更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

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チャプター16:インフェルノ・クイーン

グッバイ・ジョージ

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医務室でメレディスを見ているジョージ。
メレディスはサリバンに殴られノックアウトされてしまった。

「ジョージさん、 私達が診ますよ」
「結構です、 メレディスの世話は私の仕事ですし」

現地の医者達が提案するもジョージは断った。

「ですが」
「私は医療免許も取得しています、 彼女の事ならば分かっていますよ
一旦外に出て貰って良いですか」
「しかし」
「頼みます」

土下座をするジョージ。

「・・・・・何か有ったら直ぐに呼んでください」
「えぇ、 勿論です」

医者達が医務室から出て行った。

「・・・・・」

懐に手を入れるジョージ。
ベッドの上で起き上がるメレディス。

「うわっ!?」

ジョージが叫んで飛びのく。

「・・・・・」

メレディスは周囲を見渡し、 誰も居ない事を確認する。

「ジョージ・・・アンタッ」

ベッドから降りるメレディス。

「何考えてるのよ!! 戦績によっては私達殺されるのよ!?
ガチで国が傾きかねない額の金が動く事になるのよ!?」
「わ、 分かってる、 分かってるよ」
「何が分かってるだ!! アンタがちゃんとやらない・・・・からでしょ!!」
「っ!! ふざけんな!! 俺が手助け・・・・・したところでサリバンに勝てるかよ!!」

読者諸賢には説明しなければならない。
現場たたき上げでAA級の決闘者でもあるジョージは現在一線を退いている
しかし実態は自分は戦わないという規定動作ルーティーン
他者のウィルパワーを増大させる事が出来るのだ。
賢明なる読者諸賢は『決闘でそんなんアリか?』と思われるだろう
勿論ナシである、 ナシナシのナシ、 思いっきりアウト所か
場合によってはリンチすらあり得る、 しかしジョージもヴァカでは無い。

この規定動作ルーティーンに更に縛りを入れる。
『増大させている者がダメージを受ければ自分もダメージを受ける』
この規定動作ルーティーンによりジョージはウィルパワーの増大を周囲に悟らせない事が出来るのだ。

しかしながら悟らせないとは言えバレたら一発退場すらあり得るこの所業を成せる
メレディスとジョージの胆力は凄まじい。


「我が身可愛さにサポートを放棄しやがって!!」
「だから俺がやった所でサリバンには勝てねぇだろうが!!」

サリバンと言う凄まじい力量の持ち主の前にジョージは屈し
メレディスへのサポートを取り止めたのだった。

「じゃあどうすんのよ!! 私が寝てる間に今どうなってる!?」
「あ、 い、 今は・・・」

しどろもどろになるジョージ。
そこでメレディスの熱が一気に冷める。

「・・・・・アンタ、 何で状況を確認してないの? 命がかかってるのに?」
「・・・・・」

ジョージも真顔になる。
瞬間、 骨の抜き手がジョージを襲い
ジョージが懐から袖口に移動させたナイフでメレディスを刺す。

「ぁ・・・」

メレディスの心臓にナイフが刺さり倒れるメレディス。
ジョージは抜き手を回避した。

「逃げるつもりか・・・」
「悪く思うなよ、 メレディス、 二人では逃げ切れんし
最悪捕まってもお前を殺せばある程度の面子は立つ、 俺の命は何とか繋がるだろう」
「逃げられると思っているのか・・・」
「逃げ切ってやるよ、 全力でな」
「・・・じゃあね、 ジョージ」

ジョージは医務室から出て行った。

「あ、 ジョージさん、 飲み物を持って来ましたが」
「私は結構!!」

医者を無視して逃げるジョージ。



迎賓館前広場では騒然となっていた。

「メレディスが殺された!!?」
「殺した奴は外務大臣のジョージ!?」
「如何すんだよ!!」

情報が錯綜し、 騒ぎ声が大きくなっている。

「諸君静粛に!!」

気絶から目覚めたカメハメハが叫ぶ。

「現在オーストラリア領事館に問い合わせた!!
メレディスは戦闘不能により全ての試合を不戦敗とする方向で話が決まった!!
彼女を殺した者は後々捜査する!! 既にオーストラリアは捜査に動いている!!」

カメハメハの一喝により皆が黙った。

「となると現在の成績は・・・」
「サリバンが全勝、 スペルエストレージャが2勝2敗、 メレディスが全敗で確定
カメハメハ大王は1勝2敗、 フェザーは2勝1敗か・・・」

コールスローに対してエンペスキーは現状を伝えた。

「しかし大王陛下、 次貴方が勝てば同点3人ですよ
この場合順位訳は如何するのですか?」
「3人でバトルロイヤルで雌雄を決するのは如何だろうか?」
「それは」
「俺は良いぜ」

スペルエストレージャは笑って言った。

「当事者3人の内、 スペルエストレージャとカメハメハが賛成しているんだ
これで行こうじゃないか」
「・・・・・」

頭を抱えるエンペスキー。

(カメハメハ大王は恐らく勝つつもりだろう
全員で賠償金3割2割1割を合算して2割ずつと言うのも体裁が悪い。
ならば疲弊した自分とフェザー、 スペルエストレージャのバトルロイヤルを行う。
こうなったらフェザーに勝ち目は無い、 この3人の中ではフェザーは格下だろう
恐らく真っ先に狙われる、 この後カメハメハ大王が倒されても連戦の末と言う面目が立つ
そうなればこちらは賠償金3割負担・・・)

ハメられた、 エンペスキーの顔が歪む。

「良いですよ」

フェザーの宣言に対してエンペスキーの内心は荒れた。
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