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サマバケ
DAY30
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朝目覚めると、知らない天井だった。あぁそうか、お泊まり会してるんだった。
「ふわあぁ。みんなはぁ。」
隣を見るとまだ寝ている。スマホを開いて時間を確認する。3時だった。まだ外が暗いわけだ。窓を開けようと思ったが、月明かりでみんなが起きてしまいそうなので、それは諦める。
私は昨日の晩のことを思い出していた。ウイスキーボンボンと日本酒ボンボンを食べて…それからの記憶が無い。変なこと言ってないか不安になってきた。もしも、ひい君に関すること話してたら、月末どんな顔して会ったらいいか分かんないよ。
机の上に残っているウイスキーボンボンを1つつまむ。甘い。でも昨日知った味。知ってしまったから離れられない味。そして、一生忘れられない味。私は麻痺しかけの脳で言葉を紡いだ。
「好きだよ、……」
これはきっと誰にも届かない私の願い。私は負けヒロインだ。それでも、見届ける権利ぐらいはあるよね。私はパタンと倒れて、眠りについた。
〇〇〇〇〇
お腹に当たったなにかの感触で目が覚める。
「頭痛ぁ。」
きっと、昨日食べたウイスキーボンボンのせいか。次からは気を付けないとな。周りを見回すとまだ真っ暗だった。お腹の上にはきいが乗っている。私は彼女をどかしてキッチンの方へ。水を飲み、一息つく。昨日の夜のことを思い出していた。
『奏はぁ、仲良くやってるけどぉ。たまにご飯一緒に食べたり、遊んだり、看病して貰ったり。』
「はぁー、めちゃくちゃ恥ずかしい。私とあいつがめっちゃ仲良いみたいやんか。」
私は奏とはそこそこ仲良くやってる方だと思う。それでも、そこまでデレる必要はないのに。なんでだろうか。奏のこと考えてると、自然と頬が緩んでくる。やっぱりこういうときは寝て忘れよう。よし、寝よう。
2階の自分の部屋に上がる。3人が寝ている間にスペースを見つけ、そこへ飛び込んで、眠りについた。
〇〇〇〇〇
カラスの鳴き声で目が覚める。スマホを開けば、6時30分だった。みんなはまだ寝ているから、起こさないようにしないと。
まず、部屋を出て洗面所に向かう。途中のリビングで楓のお母さんを見かけた。
「おはようございます。お邪魔しています。」
「おはよう、桜ちゃん。昨日はすぐ寝ちゃったみたいね。」
「まあ、そうですね。途中から記憶がないですが。」
「あの2つを食べると流石にね。」
「もしかして、食べたらダメでしたか?」
「いいのよ。あれは、楓が食べさせたいって買ったやつだから。」
楓のお母さんは柔らかな笑顔を崩さなかった。おそらく、本当のことなんだろう。私は1つ礼をして、洗面所に向かった。
顔を洗って昨日のことを考える。さっき、『記憶がない』と言ったのはもちろん嘘だ。自分が何を言ったのか、全部覚えてる。考えるだけでも恥ずかしくなってきた。鏡に写る、真っ赤な顔をした自分を見る。私はいったいどうしてしまったのだろうか。こんなはずじゃなかったのに。目を閉じれば.、頭の中には、幼かった日の思い出が蘇る。
『アンタのせいよ―』
今でも思い出す、唯一の私の思い出。多分、この呪縛からは逃れられないだろう。
「ふわあぁ。みんなはぁ。」
隣を見るとまだ寝ている。スマホを開いて時間を確認する。3時だった。まだ外が暗いわけだ。窓を開けようと思ったが、月明かりでみんなが起きてしまいそうなので、それは諦める。
私は昨日の晩のことを思い出していた。ウイスキーボンボンと日本酒ボンボンを食べて…それからの記憶が無い。変なこと言ってないか不安になってきた。もしも、ひい君に関すること話してたら、月末どんな顔して会ったらいいか分かんないよ。
机の上に残っているウイスキーボンボンを1つつまむ。甘い。でも昨日知った味。知ってしまったから離れられない味。そして、一生忘れられない味。私は麻痺しかけの脳で言葉を紡いだ。
「好きだよ、……」
これはきっと誰にも届かない私の願い。私は負けヒロインだ。それでも、見届ける権利ぐらいはあるよね。私はパタンと倒れて、眠りについた。
〇〇〇〇〇
お腹に当たったなにかの感触で目が覚める。
「頭痛ぁ。」
きっと、昨日食べたウイスキーボンボンのせいか。次からは気を付けないとな。周りを見回すとまだ真っ暗だった。お腹の上にはきいが乗っている。私は彼女をどかしてキッチンの方へ。水を飲み、一息つく。昨日の夜のことを思い出していた。
『奏はぁ、仲良くやってるけどぉ。たまにご飯一緒に食べたり、遊んだり、看病して貰ったり。』
「はぁー、めちゃくちゃ恥ずかしい。私とあいつがめっちゃ仲良いみたいやんか。」
私は奏とはそこそこ仲良くやってる方だと思う。それでも、そこまでデレる必要はないのに。なんでだろうか。奏のこと考えてると、自然と頬が緩んでくる。やっぱりこういうときは寝て忘れよう。よし、寝よう。
2階の自分の部屋に上がる。3人が寝ている間にスペースを見つけ、そこへ飛び込んで、眠りについた。
〇〇〇〇〇
カラスの鳴き声で目が覚める。スマホを開けば、6時30分だった。みんなはまだ寝ているから、起こさないようにしないと。
まず、部屋を出て洗面所に向かう。途中のリビングで楓のお母さんを見かけた。
「おはようございます。お邪魔しています。」
「おはよう、桜ちゃん。昨日はすぐ寝ちゃったみたいね。」
「まあ、そうですね。途中から記憶がないですが。」
「あの2つを食べると流石にね。」
「もしかして、食べたらダメでしたか?」
「いいのよ。あれは、楓が食べさせたいって買ったやつだから。」
楓のお母さんは柔らかな笑顔を崩さなかった。おそらく、本当のことなんだろう。私は1つ礼をして、洗面所に向かった。
顔を洗って昨日のことを考える。さっき、『記憶がない』と言ったのはもちろん嘘だ。自分が何を言ったのか、全部覚えてる。考えるだけでも恥ずかしくなってきた。鏡に写る、真っ赤な顔をした自分を見る。私はいったいどうしてしまったのだろうか。こんなはずじゃなかったのに。目を閉じれば.、頭の中には、幼かった日の思い出が蘇る。
『アンタのせいよ―』
今でも思い出す、唯一の私の思い出。多分、この呪縛からは逃れられないだろう。
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