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チャプター16:インフェルノ・クイーン
チルドレン・アンド・アダルト
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再誕歴7704年ジューン15日。
ハワイ王国、 モアナ・ホテル。
全てを話し終えたサン。
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」
サンは玉の様な汗を流しながら疲労困憊になっている。
無理もないだろう。
読者諸賢では単なる文字列でしか無い情景だが
サンは実際に体験している、 それを思い出して喋っているのだから
相当な苦痛だったのだろう。
「・・・・・」
フェザーはこの現状を見て、 嘘では無いと確信した。
嘘でここまで大仰にリアクションは出来ない。
それにあの世の存在は既に知っている。
フェザーは既に彼岸に逝きかけた事が有る。※1
チャプター1:デュエリスト・アフター・バトラー リバーサイド・オン・ザ・二―参照。
「・・・・・暫く休みましょう」
「そう、 させて貰うわ・・・」
立ち上がりよろけたサンを抱きかかえるフェザー
に抱き着き口づけをしながら押し倒す様に倒れるサン。
「!?」
「・・・・・っぷは」
サンが息を切らしながらフェザーから口を離す。
「はぁ・・・はぁ・・・」
「サン・・・さ「様なんて付けないで」
サンはフェザーの胸に自分をめり込ませる勢いで顔を埋めた。
「フェザー、 貴方が好きです、 結婚を前提にお付き合いして下さい」
「・・・・・はい」
フェザーはサンを抱き締めた。
数分後、 モアナ・ホテル併設レストラン【ザ・バニヤン・コート】にて。
軽くビールを呑むエンペスキーとコールスロー。
「おや? エンペスキー殿も呑むんですか? 税金がどうのと言っていたのに」
「今回は私の奢りですので、 とは言え一杯だけにしましょうか
終わったらフェザーとサンに説教ですから」
「ですな」
エンペスキーとコールスローは情報漏洩を防ぐ為にサンの部屋の周囲の部屋を全て貸切った。
バルコニー伝いに移動したりと割とアクロバティックな事も行った。
「トップシークレットだと言うのに、 口が軽い」
「まだ子供ですね」
「全くだ、 貴族だと言うのに自覚が無い」
軽く笑うエンペスキー。
「・・・それにしては嬉しそうじゃないですか」
「陛下の御事情を知っている人間ならば嬉しくない筈が無い
地獄境遇の中苦しむ陛下を理解出来る者を
生涯の友を得られたんだ、 これに勝る幸せは殆ど無いだろう」
「違いない、 生涯の友程、 得難い物も無いだろう」
「だな、 末永く陛下とは仲良くして頂きたい」
「その通りだ」
残ったビールを呑むエンペスキーとコールスロー。
「ねーさん、 ビールおかわり」
「奢りませんよ」
「構わない、 今度は私が奢ろう、 あ、 そうだ、 ついでにつまみも」
「のんびりしてますねぇ・・・」
「ふふん、 先程、 フェザーとサンを子供と言ったが君もまだまだ若い
節約し過ぎて人生を端折るのは頂けない、 無駄な寄り道も人生だよ」
「勤め先の経費をガンガン使うのはどうかと」
「国庫を勤め先の経費と表現するのは君位なもんだよ」
「そうですかね、 普通の会社だって経費の無駄は横領と見做されかねないですし
国庫の無駄遣いは尚更悪いと思いますよ」
「君の言う通りだ、 国庫の無駄遣いは宜しくない
とは言え君が節約癖は如何にかした方が良いと思うよ」
「あー・・・コールスロー殿、 私が節約しているのは単純に国庫が勿体無いからであって
趣味や癖では無いですよ? 多少締まり屋なのは認めますが
私は高給取りですので私生活には金をかけますよ」
「ほう、 例えば?」
「子供と一緒にスキーに行ったりですかね」
「スキー? って雪山に行って足に板付けて滑る、 アレかい?」
「それですね、 スキーが出来て安全な場所となると入場料が高くて・・・」
「・・・習い事とかはやらないのかい?」
「多少はやりますが、 熱心にはやりませんよ」
「大臣の息子だし、 もう少しきっちりとやった方が・・・」
「それも重要ですが家族との会話の方が重要だと私は考えますし
アメリカの研究機関でも『生活が安定している家庭は子どもへの関心や声がけ
肯定的な評価を行う機会に恵まれている傾向であり
言語環境の豊かさが子どもの脳の成長につながっている』と言う説が有ります」
「・・・・・なるほどなぁ・・・」
感心するコールスロー、 父親になるに当たり勉強しているだなと感心した。
「お客様ー、 ビールとおつまみのナッツです」
「マカデミア?」
「いえ、 バターピーナッツです」
「ハワイまで来て?」
「良いじゃないですか、 頂きましょう」
ぽりぽりとピーナッツを食べるエンペスキーとコールスロー。
「・・・旨いな」
「塩が違うんでしょうな」
「ハワイの塩か・・・悪くない・・・」
「アロハー」
「? !?」
声を掛けられひっくり返るエンペスキー。
「何方様・・・って陛下!?」
コールスローが見た先にはアロハシャツに麦わら帽子
サングラスにレイを首から下げたベネルクス95世が居た。
「「物凄い漫喫していらっしゃる!?」」
「人生初ハワイだ、 そりゃテンションも上がる」
ハワイ王国、 モアナ・ホテル。
全てを話し終えたサン。
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」
サンは玉の様な汗を流しながら疲労困憊になっている。
無理もないだろう。
読者諸賢では単なる文字列でしか無い情景だが
サンは実際に体験している、 それを思い出して喋っているのだから
相当な苦痛だったのだろう。
「・・・・・」
フェザーはこの現状を見て、 嘘では無いと確信した。
嘘でここまで大仰にリアクションは出来ない。
それにあの世の存在は既に知っている。
フェザーは既に彼岸に逝きかけた事が有る。※1
チャプター1:デュエリスト・アフター・バトラー リバーサイド・オン・ザ・二―参照。
「・・・・・暫く休みましょう」
「そう、 させて貰うわ・・・」
立ち上がりよろけたサンを抱きかかえるフェザー
に抱き着き口づけをしながら押し倒す様に倒れるサン。
「!?」
「・・・・・っぷは」
サンが息を切らしながらフェザーから口を離す。
「はぁ・・・はぁ・・・」
「サン・・・さ「様なんて付けないで」
サンはフェザーの胸に自分をめり込ませる勢いで顔を埋めた。
「フェザー、 貴方が好きです、 結婚を前提にお付き合いして下さい」
「・・・・・はい」
フェザーはサンを抱き締めた。
数分後、 モアナ・ホテル併設レストラン【ザ・バニヤン・コート】にて。
軽くビールを呑むエンペスキーとコールスロー。
「おや? エンペスキー殿も呑むんですか? 税金がどうのと言っていたのに」
「今回は私の奢りですので、 とは言え一杯だけにしましょうか
終わったらフェザーとサンに説教ですから」
「ですな」
エンペスキーとコールスローは情報漏洩を防ぐ為にサンの部屋の周囲の部屋を全て貸切った。
バルコニー伝いに移動したりと割とアクロバティックな事も行った。
「トップシークレットだと言うのに、 口が軽い」
「まだ子供ですね」
「全くだ、 貴族だと言うのに自覚が無い」
軽く笑うエンペスキー。
「・・・それにしては嬉しそうじゃないですか」
「陛下の御事情を知っている人間ならば嬉しくない筈が無い
地獄境遇の中苦しむ陛下を理解出来る者を
生涯の友を得られたんだ、 これに勝る幸せは殆ど無いだろう」
「違いない、 生涯の友程、 得難い物も無いだろう」
「だな、 末永く陛下とは仲良くして頂きたい」
「その通りだ」
残ったビールを呑むエンペスキーとコールスロー。
「ねーさん、 ビールおかわり」
「奢りませんよ」
「構わない、 今度は私が奢ろう、 あ、 そうだ、 ついでにつまみも」
「のんびりしてますねぇ・・・」
「ふふん、 先程、 フェザーとサンを子供と言ったが君もまだまだ若い
節約し過ぎて人生を端折るのは頂けない、 無駄な寄り道も人生だよ」
「勤め先の経費をガンガン使うのはどうかと」
「国庫を勤め先の経費と表現するのは君位なもんだよ」
「そうですかね、 普通の会社だって経費の無駄は横領と見做されかねないですし
国庫の無駄遣いは尚更悪いと思いますよ」
「君の言う通りだ、 国庫の無駄遣いは宜しくない
とは言え君が節約癖は如何にかした方が良いと思うよ」
「あー・・・コールスロー殿、 私が節約しているのは単純に国庫が勿体無いからであって
趣味や癖では無いですよ? 多少締まり屋なのは認めますが
私は高給取りですので私生活には金をかけますよ」
「ほう、 例えば?」
「子供と一緒にスキーに行ったりですかね」
「スキー? って雪山に行って足に板付けて滑る、 アレかい?」
「それですね、 スキーが出来て安全な場所となると入場料が高くて・・・」
「・・・習い事とかはやらないのかい?」
「多少はやりますが、 熱心にはやりませんよ」
「大臣の息子だし、 もう少しきっちりとやった方が・・・」
「それも重要ですが家族との会話の方が重要だと私は考えますし
アメリカの研究機関でも『生活が安定している家庭は子どもへの関心や声がけ
肯定的な評価を行う機会に恵まれている傾向であり
言語環境の豊かさが子どもの脳の成長につながっている』と言う説が有ります」
「・・・・・なるほどなぁ・・・」
感心するコールスロー、 父親になるに当たり勉強しているだなと感心した。
「お客様ー、 ビールとおつまみのナッツです」
「マカデミア?」
「いえ、 バターピーナッツです」
「ハワイまで来て?」
「良いじゃないですか、 頂きましょう」
ぽりぽりとピーナッツを食べるエンペスキーとコールスロー。
「・・・旨いな」
「塩が違うんでしょうな」
「ハワイの塩か・・・悪くない・・・」
「アロハー」
「? !?」
声を掛けられひっくり返るエンペスキー。
「何方様・・・って陛下!?」
コールスローが見た先にはアロハシャツに麦わら帽子
サングラスにレイを首から下げたベネルクス95世が居た。
「「物凄い漫喫していらっしゃる!?」」
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