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第三機

追跡3

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 人口密度が最も多いいアスレチックのあるエリアに着いた。子を持つ両親が一緒に遊んだり、ベンチで子供の様子を見たり、親どうしが話したりしている。子供たちは自由気ままに体を動かして五感を刺激する。子供の学びの場だ。
 全く何か事を起こす気配のない二人に対して警戒心が下がってきた時に、それは突然起きた。
 アスレチックから離れた所で一人泣く女の子。外見からして五歳か六歳。周りは一度は見るものの声をかけるまでは至らず素通り。そんな女の子に二人は近づき紅が手を伸ばす。

「ちょっと待て‼」

 篤はそれを見て慌てて駆け出す。

「大丈夫? 迷子になっちゃった?」

 紅はしゃがんで目線を合わせ、頭を撫でながら優しく声をかける。

「何でお前がいる⁉ 私たちを捕まえに来たか‼」

 蒼は篤の存在に気が付いて戦闘態勢をとる。
 蒼の言葉に紅は反応して篤に敵対の目を向ける。
 女の子はそんな三人の状況を見て涙は枯れて目の周りを赤くしたまま呆けた表情をする。

「お前たちこそここで何をしてる?」

「私たちは遊びに来ただけよ‼」

 紅はしゃがんだまま威嚇する。まるで吠えている番犬のようだ。本来なら噛みつかれないように警戒するものだが篤は違った。

「なら俺はお前たちを捕まえるつもりはない。それより、この子と助けてあげようとしたんだろ。俺も手伝うよ」

 無防備にも篤は紅に倣って、少女と目線を合わせる為に紅の隣にしゃがんだ。
 それを見て二人は驚く。

「もう……なかなおりしたの?」

 少女は篤と二人を見て聴いた。

「したよ。心配してくれてありがとう」

 篤は答える。
 少女は二人を見る。二人の口からも聴きたいようだ。

「うん大丈夫だよ」

 紅が答える。

「私ももう怒ってない」

 蒼も答える。
 それを聞いて、少女は笑顔を見せる。
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