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誕生日
克也side
しおりを挟む「うっわーー!すごいっ!!」
目をキラキラさせながら運ばれて来た料理に歓声をあげる裕也。
前にホテルのディナーに連れてきた時、周りを気にしていたので今回は個室にしたのだ。
それが良かったのか、気にせず楽しんでくれているようで良かった。
「めちゃくちゃおいしい!」
「フッ、良かった。」
喜んでもらえるか不安だった。
いつも自分にお金はかけてほしくないと言われているし、断られてしまったらと思っていたが誕生日だからなのか素直に受け取ってくれた。
「今日は楽しかったですか?」
「それは俺が聞きたい。楽しかったか?」
少し間があき、フォークとナイフを置いて裕也が目を見る。
「僕は今日が生まれてきて一番、幸せな日でした」
なんでもないようなありきたりなデートをして、高級ホテルでのディナーはあまり好きではないくせにそんな日を生まれてきて一番だと笑う。
「ああ、俺もだ」
そう言うと裕也は驚いた顔をするが当然だと思う。
好きな奴の誕生日を一日かけて祝えて喜んで貰えるなんてこんなに嬉しいことはない。
「うそ、須藤さんは違うでしょう」
「いや、本当だ。でもこれから先も俺が祝うし、他にも沢山幸せなことはある。俺がいるからな。今日で終わりみたいな言い方はするな」
自信満々で言い切るとまさに目が点になるという言葉がそのまま当てはまる表情になると笑った。
「そうですか。でも、この日は一生忘れません。初めて生まれてよかったと祝ってもらった日ですから」
目元が赤い。
泣きそうなのか照れているのか判断がつかない。
「そうか」
裕也が余りにも幸せそうに笑うので何も言えない。
未来を諦めるのではなく、俺といる事で幸せがあると知ってほしい。
何が何でも幸せにする、だからいつまでも俺のモノであり続けてほしい。
裕也からほしい言葉はまだ貰っていない。
いつも俺が一方的に押し付けているだけだ。
でも必ず、俺しか駄目にしてやるし、自分から俺のモノでい続けたいと言わせてやる。
だからもう少しこの曖昧な関係で待っていてやる。
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