【更新休止】婚約破棄された令嬢の激辛料理経営禄

Mr.後困る

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冥府にGO!!

閑話 自棄酒

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大使館のBarにて酒を呑むツイスト。

「何で大使館内にBarがあるのかイマイチ分かりませんな」

ゼロがツイストの隣に座る。

「ビア帝国大使館にはBarが有るのは普通だよ
流石に仕事中には呑みませんが仕事終わりには呑みに来る大使は多い」
「そうですか・・・」

酒を煽るツイスト。

「あー・・・まぁ、 気にしない方が良い、 良くある話だ」
「何の事です?」
「マヤ殺害の功績が貴方とアラモード殿下の物になるんでしょう?」
「まぁな・・・・・はぁ・・・」

溜息を吐くツイスト。

「望まぬ悪評や望まぬ名声を浴びるのは貴族社会では良く有る事ですよ」
「・・・・・あぁ、 違う違う」

笑うツイスト。

「俺は別に他人の功績を自分の功績にされたからと言って自棄酒してる訳じゃないぞ?
俺は他人の手柄でも平気で喜べる人間だ、 俺がこうして酒をかっ喰らっているのは
マヤを殺した功績は貰えるのに賞金が貰えないって事だ」
「歴代最高額の賞金ですからね・・・」
「少しはくれても良いじゃないかって思う
そこがモヤモヤする、 とは父上には言わないけどね、 後が怖いし」

酒を煽るツイスト。

「あぁ、 無くなっちゃった・・・お代わり頂戴」
「少し飲み過ぎじゃないですか?」

頭がシェイカーのバーテンダーが制止する。

「まぁ最近呑んでないから今日はトコトン呑むぜ」
「あの、 これ、 良かったら・・・」

包みをツイストに渡すゼロ。

「これは?」
「娘がつまみにと」
「・・・・・ラビーに心配されているとはなぁ
これは喜ばしい、 実に喜ばしい、 恋愛フラグ立ったか?」
「・・・・・」

実は全員に作ってあげていると言う事は黙っているゼロ。

「どれどれ中身は・・・これは・・・」

袋の中身はえのきだった。
勿論調理している、 調味したえのきを片栗粉を付けて焼き揚げた物である。

「パリパリして美味しい、 そして辛く作って有るんだなぁ、 酒が進む進む」
「・・・昔は料理もしないし辛い物が好きと言う事もなかったんですがね」
「お、 ラビー嬢の過去話か、 是非とも聞きたいな語ってくれよ」
「そうですね・・・じゃあ私にも何か酒をくれるかな?」
「分かりました」

バーテンダーはグラスにビールを注いだ。

「こんな時は気取ったカクテルでは無くビールをどうぞ」
「それもそうか・・・」

そう言ってグラスを受取ったゼロだった。
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