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第二章二度目の十一回

第18話【ピーマンは馬鹿である】

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王立学院に入学して一年が経った頃に戻ったピーマン。
長期休暇を利用して実家である王城に戻って来た。

「兄上? 如何なされたのですか?」

王城でパプリカと出会うピーマン。

「少し調べ物だ」
「調べ物? 珍しい言って下されば送って差し上げるのに」
「待ちきれないのでな」
「? そうですか」

首をかしげるパプリカ。

「それでその調べ物とは?」
「俺の婚約者候補の情報だ」
「はい? 婚約者候補?」
「子供の頃に婚約者選びで名簿を渡されたんだ
その名簿を見たいと思ってな」
「何故?」
「・・・・・少し気になる事が有ってな・・・」

ローにカラシナを取られたのが未だに根に持っているピーマンは
婚約者選びの所にまた戻されても良い様に婚約者候補の情報収集を始めるのだった。
今回のやり直しを蔑ろにするつもりは無いが
次回に続くような立ち回りをしようと試みている訳だ。

「何の為にですか?」
「良いじゃないか何でも」
「いえ、 そうも言っていられないのですよ兄上
最近ヴィーガン教国がこのベジタブル王国を狙っているのです
兄上に取っては初耳でしょうが」
「初耳・・・でも無いか」

以前のやり直しでヴィーガン教国がベジタブル王国に侵攻して来たので
その事はしっているピーマン。

「貴様何者だ!!」

剣を抜くパプリカ。

「な、 何だ急に!?」
「兄上が国家情勢なんて物を知り得る筈が無い!!」
「国家情勢? 何だそれは」
「国家情勢と言う言葉の意味を知らない?・・・・・兄上、 疑って申し訳ございません」

剣を収まるパプリカ。

「相変わらずお前は変な言動と行動を取るな
お前の奇行は何時もの事だし大目に見るが・・・」
「奇行・・・ですか?」
「あぁ、 ナイフとフォークを態々外側から使ったりとか
七面倒な事をするからな」
「それはマナーと言うんですが・・・」
「マナーって何だよ、 じゃあ俺は行くから・・・」

スタスタと歩き去るピーマン。

「・・・・・ん? もしや・・・」




その後、 ピーマンは逮捕された。
ヴィーガン強国と内通していた婚約者候補と通じていると疑われたのだ
国家情勢と言う単語すら知らないのにヴィーガン教国がベジタブル王国を狙っていると言う
事実を知っていたのだ。
ピーマンの無能さを知っていた周囲の人間はあぁ、 やっぱりと相手にしなかった。

【国家反逆容疑END】
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