更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

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チャプター15:ドクターズ・オウクワード

シェイク・ヴァイレンティ

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森の中で破壊された【ブラック・シンゲツ・コーポレーション】の馬車。
その残骸で仰向けになっているビースト。

「こぉんの・・・糞野郎どもがあああああああああああああああああああああ!!!!!!!
出てこいぶち殺してやるうううううううううううううううううううううううう!!!!!!!」

失った右足から血を噴出しながら絶叫するビースト。

そんなビーストを後目にマカロニとネヨーは走り出す。

「ほっといて良いのか?」
「あれだけ叫んでられるならば平気でしょ、 それよりも結構囲まれてるぞっと」

振り回す様な動作をするマカロニ、 すると前方の木々は全て薙ぎ払われる。
潜んでいたタルパ達も破壊される。

「やれやれ、 面倒な事になって来たな」
「同感だ、 しかも連中、 ビーストをスルーしてやがる」
「無駄な戦力は割かないつもりか、 ビーストは分かり易い身体強化タイプだ
足一本失っては戦力は大幅ダウン、 出血もデカいしじきに死ぬか・・・」




一方、 【ライトニング】の馬車は止まらざるを得なかった。
道がひび割れてとても馬車が通れる状態では無かったのだ。
【ライトニング】一同とアイゼンクォーポ、 見習い、 カタパルトは馬車から顔を出した。

「嘘でしょ? パスタバカ?」

現れたのは患者クランケ中年の危機ミドルエイジ・クライシス”パスタバカを模したタルパ。

「誰?」
「半島戦争、 ヨーロッパ戦役にも参加した男よ、 こんな奴まで出て来るなんて・・・」
『ふむ!!!!! 敵ならば倒すのみ!!!!! と言いたい所だが!!!!!』

次々と現れるタルパ達に囲まれてしまった。

『囲まれてしまった!!!!! 如何する!!!!?』
「ふん」

馬車から降りるカタパルト。

「カタパルト!? 一人じゃ無理よ!!」
「お前等は先に行け」
「え? うわっ!?」

そう言うとカタパルトは斥力で馬車を射出するのだった。

『空飛ぶ馬車かぁ!!!!!』
「はしゃいでるんじゃない!! どーすんだよ!!」
「社長!! 白カビで何とか」
「ならない!! 私のウィルパワーじゃこの馬車全体を覆うのは無理!!
ペン!! タルパで何とか」
「ならない!! 俺のタルパじゃ無理!!」
「アンタは描いた絵をタルパに出来るんでしょ!? クッションを」
「この馬車を守れる位デカいタルパは出せない!! アッポー」
「無理!! 俺はタルパ操作に関してだし上手く行くとは思えん!!
アイゼンクォーポ、 居ねぇ!?」
「逃げた!? え? 何時!?」
「見習いも居ねぇええええええええええええええええええええええええええ」

叫びながら落下していく【ライトニング】の馬車。
だが着地は意外とスムーズだった。

「おぉ・・・着地をちゃんとしてくれるのかカタパルト、 加減してくれたのかぁ・・・」
「死ぬかと思った・・・・・」
「つーか、 アイゼンクォーポ何処に行った?」
「リスクヘッジするのか、 見習いたいな・・・」
「社長・・・逃げリスクヘッジしますか?」
「ここまでいっちゃあしょうがない行こう」

【ライトニング】の面々は暫し放心状態だったが馬車を再び走らせたのだった。




戦闘音はVHO本部近くにも響いた。

「どどどどどどどどどどどどど!!!!!!!」

走り回るプラム。

「どどどどどどどどどどどどど!!!!!!!」

無呼吸アプニャを探すプラム。

「どどどどどどどどどどどどどどうするんですか無呼吸アプニャさん!!!!!!!」
「落ち着きなさいプラム」

無呼吸アプニャを見つけるプラム。
プラムを落ち着かせる無呼吸アプニャ

「ど、 どうするんですか!? 明らかに軍隊が来てるでしょう!?」
軍靴ぐんかの音が聞こえない※1」


※1:統制が取れていないという意味。
軍隊は足音一つとっても統制が取れているのだ。


「えぇ!? い、 いずれにせよ大勢で来てるじゃないですか!?
どうするんですか!! これじゃあ俺達」
「黙るか、 殺される黙らせられるか好きな方を選べ」
「う・・・し、 しかし部下が下手な動きを・・・」
「そのくだりはもうやった」

無呼吸アプニャが指差した先には炸裂した死体が5体ほど有った。

「ひぃ!!?」
「まぁ、 落ち着け、 敵が軍隊じゃないのならば可能性としては
モーント・ズンディカーズ残党、 まぁコイツ等は話にならない
医者ドクトルは既に死んでるし
アスペルガー・・・は多分大丈夫だろう、 アイツは自分から動かないからな
次に考えられるのは敵対組織、 これも問題にはならんな
最後に考えられるのは月の信奉者・・・」
「ツキ?」
「カルト組織だよ、 偶にモーント・ズンディカーズに突っかかって来た
こいつ等は危険だが、 来ている奴は二流だ
こんなに騒ぐなんて『警戒して下さい』と言っている様な物だ」
「で、 ですが警戒されても意に介さない位強い、 と言う事は?」
「なぁに、 こちらにはこれがある」

スッ、 と懐からエルダー・ストーンを取り出す無呼吸アプニャ

「さ、 流石です・・・」

玄関から轟音が響く。

「なんだまた突入して来たのか・・・」

無呼吸アプニャはかったるそうに立ち上がった。
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