き付けたまま、奏に抱きつき、そのまま唇を奪った。さっきより熱く。
「あら、おはよう楓ちゃん。」
「おはよう、お義母さん。」
時刻は午前5時過ぎ。奏はまだ眠っている時間だ。実は昨日の間にお義母さんに朝一から来る許可を貰った。そして奏をびっくりさせてやろう!
そーっと奏の部屋のドアを開ける。掛け布団に埋もれている奏の姿を見つけた。まだ目を覚ましていないみたいだ。
「(かわいいいいいいいいい!)」
気づかれないように近づく。寝息が聞こえてくる距離まで近づいて、私はクッションの上に座った。
重力に逆らっている前髪に手を触れる。やっぱり硬い。塩素でやられてるのかな?
「んんっ。」
奏が少し声を出したので慌てて手を離す。起こしたかなって思って顔を覗いてみたけど、まだ夢の中だった。
「(危なかった…)」
私は胸を撫で下ろし、また奏と向かい合う。掛け布団は首まで掛かっていて、口から上は見えている状況。目線は自然とその唇に引き寄せられる。
「(キス、したいな…)」
何を思っているんだか。そんなのしたら奏は起きるに決まってる。だから、ね。
自分の唇を奏の唇に近づけていく。口先に奏の息を感じるようになって、私は目を閉じた。そして、触れ合った。ほんの1秒だけど、大好きな人と触れ合った。
「(はわあああああああ!)」
信じられないほど顔が熱くなってる。今までキスも何回もしたし、大人のキスだってした。なのにその時よりも興奮している。なんだろう、この背徳感は。癖になりそう。
突然、こてんと頭を敷布団に沈められる。
「おはよう、楓。こんなところで何してんだ?」
「えっと…、奏、おはよう!」
王子様はお姫様のキスで目が覚めました。
奏が寝癖を直すのを待ってから朝ごはん。今は7時過ぎだから、私にとっては遅めの朝ごはんだ。
「んで、結局、何してたんだ?」
「ナニモシテナイヨー。」
あんなことをしていたから、ちょっと嘘っぽい返事になっちゃった。バレたかな?
「そうか。ならいいや。お前のことだからキスぐらいしてるだろってカマかけてたけど、外れたな。」
「ん"ん"っっ。」
「どうした?」
「ううん。ちょっとベーコンが喉に詰まりそうになっただけ。」
ヤッベー。気づかれてたのかと思った。こういうとにだけ無駄に察しがいいもんな。
「それで、今日はなんで来たんや?」
「あーね。」
私は玄関から1つの箱を持ってきた。
「はい、私からのバレンタイン。ありがたく食べてよ。…どうしたの?」
奏がフリーズしている。ほっぺたをつついてみても動く気配がない。次は抓ってみる。
「痛たたた。びっくりした。あんまり気にしてなかったから。」
「大好きな彼氏に渡さない訳ないもん。」
「ニヒヒ。ありがとう。じゃあ俺からも。」
奏は自分の部屋に上がる。そして平たい箱を持って降りてきた。
「俺からの誕プレ。開けてええで。」
「じゃあ…」
箱を開けると、不思議な形のペンダントが入っていた。まるで、葉っぱが半分に切れたみたいな。
「俺とペアになるように作ってもらったんだ。モチーフは楓の葉っぱ。知り合いにそういうのが得意な人がいてな。」
奏は笑って、自分の首元のペンダントを見せる。たしかに私の形とならピッタリ合わさる。
「エヘヘ。ありがとう。」
私はペンダントを手に巻き付けたまま、奏に抱きつき、そのまま唇を奪った。さっきより熱く。
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