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古代でぶ妖精文明遺跡の謎
アスパルの恐怖(アスパルside)
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マルファスがアスパルを連れてある部屋の前にやって来た。
コンコンコンコン、 とノックをする。
「失礼します」
ガチャ、 と中からドアが開かれる。
開けたのは青痣の聖痕を持つ聖女アサグ。
「どうぞ、 マルファス姉様、 御姉様方が御待ちです」
「御姉様方?」
「こっちに」
アスパルを連れて入室するマルファス。
部屋の中には椅子と机、 そして問題用紙。
机に向い合せに顔をベールで隠した9人の女性。
1人だけ豪華なベールをつけている。
「ま、 まさか・・・」
「他の十二聖女全員が揃っている、 妙な真似をしたら即殺すのでそのつもりで」
「な、 私はサンライズ殿下の!!」
「留年している王子の情婦なんて怖くもなんともないわ
さっさと問題を解け、 死ぬ気でやれ、 もしも出来なければ殺す」
「ひっ!!」
「さっさとやれ」
マルファスとアサグが口元だけ笑いながらアスパルを見つめた。
「・・・・・」
震えながら椅子に座り問題を解き始めるアスパル。
問題用紙はかなり難しい計算や歴史問題、 マナー等
多岐に渡る、 まともに勉強していれば出来る筈の内容だが
まともに勉強をしていないアスパルが問題を解く事は不可能の筈。
「・・・・・え」
アスパルは背筋が凍った。
問題が分からないからでは無い、 全部答えが分かるからだ。
自分が知らない筈の知識を自分が知って居る
その事が恐ろしく感じた。
「如何した? さっさと解け」
コキコキと手を鳴らすアサグ。
聖女の恐ろしさも何故か知っているので
抵抗せずにつらつらと問題用紙に答えを記入する。
「・・・はい」
「ふむ・・・」
アスパルは答えを書いた問題用紙をマルファスに手渡す。
マルファスはパラパラと見た。
「全て正解だ」
「でしょうな、 では次は如何しましょうか?
知識は確認出来ましたし今度は戦闘面のテストとしましょうか?」
「ひっ!?」
アスパルががたりと席から転げ落ちる。
「いやぁ、 私にはアスパルさんの事がハッキリと見えているよ
戦闘面は保障するよ、 寧ろ私は彼女に説明をしてあげた方が良いと思うね」
「その必要は無い」
豪華なベールを付けた聖女が切り捨てる。
「大姉様・・・」
「アスパル、 お前の選択肢は我々に使われるしかない」
「なっ・・・」
「別に構わないだろう? 主人公はプレイヤーの奴隷なのだから
アスパルであるお前に自由意思を持つ資格は無い
例えお前が転生者であろうともだ」
アスパルはぞっとした。
「まさか・・・貴女は・・・」
「その通り、 私も転生者だ」
コンコンコンコン、 とノックをする。
「失礼します」
ガチャ、 と中からドアが開かれる。
開けたのは青痣の聖痕を持つ聖女アサグ。
「どうぞ、 マルファス姉様、 御姉様方が御待ちです」
「御姉様方?」
「こっちに」
アスパルを連れて入室するマルファス。
部屋の中には椅子と机、 そして問題用紙。
机に向い合せに顔をベールで隠した9人の女性。
1人だけ豪華なベールをつけている。
「ま、 まさか・・・」
「他の十二聖女全員が揃っている、 妙な真似をしたら即殺すのでそのつもりで」
「な、 私はサンライズ殿下の!!」
「留年している王子の情婦なんて怖くもなんともないわ
さっさと問題を解け、 死ぬ気でやれ、 もしも出来なければ殺す」
「ひっ!!」
「さっさとやれ」
マルファスとアサグが口元だけ笑いながらアスパルを見つめた。
「・・・・・」
震えながら椅子に座り問題を解き始めるアスパル。
問題用紙はかなり難しい計算や歴史問題、 マナー等
多岐に渡る、 まともに勉強していれば出来る筈の内容だが
まともに勉強をしていないアスパルが問題を解く事は不可能の筈。
「・・・・・え」
アスパルは背筋が凍った。
問題が分からないからでは無い、 全部答えが分かるからだ。
自分が知らない筈の知識を自分が知って居る
その事が恐ろしく感じた。
「如何した? さっさと解け」
コキコキと手を鳴らすアサグ。
聖女の恐ろしさも何故か知っているので
抵抗せずにつらつらと問題用紙に答えを記入する。
「・・・はい」
「ふむ・・・」
アスパルは答えを書いた問題用紙をマルファスに手渡す。
マルファスはパラパラと見た。
「全て正解だ」
「でしょうな、 では次は如何しましょうか?
知識は確認出来ましたし今度は戦闘面のテストとしましょうか?」
「ひっ!?」
アスパルががたりと席から転げ落ちる。
「いやぁ、 私にはアスパルさんの事がハッキリと見えているよ
戦闘面は保障するよ、 寧ろ私は彼女に説明をしてあげた方が良いと思うね」
「その必要は無い」
豪華なベールを付けた聖女が切り捨てる。
「大姉様・・・」
「アスパル、 お前の選択肢は我々に使われるしかない」
「なっ・・・」
「別に構わないだろう? 主人公はプレイヤーの奴隷なのだから
アスパルであるお前に自由意思を持つ資格は無い
例えお前が転生者であろうともだ」
アスパルはぞっとした。
「まさか・・・貴女は・・・」
「その通り、 私も転生者だ」
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