【更新休止】婚約破棄された令嬢の激辛料理経営禄

Mr.後困る

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悪役令嬢の私がモテモテな件について

三島かラビーか

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「・・・島さん、 三島さん!!」
「!?」

三島幸子は厨房で椅子に座っているとウェイトレスに声をかけられた。

「如何したんですか? 眠っていたんですか?」
「え、 いや・・・何だかちょっと・・・あれ?」

三島は何か言い様の無い違和感に襲われていた。

「何か変な様な気が・・・」
「何だか良く分かんないですけど、 三島さんって英会話出来ますよね?」
「海外にグルメ旅行しに行こうと思って英会話習ったんだよ
まぁ行けてないけどね」
「                 」
「?・・・・・それが何か?」
「外人の御客さんが来ているんですけど動かないから、 ちょっと相手してくれませんか?」
「うん、 分かったよ」

三島は店に出た、 確かに外国人が座っている。

「あー、 えくすきゅーずみー?」

外国人が三島に向き直る。

「え、 私・・・?」

座っていたラビー・ストロングが口を開く。






と言う所でラビーは目が覚めた。

「・・・・・」

でぶ妖精の布団を押しのけて洗面台に立ち顔を洗った。
鏡に映るのはラビー・ストロングの顔である。

「はぁ・・・」

ラビーは考える。
自分はラビー・ストロングなのか? それとも三島幸子なのか?
自分はラビーと三島、 両方の記憶を持っている。
しかし自分が何方かと言えば分からない。
ラビーと言う少女から人生を奪ってしまったのではないかとすら思う。
かといって悩みを共有出来る人も居ない。
自分が転生したなんて言える筈もない。

「・・・・・はぁ」

ラビーは仕方なくでぶ妖精布団の中に入り眠ったのだった。

「・・・おでぶちゃん達は悩みが無くて良さそうね」

眠っているでぶ妖精の一体をぷにぷにと突く。

「にょーん・・・もうたべられないにょぉ・・・Zzz」

体を少し動かすがすやすやと眠っている。

「・・・・・漫画でしか見た事無い寝言ね」

ラビーはそういえば前世で自分が何で死んだのかすら覚えていない事を思い出した。
グルメ旅行に行こうと英会話を覚えたのに海外旅行の経験すら無い。
矛盾では無いか? 三島としての記憶が嘘で発狂しているだけ?
いやいやそれは無いだろう、 スマホとかの記憶はある。
三島としての記憶が妄想としても自分の知らない物の記憶なんてありえないだろう。
そんな感じで考え込んでいる内にラビーは眠りに着いたのだった。
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