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古代でぶ妖精文明遺跡の謎

ウェーサーカ法国へ(王子side)

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遂にシクラメン合衆国とウェーサーカ法国の国境に辿り着いた
サンライズ一行。
オンボロ馬車ともこれでおさらばである。

「・・・・・ここが国境・・・か?」

サンライズが思わず呟く。
国境沿いには国境を守る兵士、 そして夥しい墓標が有った。

「馬鹿にはしっかりと教えておかなければならないのですよ」

キリキリと軋む車椅子に乗ったそばかす交じりの少女がやって来た。
豪奢な法衣に身を纏っており、 明らかに高位の者だと理解出来る。

「無許可で国境を超えると死ぬ、 これ位ハッキリと言わないと馬鹿には理解出来ない」
「貴方は?」
「十二聖女・八席オリエンス
貴方達がサンライズ殿下とアスパル・テーム男爵令嬢で宜しいですか?」
「あ、 あぁ、 その通りだ」
「歓迎しましょう」

手を差し出すオリエンス。

「・・・握手ですよ」
「あ、 あぁ失礼」

手を握るサンライズ。

「貴女も」
「え、 えぇ・・・」

アスパルにも握手をするオリエンス。

「長旅、 ご苦労様です、 御二方は既に手続きを済ませて有りますので
国境を超えましょうか」
「あ、 あの!! すみません!! 僕達は如何なりますか!?」

ウルが尋ねる。

「・・・・・僕達?」
「僕とスノーです、 僕達も入国をして宜しいでしょうか?」
「ふむ・・・」

ちらり、 とサンライズを見るオリエンス。

「私からも頼む」
「なら良いでしょう、 手続きをしておきます」

キリキリと軋む音を立てながら車椅子で移動するオリエンス。

「足・・・悪いのか?」
「えぇ、 聖痕でしてね、 私は足が無くなってしまいました」
「そうなのか・・・」
「アスパル男爵令嬢の聖痕は全身を針で貫かれた様な物だとか・・・お辛かったでしょう」
「え、 えぇ・・・今は大分落ち着いたけど・・・」
「そうですか、 では国境を抜けたら直ぐにでも教会本部の聖女詰め所に御案内しますわ」
「助かります・・・」

サンライズ達は手続きを終えてウェーサーカ法国に入国した。

「うわぁ・・・」
「これは凄いな・・・」

ウェーサーカ法国に入るとまさにこの世の天国の様に花が咲き乱れていた。

「ようこそ、 人類最高の理想郷ウェーサーカ法国へ
歓迎いたしますわ」
「ありがとうございます」

サンライズ達はオリエンスが用意した馬車で教会本部に向かったのだった。
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