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ハジメテ
そして文化祭準備は始まった③
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待ちに待った文化祭前日!今日はまだ、ほぼ準備出来ない!なぜならうちの学校の文化祭は1日目が生徒だけでやるもの、2日目が外からお客さんを入れてやるもので、射的は2日目の内容だからまだ銃が届いていないのだ!
「今日やることは?」
「珍しくないね。」
射的メンバーはこれまで毎日仕事をしてきたから、今日だけは暇だ。他のパートの手伝いをしないといけないかと思ったら、まさかのやらなくていいとのこと。俺たちは決起集会をすることにした。
行くのは駅前のファミレス。ドリンクバーがあって、値段もそこそこリーズナブルなため、高校生の懐に優しい。
『カンパーイ!』
くたびれた声で乾杯する。ククッと飲み干すと疲労感がどっと押し寄せてきた。
「溶けるぅ!」
琴さんが背もたれにもたれてぐったりしている。今日まで働き続けたからな。
「その代わり、サボりまくった他のパートが今頑張ってるみたいだし。」
おぉっ。船戸さん意外と辛辣だな。
「ほぼ作詞家くんの頑張りって感じもするしね。持ち帰りもやってくれてたみたいだし。ありがとう。」
「「あざます!」」
柚さんは最近優しくなりすぎてびっくりするな。根は優しいんだろうけど。
俺たちはそれぞれ、パフェやケーキを頼む。話題は俺と桜の話になった。
「桜と由良君ってめっちゃ仲良いよね。」
「まぁ、隣の席だからな。それも3回連続。」
そう、入学から3回席替えをして、3回連続隣の席。もう腐れ縁と言っても過言では無いだろう。
「ホントは付き合ってたり。」
「しねぇよ。」
こういうときにきいの話が出ないのは、アイツが上手いこと存在感を消せてるからだろう。
「作詞家くん、加太君と楓ちゃんはどんな感じなの?」
柚さんはそっちも気になってるのか。その気持ち、分かるけど。
「あの2人は、お互い意識してるけど、当人はそれに気づいていないって感じかな。1番唆られるやつ。」
「やっぱりか~。クラスの女子の中でね、あの2人がくっつくかって議論が起こってるんだよね。でも、情報があんまりなくてさ。幼馴染ってことは知ってんだけど。」
「アイツら、幼馴染な上に、家隣だぞ。」
「おぉ!これは期待できるな!」
女子3人がずいっと前に乗り出してくる。恋バナスイッチが入ったな。
「確か、前に海南さんが熱出した時、看病したって言ってたな。」
『キャー!』
悪いが奏には犠牲になってもらおう。
「俺たちのグループでプールに行ったときは…」
そんな感じで話していると、俺のスマホが震える。ホーム画面に表示された時間は6時を回っていた。通知は、桜からか。
『今終わった。そっちは?』
「今から帰るわ」
すぐに既読がついたので、席を立つ。
「ごめん、同居人に呼び出されたから帰るわ。」
「どうせ桜ちゃんでしょ。あんた達が一緒に帰ってんの何回も見てるから。」
「理解が早くて助かる。」
お代だけテーブルの上に置いて、俺はヒラヒラと手を振った。
駅の改札前には桜がもう待っていた。
「ごめん待った?」
「ううん、今来たとこ。帰ろ。」
いつかした会話をして俺たちは電車に乗った。
〇〇〇〇〇
「ねえねえ、さっき作詞家くんが言ったことが本当だったら面白くない?」
「ゆっちゃん、どういうこと?」
「だからね、琴ちゃん。同居人が桜ちゃんってこと。」
「なるほどね。唆られるね。」
「今日やることは?」
「珍しくないね。」
射的メンバーはこれまで毎日仕事をしてきたから、今日だけは暇だ。他のパートの手伝いをしないといけないかと思ったら、まさかのやらなくていいとのこと。俺たちは決起集会をすることにした。
行くのは駅前のファミレス。ドリンクバーがあって、値段もそこそこリーズナブルなため、高校生の懐に優しい。
『カンパーイ!』
くたびれた声で乾杯する。ククッと飲み干すと疲労感がどっと押し寄せてきた。
「溶けるぅ!」
琴さんが背もたれにもたれてぐったりしている。今日まで働き続けたからな。
「その代わり、サボりまくった他のパートが今頑張ってるみたいだし。」
おぉっ。船戸さん意外と辛辣だな。
「ほぼ作詞家くんの頑張りって感じもするしね。持ち帰りもやってくれてたみたいだし。ありがとう。」
「「あざます!」」
柚さんは最近優しくなりすぎてびっくりするな。根は優しいんだろうけど。
俺たちはそれぞれ、パフェやケーキを頼む。話題は俺と桜の話になった。
「桜と由良君ってめっちゃ仲良いよね。」
「まぁ、隣の席だからな。それも3回連続。」
そう、入学から3回席替えをして、3回連続隣の席。もう腐れ縁と言っても過言では無いだろう。
「ホントは付き合ってたり。」
「しねぇよ。」
こういうときにきいの話が出ないのは、アイツが上手いこと存在感を消せてるからだろう。
「作詞家くん、加太君と楓ちゃんはどんな感じなの?」
柚さんはそっちも気になってるのか。その気持ち、分かるけど。
「あの2人は、お互い意識してるけど、当人はそれに気づいていないって感じかな。1番唆られるやつ。」
「やっぱりか~。クラスの女子の中でね、あの2人がくっつくかって議論が起こってるんだよね。でも、情報があんまりなくてさ。幼馴染ってことは知ってんだけど。」
「アイツら、幼馴染な上に、家隣だぞ。」
「おぉ!これは期待できるな!」
女子3人がずいっと前に乗り出してくる。恋バナスイッチが入ったな。
「確か、前に海南さんが熱出した時、看病したって言ってたな。」
『キャー!』
悪いが奏には犠牲になってもらおう。
「俺たちのグループでプールに行ったときは…」
そんな感じで話していると、俺のスマホが震える。ホーム画面に表示された時間は6時を回っていた。通知は、桜からか。
『今終わった。そっちは?』
「今から帰るわ」
すぐに既読がついたので、席を立つ。
「ごめん、同居人に呼び出されたから帰るわ。」
「どうせ桜ちゃんでしょ。あんた達が一緒に帰ってんの何回も見てるから。」
「理解が早くて助かる。」
お代だけテーブルの上に置いて、俺はヒラヒラと手を振った。
駅の改札前には桜がもう待っていた。
「ごめん待った?」
「ううん、今来たとこ。帰ろ。」
いつかした会話をして俺たちは電車に乗った。
〇〇〇〇〇
「ねえねえ、さっき作詞家くんが言ったことが本当だったら面白くない?」
「ゆっちゃん、どういうこと?」
「だからね、琴ちゃん。同居人が桜ちゃんってこと。」
「なるほどね。唆られるね。」
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