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エクストラチャプター:プリンス・レオポルド・テリブル・24アワー
7:30
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噛みつき。
戦場格闘技において基本技の一つである。
何もかも無くなった場合、 残る物は身一つ。
素手での格闘戦も基礎だがやはり噛みつきの殺傷能力の高さは言うまでも無い。
歯のモース硬度は7、 鉄のモース硬度は4。
単純な計算ならば鉄よりも硬い歯を戦術に組み込もうと言うのは分からなくもない。
ウィルパワーを活用した攻撃にも良く取り入れられている。
とは言えウィルパワー活用はまだまだこの時代では発展されていない。
「・・・・・」
しかしながらこの状況を異様と考えるジュン。
当然ながら噛みつきは基本技だが噛みつきだけ鍛えるなんてヴァカのやる事だ。
何もかも無くなった場合、 残る物は身一つ。
だからと言って何も用意せずに戦場に行くのはヴァカである。
人間の尤も大きい強みは道具の使用である。
その強みを排除して牙だけで行動するのか? とジュンは訝しんだ。
「それじゃあそろそろ始めるか?」
裏稼業の人間は口を開いた、 その口から涎が零れ落ちる。
「・・・・・・・あぁ」
ジュンはバスタードブレードを構えた。
ジュンはこの刹那で察する。
(恐らくはアジアミスト※1か?)
※1:口から霧状のものを吹き付ける技。
毒霧とも呼称され吹きかける物によっては死に至る危険性もある。
当然ながら口に含むので仕掛ける方にもダメージがある。
「・・・・・」
「・・・・・」
ジュンも裏稼業の人間も互いに動かない。
(これ使うか?)
エルカーラの剣に目を見やるジュン。
だが即座に考えを改めた。
(口に含んでいる以上、 即死級の激毒の可能性は無い
毒に耐性が有ったとしてもそこまでの毒の耐久が有ったら他に働き手はあるだろう
そんなスキルが有れば国に雇われてこんな所でヴァカ王子の尻ぬぐいはしない
だとしたら麻薬等の幻覚剤の類・・・効果が出る前に叩き潰す)
「イエェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!」
「!!!!?」
裏稼業の人間はジュンの攻撃に驚きながらも口から何か噴出した
がそのままジュンに一刀両断されるのだった。
「・・・・・」
ジュンはハンカチで顔を拭いた。
毒では無い、 涎? だろうが?
「・・・毒の類ではないのか?」
今、 ジュンが真っ二つにした男はモーント・ズンディカーズの患者、 狂犬病。
ウィルパワーを自分の涎に混ぜて涎に触れた者を大雑把に支配する能力を持つ。
命令は大体聞くが知性が無くなるので複雑な事は出来ないが
代わりに身体能力の向上と牙を与える事が出来る。
涎に触れたらアウトと言う厄介な能力だが殺されてしまえば当然能力は発動しない。
狂犬病は自身の戦闘スタイルを誇示して不審に思った相手の隙を突いて
能力を発動させていた、 言うならば迎撃型の患者であった。
まさか相打ち覚悟で攻撃されるとは思っていなかったのが彼の不運である。
「ここ何処だ?」
「ナニコレ?」
「下の階燃えてる!!」
部屋の外から声が聞こえて来た。
「如何やらさっきの男達はこの裏社会の男が操作していた様だな
方法は分からんが、 魔法の類か、 何はともあ」
その瞬間、 マンションが崩壊した、 否、 崩壊では無く溶けていった
マンションの一部が溶けて支えが無くなり崩壊したのだった。
「ぜんっぜん使えねぇ!! どれだけ弄っても所詮は人間か!!」
悪態を吐きながらナンナが扇を振う、 崩壊したマンションの残りも溶けた。
「あんな奴信用するんじゃなかった!! もう時間は過ぎているのに
何もなって無いじゃない!! 合図の花火は何」
全て言う前にナンナは防御した。
「っ!!」
殴りかかるポールはナンナにガードされた。
「いきなり不作法ね」
「お前に言われたくない!!」
ナンナに吹き飛ばされるポール。
「くっ・・・なんて力だ・・・」
「アンタもやるじゃないの、 この力、 茶道とやらの力かしらぁ?
それにしては繰り返すようだけど不作法ね」
「こっちも繰り返すがお前に言われたくない!! そしてこれは決闘では無い!!」
「うん?」
ナンナが良く見ると立会人も居なくなっている。
「決闘じゃないなら、 何よ?」
「誅罰※2だ!!」
※2:罪を責めて罰を加える事、 処罰する事。
「・・・・・」
ナンナは溜息を吐いた。
「失敗して既に外まで話が漏れているか、 しょうがない」
扇を構えるナンナ。
「日本被れ如きがあたしと戦うなんて100万年早いのよ!!」
扇を振うナンナ、 扇に吹かれて地面がまるで波の様にポールに襲い掛かった。
「岩の津波に呑まれて消えろ!!」
ばごん、 と波を叩き壊してポールが突き抜けて来る。
「津波と言うには薄い津波だなぁ!!」
ポールが嘲った。
戦場格闘技において基本技の一つである。
何もかも無くなった場合、 残る物は身一つ。
素手での格闘戦も基礎だがやはり噛みつきの殺傷能力の高さは言うまでも無い。
歯のモース硬度は7、 鉄のモース硬度は4。
単純な計算ならば鉄よりも硬い歯を戦術に組み込もうと言うのは分からなくもない。
ウィルパワーを活用した攻撃にも良く取り入れられている。
とは言えウィルパワー活用はまだまだこの時代では発展されていない。
「・・・・・」
しかしながらこの状況を異様と考えるジュン。
当然ながら噛みつきは基本技だが噛みつきだけ鍛えるなんてヴァカのやる事だ。
何もかも無くなった場合、 残る物は身一つ。
だからと言って何も用意せずに戦場に行くのはヴァカである。
人間の尤も大きい強みは道具の使用である。
その強みを排除して牙だけで行動するのか? とジュンは訝しんだ。
「それじゃあそろそろ始めるか?」
裏稼業の人間は口を開いた、 その口から涎が零れ落ちる。
「・・・・・・・あぁ」
ジュンはバスタードブレードを構えた。
ジュンはこの刹那で察する。
(恐らくはアジアミスト※1か?)
※1:口から霧状のものを吹き付ける技。
毒霧とも呼称され吹きかける物によっては死に至る危険性もある。
当然ながら口に含むので仕掛ける方にもダメージがある。
「・・・・・」
「・・・・・」
ジュンも裏稼業の人間も互いに動かない。
(これ使うか?)
エルカーラの剣に目を見やるジュン。
だが即座に考えを改めた。
(口に含んでいる以上、 即死級の激毒の可能性は無い
毒に耐性が有ったとしてもそこまでの毒の耐久が有ったら他に働き手はあるだろう
そんなスキルが有れば国に雇われてこんな所でヴァカ王子の尻ぬぐいはしない
だとしたら麻薬等の幻覚剤の類・・・効果が出る前に叩き潰す)
「イエェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!」
「!!!!?」
裏稼業の人間はジュンの攻撃に驚きながらも口から何か噴出した
がそのままジュンに一刀両断されるのだった。
「・・・・・」
ジュンはハンカチで顔を拭いた。
毒では無い、 涎? だろうが?
「・・・毒の類ではないのか?」
今、 ジュンが真っ二つにした男はモーント・ズンディカーズの患者、 狂犬病。
ウィルパワーを自分の涎に混ぜて涎に触れた者を大雑把に支配する能力を持つ。
命令は大体聞くが知性が無くなるので複雑な事は出来ないが
代わりに身体能力の向上と牙を与える事が出来る。
涎に触れたらアウトと言う厄介な能力だが殺されてしまえば当然能力は発動しない。
狂犬病は自身の戦闘スタイルを誇示して不審に思った相手の隙を突いて
能力を発動させていた、 言うならば迎撃型の患者であった。
まさか相打ち覚悟で攻撃されるとは思っていなかったのが彼の不運である。
「ここ何処だ?」
「ナニコレ?」
「下の階燃えてる!!」
部屋の外から声が聞こえて来た。
「如何やらさっきの男達はこの裏社会の男が操作していた様だな
方法は分からんが、 魔法の類か、 何はともあ」
その瞬間、 マンションが崩壊した、 否、 崩壊では無く溶けていった
マンションの一部が溶けて支えが無くなり崩壊したのだった。
「ぜんっぜん使えねぇ!! どれだけ弄っても所詮は人間か!!」
悪態を吐きながらナンナが扇を振う、 崩壊したマンションの残りも溶けた。
「あんな奴信用するんじゃなかった!! もう時間は過ぎているのに
何もなって無いじゃない!! 合図の花火は何」
全て言う前にナンナは防御した。
「っ!!」
殴りかかるポールはナンナにガードされた。
「いきなり不作法ね」
「お前に言われたくない!!」
ナンナに吹き飛ばされるポール。
「くっ・・・なんて力だ・・・」
「アンタもやるじゃないの、 この力、 茶道とやらの力かしらぁ?
それにしては繰り返すようだけど不作法ね」
「こっちも繰り返すがお前に言われたくない!! そしてこれは決闘では無い!!」
「うん?」
ナンナが良く見ると立会人も居なくなっている。
「決闘じゃないなら、 何よ?」
「誅罰※2だ!!」
※2:罪を責めて罰を加える事、 処罰する事。
「・・・・・」
ナンナは溜息を吐いた。
「失敗して既に外まで話が漏れているか、 しょうがない」
扇を構えるナンナ。
「日本被れ如きがあたしと戦うなんて100万年早いのよ!!」
扇を振うナンナ、 扇に吹かれて地面がまるで波の様にポールに襲い掛かった。
「岩の津波に呑まれて消えろ!!」
ばごん、 と波を叩き壊してポールが突き抜けて来る。
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ポールが嘲った。
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