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転校生2
克也side
しおりを挟む裕也に拒否されると正直思っていなかった。
今まで拒否する側にしかいてこなかったから断わられるという事が頭になかった。
驚いたが裕也が泣いたのは最高に嬉しかった。関わり初めてすぐの頃なら泣きもせず無かったことにされて終わっていただろう、あの襲われかけても普通にしていた男が自分のことで泣いたのだ。
克也のことを受け入れているから泣いてしまったのだ。
どうでもいい人間に泣くような男じゃない。
「何ニヤニヤしてるんですか」
「可愛くて」
裕也は照れることもせず眉をよせ嫌そうな顔をする。
「何人に言ってるんですか、それ」
「そもそもお前以外に思ったことがない」
裕也は面倒になったのか何も言い返さずパスタをフォークにクルクルして小さな口で食べる。
食べることが苦手なのか進みは遅い、それでも出された分を食べようと頑張っているのが分かる。
本当に可愛い。
「無理しなくていい」
「……バレてました?美味しいんですけど元々胃が大きくなくて…。せっかく作って頂いたのにすみません…」
「気にするな」
「ご馳走様でした。僕、洗い物しますね」
裕也の残りを克也が食べ終わると裕也は手を合わせて席を立ち洗い物をする為キッチンに行く。
少しの間眺めていたが触りたくなり裕也が洗い物をしている後ろから抱きつき首元に顔を埋め匂いを嗅ぐ。
「っ!邪魔なんですけど」
ビクッとしたものの相手にされないので首筋に吸い付くと赤くなるのを見て独占欲が少しだけ満たされた。
「なっ!何やってるんですか!」
「俺のモノだと印を付けてるだけだ」
「っ、付けるんな、ばかっ!」
もう一度吸い付き赤くなるそこをゆっくり舐める。
「俺のモノだろ?」
「っ、ぁ、」
裕也は声を我慢する為に唇を噛むので少し緩んだ時に人差し指と中指を口に突っ込む。
「噛むなよ。舐めろ」
「ぁ、はぁ…ん、」
裕也は噛まないように必死に口を開け指に舌を絡ませる。
いくつかの印を付け終わり舐めさせていた指を口から抜くと物足りないのか裕也の目が指を追い、克也の方を見た。
自分の口に指を持っていき裕也の唾液を舐めとるのをわざと見せつけるように舌を這わせる。
「……、はぁっ、」
「キスマーク付けられて感じたのか」
「感じてないっ!!!」
須藤は裕也を向かい合わせにさせちらりと視線を下に落とすと耳元で囁く。
「勃ってる」
一気に裕也の顔が赤くなり逃げようとするので足の間に膝を入れ裕也のモノを足で軽く押す。
「やめっ、ン、」
「気持ちい?」
真っ赤になってる耳が可愛くて口に含み甘噛みして舐める。
「、みみ、やめ、ろっ!」
唾液でグチャグチャなっているのがダイレクトに頭に響いて気持ちいいのか膝がガクガクしている。
自力で立てず克也の膝に体重がかかってより裕也のモノに刺激がいっているのだろう、硬さが増していく。
「フッ、触ってないのに感じすぎだろ。この先が心配だな」
「、うっるせ、ぇ、ンン」
「イキたい?」
裕也は少し迷うように目をキョロキョロさせるが素直に頼むのは嫌なので首を横にふる。
「いいのか?こんなに硬くなってるのに」
「時間がたてば収まる!!!」
強情というか頑固というか。そんな所も可愛いのだけども。
オネダリさせたい所だがそれは次回にまわすことにする。
「しょうがない。顔上げろ」
裕也は赤くなった顔を見られるのが嫌でなかなか上げない。
「上げないとオネダリするまでこのままになるぞ」
そう言うと、恐る恐る顔が上がる。
目には涙の膜がはっていながらも必死に克也を睨みつけている。
「イイ顔、だな」
克也は顔を寄せキスをする。
息を吸うために開いた所に舌をねじ込む。
片手で裕也のモノを掴み扱くと気持ちいいのだろう、腰が引けるが逃さないよう掴んだ。
「、っ、はぁ、ん、」
飲みきれない唾液が裕也の顎を伝う。
涙が溢れそうになっている。
扱いていた手を早くすると手の中のモノがビクビクしてきたのでイク顔を見るため口を離すと同時に精液が出て足が崩れる。
「、イっ、く!!」
「大量だな。出してなかったのか?」
「…ぁ…、はぁ…」
「お前、体力ないな」
「……うるさい…、それより早く手をふけよ」
「舐めるか?」
「…、!!舐めるわけないだろ!!早く!ふけ!」
真っ赤になりながら克也を必死で睨む姿は子犬が必死に威嚇しているみたいだ。
自分がニヤニヤしているのが分かり咄嗟に手で口元を隠す。
今まで人の前で自分の感情が素直に出ることなんて無かったのに裕也の前では気を抜くと出てしまっていて苦笑いが漏れた。
裕也が足元でブツブツと文句を言っているので機嫌をとるように頭を撫でながらため息を落とす。
(重症だな…)
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