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悪役令嬢の私がモテモテな件について
この初恋の終焉を(王家side)
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カラメル王国の王都ブリュレのプリン城の王の執務室。
国王カスタードの前に立つベッコ。
心配そうに見るプチシュー、 やや呆れた様に見るカスタード。
「ベッコ、 私はお前の意志を尊重したい、 しかし
婚約者を決めると言う事は次の王妃を決める事に等しい事だ
だからこそ無茶な事は言えない、 それを念頭に踏まえてもう一度言ってくれ」
「はい、 父上、 僕はラビー・ストロング公爵令嬢を婚約者にしたいです」
「ベッコちゃん、 それは・・・」
プチシューを止めてカスタードが言う。
「ラビーは死んでいるかもしれない」
「分かっています、 そして生きていても僕を好いてくれるかも分からない
婚約者になってくれるか如何か・・・」
「ならば何故ラビーを婚約者に望む?」
「僕はラビーさんの事が好きです、 この気持ちに区切りをつけてからじゃないと
僕は前に進めません」
「・・・・・」
額に手を付けるカスタード。
「赤い森にラビーの捜索隊を出せと言う事か
今まで赤い森に入って生きて出て来た者は居ないと言うのに」
「僕も捜索隊に加わります」
「それは許さん、 お前の命は国の命に等しいのだ
捜索隊はストロング公爵家の元に集まっている貴族達に行かせよう」
コンコン、 とノックの音が聞こえる。
「国境から緊急連絡です」
ドアの外から伝令が言う。
「入れ」
「はっ」
伝令が部屋の中に入り、 報告書類を渡す。
「・・・・・何だと?」
「如何しました?」
「ラビーを妻にする為、 と言う目的の為にビア帝国の皇族4人が入国して来た」
「な!?」
「何ですって!? つ、 つまり・・・どういう事ですか父上!?」
「私にも分からん・・・しかも追加で一人密入国した皇族も居るらしい」
「もう、 訳が分からないですよ・・・」
「私もだ・・・一刻の猶予も無い・・・のか?
入国して来たのは・・・っ!!」
書類を見るカスタードの顔が歪む。
「如何しました?」
「ソーラーが入国して来ている」
「ソーラー!? あの!?」
ベッコも驚愕している。
「あの・・・ソーラーって?」
プチシューが尋ねる。
「ソーラ―・ボウル・ビア、 ビア帝国第10皇子
光の魔法属性を持ち、 ライスボール市の虐殺を指揮した人物です
何でそんな人間を入国させたんですか!?」
「入国審査には問題が無かったので・・・」
「・・・・・」
呆気にとられるベッコ。
「もたもたしている暇はなさそうだな・・・」
カスタードが溜息を吐く。
国王カスタードの前に立つベッコ。
心配そうに見るプチシュー、 やや呆れた様に見るカスタード。
「ベッコ、 私はお前の意志を尊重したい、 しかし
婚約者を決めると言う事は次の王妃を決める事に等しい事だ
だからこそ無茶な事は言えない、 それを念頭に踏まえてもう一度言ってくれ」
「はい、 父上、 僕はラビー・ストロング公爵令嬢を婚約者にしたいです」
「ベッコちゃん、 それは・・・」
プチシューを止めてカスタードが言う。
「ラビーは死んでいるかもしれない」
「分かっています、 そして生きていても僕を好いてくれるかも分からない
婚約者になってくれるか如何か・・・」
「ならば何故ラビーを婚約者に望む?」
「僕はラビーさんの事が好きです、 この気持ちに区切りをつけてからじゃないと
僕は前に進めません」
「・・・・・」
額に手を付けるカスタード。
「赤い森にラビーの捜索隊を出せと言う事か
今まで赤い森に入って生きて出て来た者は居ないと言うのに」
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「入れ」
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「・・・・・何だと?」
「如何しました?」
「ラビーを妻にする為、 と言う目的の為にビア帝国の皇族4人が入国して来た」
「な!?」
「何ですって!? つ、 つまり・・・どういう事ですか父上!?」
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「もう、 訳が分からないですよ・・・」
「私もだ・・・一刻の猶予も無い・・・のか?
入国して来たのは・・・っ!!」
書類を見るカスタードの顔が歪む。
「如何しました?」
「ソーラーが入国して来ている」
「ソーラー!? あの!?」
ベッコも驚愕している。
「あの・・・ソーラーって?」
プチシューが尋ねる。
「ソーラ―・ボウル・ビア、 ビア帝国第10皇子
光の魔法属性を持ち、 ライスボール市の虐殺を指揮した人物です
何でそんな人間を入国させたんですか!?」
「入国審査には問題が無かったので・・・」
「・・・・・」
呆気にとられるベッコ。
「もたもたしている暇はなさそうだな・・・」
カスタードが溜息を吐く。
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