更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

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エクストラチャプター:プリンス・レオポルド・テリブル・24アワー

トゥディ

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再誕歴7613年マーチ29日。

「やっぱり報酬は貰っておいた方が良かったかもしれない」

ベネルクス王国首都国王直轄領ブリュッセル。
内側インナーエリアの墓地のベンチにて愚痴るベルモンド伯爵。

82年前現実世界の約20年前の事を愚痴るとか今更過ぎるな」

ジュンがくっくと笑う。

「だって君が隣の領に居るんだぞ? 嫌だろ」
「あー、 分からなくはないが暫くはヘルと内政を立て直すからお前に構っている暇がない」
「ヘル? ヘルスタッドの事か?」
「ヘルミネイトだよ、 誰だよヘルスタッドって」
「クレイズ家の二男だよ、 【旗国50家】の」
「あぁ、 居たなそんな奴、 イマイチ地味で忘れていた
家族みんな死んだんだっけ? 潰れたとか聞いたが?」
「あぁ、 半島の戦争で死んだよ」
「こういう時は親戚筋とか家臣団から後継を決めるんじゃないのか? 【旗国50家】だぞ?
取り潰す事はないだろう」
「ヘルスタッドが逃げたとか噂が立っていた
学生時代に口だけの奴だったとは思っていたが」
「学生時代か、 結局卒業パーティやり直したけどお前来なかったよな、 何で?」
「入院中だったからね、 君は無理矢理参加したけどもむしろ良く動けたな」
「まぁな、 こう見えて学生時代は中々に楽しかったよ」
「彼女と結婚すると聞いた時は驚いたよ、 まさか・・・」

言い淀むベルモンド伯爵。

「平民と結婚すると思わなかった? 良く言われるがまぁ良い女だし良い戦士だったよ
まさか浮気するとはなぁ・・・」
「だなぁ・・・」
「お前は嫁とはよろしくやっているのか? 何処かの国から娶ったんだろう?」
「いや、 まだ候補者を絞っている所だ」
「そうか、 良い嫁を貰えると良いな」
「そうだな・・・そう言えばカミドス準子爵、 いや元準子爵の敗残兵の噂を聞いたか?」
「何の話だ?」
「カミドスが反乱を起こしたじゃないか」
「半島戦争末期に反乱を起こしていたって言うアレか? アレまだ続いていたのか?」
「情報が古いな、 ゴディバ公爵が自ら軍を率いてカミドスの首を取ったぞ」
「彼も気の毒に、 件の・・・・・何だっけあのピンク髪の娘の名は」
「忘れたよ、 だが奴の親のポイント男爵のせいでカミドスも連座で酷い目に遭ったからな
カミドスはポイント男爵が居なければ反乱なんてしなくて済んだのに・・・
それでカミドスの敗残兵がゴディバ公爵の親戚筋の娘を誘拐したらしい
今征伐すればゴディバ公爵との縁が結べるが、 どうだ?」
「まさか、 ゴディバ公爵は下への扱いが酷い」
「そうだな」

ゴディバ公爵はカミドスの反乱により、 より強く家格至上主義を掲げる様になった。
下の爵位で有能な者達はどんどん他の公爵家に鞍替えするだろう。
残るは上におべっかを使う無能の身である。
特に多額の負債により没落しユーベル公爵に代わって公爵に格上げとなったネーデル準侯爵家は
人材を多く募集しており逃げる者を受け入れ続けるだろう
ゴディバ公爵も別の家にとって代わられる日が来るだろう
恐らく次の次の世代くらいには。

「何れにせよ、 まだまだ戦後復興の時代だ」
「そうだな、 同じ様な戦争が起こるのはまだまだ先だろう・・・
半島戦争の前も似たような事を言っていた気もするが・・・流石にもう一度は無いだろうな」
「二度ある事は三度あるとかそう言う諺なかったか?」
「言う名ヨ」

ベルモンドは立ち上がった。

「ではそろそろ行くとするよ」
「そうか、 俺も叔父と叔母の所に行くよ」

そう言ってジュンとベルモンドは別れて行ったのだった。
先の戦役はヨーロッパ戦役と呼ばれる事になり
幸いにもベルモンドも二度と前線に出る事は無くなった。
そしてベルモンドは見合い結婚でポリニャック=ロートリンゲンと婚姻を結び
第一子であるサンを出産する、 その後、 子宝には恵まれなかった。
一昔前ならば男子を産むべきと言う声もあっただろうが
当代のベネルクス95世は女王であり、 その様な声は鳴りを潜めていたのだった。
それから月日は流れていった。


再誕歴7700年マーチ7日。

ベルモンド伯爵領。
今日は勇者マモルの魔王討伐パレードである。
当然ながらベルモンドもパレードが行われている街にやって来ている。

「・・・・・」

街はお祭り騒ぎだ。
街の中にはウィッカーマン、 ねぶた、 トロイの木馬がひしめいている。
ややカオスだが平和な街並みである。

「お父様、 如何しました?」

娘のサンが尋ねる。

「いや、 へ「ぬぐわ!?」「ぎゃあ!!」

変な声が聞こえる、 喧嘩か何かだろうか?

「折角の祭りに・・・」
「兵に注意させます?」
「・・・いや、 折角だ、 私が言おう」

平和な社会だが仕事も単調になって来た所だ。
荒事になるかもしれないが偶には良いだろう。
そう思いながらベルモンドは後の婿養子の元に向かうのであった。
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