上 下
179 / 426
悪役令嬢の私がモテモテな件について

結局上手く行かないウィノ(ウィノside)

しおりを挟む
早馬が来るまでの間、 アラモードを縛るウィノ。

「ウィノ、 これ以上罪を重ねるな」
「五月蠅い!! 元々俺は何も悪い事してないだろうが!!」

ポッキーの言葉に対して言い返すウィノ。

「ポッキー、 彼を刺激しないで」
「しかしアラモード殿下」
「殿下?」
「あぁ、 私ビア帝国の第20皇女だから」
「何!? そんな大物なのか!?」
「良く考えろウィノ、 皇女を人質にしたら
皇帝を始めとしたビア帝国の者達が黙っていないぞ、 まず間違い無く殺される」
「まぁまぁ、 ポッキー、 そんなにめくじらを立てずに」

説得するポッキーを宥めるアラモード。

「・・・・・こういう事も慣れっこなのか?」
「えぇ、 まぁ、 何とかなるでしょ」

ウィノの問いに答えるアラモード。
全く焦っていない。

「早馬の準備が出来たぞ!!」
「よし、 ならば行くぞ、 おら、 歩け」
「はいはい」

ウィノに大人しく従うアラモード。

「あ、 そうだポッキー、 荷物で買って来た生菓子
悪くなる前に食べちゃっていいよ」
「え、 いや・・・はい?」

アラモードの言葉に戸惑うポッキー。

「それから刺激しない様に後は着いて来ない様に」
「え・・・し、 しかし・・・」
「後から言われたら『アラモードが来ないでと言った』と言いなさい」

建物の外に出るウィノ達。
ウィノは早馬にアラモードを乗せて早馬に乗ると駆け出したのだった。

「副団長、 追わなくて良いのですか?」
「あの安心ぶりからして何か有るのだろう・・・信じて待とう
それよりも、 だ」

ポッキーはイケイケの男に向き直る。

「貴様、 何故ウィノをここに匿っていた?」
「か、 匿っていた訳じゃありません・・・
住み込みの仕事で雇っていただけです、 指名手配犯だと知らなくて」
「分かった分かった、 話は詰め所で聞こう」
「あう・・・」








早馬で王都を抜け出したウィノとアラモード。

「・・・追手は来ない様だな」
「そうねぇ、 とりあえず赤い森に向かって貰って良い?」
「何を言っている? お前は人質だぞ?」
「向かえ」

がっ、 とマジックハンドを発動しウィノの首を絞めるアラモード。

「ぐっ!?」
「さっさと行け、 赤い森が見える所まで行ったら解放してやる」

立場が逆転する二人。
ウィノは剣を掴もうとするも既に剣は投げ捨てられていた。

「がっ!?」
「ほらほら、 言う事聞かないと首折れるぞ?」
「くっ・・・くそ!!」

ウィノは早馬を走らせて赤い森に向かって行った。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

【二部開始】所詮脇役の悪役令嬢は華麗に舞台から去るとしましょう

蓮実 アラタ
恋愛
アルメニア国王子の婚約者だった私は学園の創立記念パーティで突然王子から婚約破棄を告げられる。 王子の隣には銀髪の綺麗な女の子、周りには取り巻き。かのイベント、断罪シーン。 味方はおらず圧倒的不利、絶体絶命。 しかしそんな場面でも私は余裕の笑みで返す。 「承知しました殿下。その話、謹んでお受け致しますわ!」 あくまで笑みを崩さずにそのまま華麗に断罪の舞台から去る私に、唖然とする王子たち。 ここは前世で私がハマっていた乙女ゲームの世界。その中で私は悪役令嬢。 だからなんだ!?婚約破棄?追放?喜んでお受け致しますとも!! 私は王妃なんていう狭苦しいだけの脇役、真っ平御免です! さっさとこんなやられ役の舞台退場して自分だけの快適な生活を送るんだ! って張り切って追放されたのに何故か前世の私の推しキャラがお供に着いてきて……!? ※本作は小説家になろうにも掲載しています 二部更新開始しました。不定期更新です

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました! でもそこはすでに断罪後の世界でした

ひなクラゲ
恋愛
 突然ですが私は転生者…  ここは乙女ゲームの世界  そして私は悪役令嬢でした…  出来ればこんな時に思い出したくなかった  だってここは全てが終わった世界…  悪役令嬢が断罪された後の世界なんですもの……

婚約破棄の、その後は

冬野月子
恋愛
ここが前世で遊んだ乙女ゲームの世界だと思い出したのは、婚約破棄された時だった。 身体も心も傷ついたルーチェは国を出て行くが… 全九話。 「小説家になろう」にも掲載しています。

侯爵令嬢の置き土産

ひろたひかる
恋愛
侯爵令嬢マリエは婚約者であるドナルドから婚約を解消すると告げられた。マリエは動揺しつつも了承し、「私は忘れません」と言い置いて去っていった。***婚約破棄ネタですが、悪役令嬢とか転生、乙女ゲーとかの要素は皆無です。***今のところ本編を一話、別視点で一話の二話の投稿を予定しています。さくっと終わります。 「小説家になろう」でも同一の内容で投稿しております。

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。

木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。 彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。 こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。 だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。 そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。 そんな私に、解放される日がやって来た。 それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。 全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。 私は、自由を得たのである。 その自由を謳歌しながら、私は思っていた。 悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!

たぬきち25番
恋愛
 気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡ ※マルチエンディングです!! コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m 2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。 楽しんで頂けると幸いです。

シナリオ通り追放されて早死にしましたが幸せでした

黒姫
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生しました。神様によると、婚約者の王太子に断罪されて極北の修道院に幽閉され、30歳を前にして死んでしまう設定は変えられないそうです。さて、それでも幸せになるにはどうしたら良いでしょうか?(2/16 完結。カテゴリーを恋愛に変更しました。)

処理中です...