【更新休止】婚約破棄された令嬢の激辛料理経営禄

Mr.後困る

文字の大きさ
上 下
270 / 426
冥府にGO!!

マヤside

しおりを挟む
マヤの口からラビーの名が出た時、 巾木達は死んでも戦う覚悟を決めた。

「色々御託を並べているが君のバックに皇族が居るのかね?」
「・・・・・とても、 とても不愉快ですね巾木さん」

マヤは激怒した、 静かに淡々と
まるで津波が押し寄せる前に海が引く様に
淡々と静かに穏やかに振舞っている。

「恍けるな、 ラビー嬢を娶った者を次期皇帝にすると言う話は我々も聞いている」
「は?」

本気に分からない様だった、 さっきまでの怒気が一瞬で消え失せ困惑している。

「何ですかそれ? 誰が言ったんですか?」
「皇帝フライが声明を発表したよ」
「・・・・・」

1秒、 2秒、 3秒。
マヤがまるでネジが切れた玩具の様に止まった。
そしてマヤの瞳が揺れる、 揺れる、 揺れる。

「あの売女あああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

突如として叫び出すマヤ。
髪の毛が逆立ち、 血管が浮き出て、 目が血走り、 吐血する。

「大人しく死んだと思ってたらあの糞忌々しい売女!!髑髏頭にラビーの事を吹き込んでいたのか死んでからも私に迷惑かけやがって!!ふざけるなフザケルナフザケルナアァアアアアアアアアアアアアアアア!!!私とニンフの理想国家が!!素晴らしき千年帝国が!!私のいない所で私の事を決めやがって!!2×2=4!!ノストラダムスがあの世でせせら笑っているのが見える!!スカルエンパイア!!ルート選択は完璧の筈!!奴は裏切り者!!この物語のヒロインは私私私ワタシィイイイイイイイ!!無駄な事!!正義は必ず勝つ!!DLCのキャラが居なくても問題は無い!!ルートは乱れたがラビーが居れば全部解決する!!」

物凄い勢いで頭を振り回して血が涎を撒き散らし、 まるで早回しの如くに言葉を紡ぐマヤ。

「・・・・・ラビーが居れば後は如何でも良い、 ラビーを連れて来い」

狂騒が嘘の様に止まり、 今までに無い口調で巾木に告げるマヤ。
最早老女どころか人間とすら思えない。
妄執の鬼、 否、 彼女を言い表すとしたら絶対的な何某かだろうか
自分の言う事を聞く事が絶対に正しいし聞くべきだと思っている
そういう傲慢さが溢れ出ている。

「断る」
「レーザー」

マヤが指先から光線を発した。
光属性の汎用攻撃魔法"レーザー"、 文字通りのレーザー攻撃。
光速かつ高威力、 牽制や脅しじゃなく殺しにかかっている。

だがしかしながらマヤが錯乱していた時に
既に背後に回り込んでいた金鬼に剣で斬られる。

「!!」

マヤの着ている服に刃が通らない!!
純白の真珠幹部標準装備の防刃騎士装束だ!!

「痛ぇなぁ!!」

マヤはレーザーを止めて金鬼を殴り飛ばした。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

すべてを思い出したのが、王太子と結婚した後でした

珠宮さくら
恋愛
ペチュニアが、乙女ゲームの世界に転生したと気づいた時には、すべてが終わっていた。 色々と始まらなさ過ぎて、同じ名前の令嬢が騒ぐのを見聞きして、ようやく思い出した時には王太子と結婚した後。 バグったせいか、ヒロインがヒロインらしくなかったせいか。ゲーム通りに何一ついかなかったが、ペチュニアは前世では出来なかったことをこの世界で満喫することになる。 ※全4話。

シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした

黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました! でもそこはすでに断罪後の世界でした

ひなクラゲ
恋愛
 突然ですが私は転生者…  ここは乙女ゲームの世界  そして私は悪役令嬢でした…  出来ればこんな時に思い出したくなかった  だってここは全てが終わった世界…  悪役令嬢が断罪された後の世界なんですもの……

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。

木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。 彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。 こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。 だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。 そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。 そんな私に、解放される日がやって来た。 それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。 全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。 私は、自由を得たのである。 その自由を謳歌しながら、私は思っていた。 悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

婚約破棄ですか。ゲームみたいに上手くはいきませんよ?

ゆるり
恋愛
公爵令嬢スカーレットは婚約者を紹介された時に前世を思い出した。そして、この世界が前世での乙女ゲームの世界に似ていることに気付く。シナリオなんて気にせず生きていくことを決めたが、学園にヒロイン気取りの少女が入学してきたことで、スカーレットの運命が変わっていく。全6話予定

婚約破棄を望むなら〜私の愛した人はあなたじゃありません〜

みおな
恋愛
 王家主催のパーティーにて、私の婚約者がやらかした。 「お前との婚約を破棄する!!」  私はこの馬鹿何言っているんだと思いながらも、婚約破棄を受け入れてやった。  だって、私は何ひとつ困らない。 困るのは目の前でふんぞり返っている元婚約者なのだから。

侯爵令嬢の置き土産

ひろたひかる
恋愛
侯爵令嬢マリエは婚約者であるドナルドから婚約を解消すると告げられた。マリエは動揺しつつも了承し、「私は忘れません」と言い置いて去っていった。***婚約破棄ネタですが、悪役令嬢とか転生、乙女ゲーとかの要素は皆無です。***今のところ本編を一話、別視点で一話の二話の投稿を予定しています。さくっと終わります。 「小説家になろう」でも同一の内容で投稿しております。

処理中です...