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チャプター15:ドクターズ・オウクワード
ザ・レスト・オブ・ザ・ガイズ
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ベネルクス王国首都国王直轄領ブリュッセル。
外側エリアの貸しオフィスの一室。
そこが国内最大手決闘代行業【シルバー・コイン】の本社である。
「社長!! ルーマニアに我が社の精鋭決闘者達を送るとは本気ですか!?」
社員の1人が声を挙げる。
「決闘のシステム、 立会人達の活動がストップしている為
ルーマニア戦に行く決闘者達が行う予定の決闘はストップしている
ならば動いても問題は無い」
【シルバー・コイン】社長のカゲンが淡々と述べる。
「しかしもしも怪我した場合!! 大損害になりますよ!!」
「怪我の心配をするのはお前の役目ではない
決闘者なんて物は命を賭ける者、 やるかやらないかは本人が決めれば良い
本人に話してあって、 既に本人からの許可は取って有る
不満が有るなら連中から言って来るだろう」
「ならば不満があるぜ!!」
勢い良く扉を開けて入って来る
【シルバー・コイン】社内序列5位のAAA級決闘者エルメンドラ。
彼女は濡れた様に濃い緑の長いウェーブがかかった髪に
チューブトップにジャケット、 ホットパンツの女性だった。
「エルメンドラ? 何が不満なんだ?」
「決起集会やろうぜ!!」
「決起集会?」
「ライオンがやってた」
「・・・・・あぁ、 ベネルクス・ゴールド・ライオンの・・・
彼等はやらざるを得ないだろうがウチはやる必要はない」
「何故だ!? 連中よりも売り上げは多いんだろう!?」
「確かに国内最大手で売り上げも国内最大だが
経費とか物凄いかかっている、 武器、 装備、 オフィスレンタル
経費、 住宅費等々を引くと手取りは大して無い
国内最大手云々は事情を知らぬ者達の下馬評※1 だ」
※1:下馬先で主人を待っている間、 供の者がしあう批評。
転じて第三者が興味本位にする噂・批評。
「むむむ・・・だがせめて祝いの席位儲けてくれよ
折角ヤバそうな案件に挑むんだからさ」
「明日、 いや数分後に突然死ぬかもしれない
毎日我々、 いや生きている物全ては何時か絶対に死ぬ
それなのに何か有る度にそんな事してたら金が枯渇する
そんな事は社長として許可出来ない」
真顔で言うカゲン。
「・・・・・」
「君の不安も分からなくはない、 その分、 手当は出ている筈だ
不満ならもう少し色を付けようか? その分の働きを要求するが」
「良い!! ただ私達よりも凄いパーティー開いているから羨ましくなっただけだ!!」
そう言ってエルメンドラは去って行った。
「青いな」
同時刻、 ルクセンブルク公爵領。
【ルクセンブルク・インフェルノ・フェニックス】併設パーティ会場。
そこでは決起集会が行われていた。
「ごぉるど・らいおんのところよりもじみだね」
たどたどしい言葉で語るのは
【ルクセンブルク・インフェルノ・フェニックス】社内序列3位の決闘者の白虎。
彼は華僑経由で中国からベネルクス王国に帰化した決闘者である為、 言葉が不自由である。
「はっ、 あんな連中と一緒にするなよ、 連中は過去の栄光に縋りつく無能だぜ?」
社内序列2位のS級決闘者ブルー・ドラゴンが青い髪を揺らしながら嗤う。
「窮鼠猫を噛む」
社内序列4位の鼈がぽつりと呟く。
「何だハゲ? 何か言ったか?」
「追い詰められた者は思いもよらぬ力を出す、 と言う事ですよ
それから拙僧はハゲではなく坊主です、 毛を剃っているのです
決してハゲでは無い、 その事を周知を徹底して下さい
何度も私は社内連絡網でその事を周知しているのですが
未だに私をハゲだと思っている者が多いのです」
「麒麟も老いては駑馬に劣る」
社内序列5位のS級決闘者ブラック・ドラゴンが青い髪を揺らしながら呟く。
「むっ?」
「出たか2Pカラー」
「すぐれた人も年をとると凡人に劣る・・・
っておい待て、 ブルー・ドラゴン、 誰が2Pカラーだ」
「お前に決まってるだろうが、 大体何でドラゴンが二人も同じ組織に属してるんだよ」
「いやいやそれはこっちの台詞だよ、 お前被ってるんだよ」
「いーや、 俺の方がここは長い」
「一週間くらいの差じゃねぇかよ」
「俺の方が序列は高い」
「単なる誤差だろうが、 一昨年は俺の方が上だっただろうが」
「ハッ、 一昨年なんて俺達に仕事殆ど無かっただろうが
まだ俺達の会社が出来て10年だぞ?」
「・・・・・」
ブラック・ドラゴンが腰を落とす。
ブルー・ドラゴンも手を広げる。
「やめなよ」
ブルー・ドラゴンとブラック・ドラゴンの間に入る白虎。
「ここをどこだとおもっているの?」
「チッ・・・」
「フン・・・」
離れていくブルー・ドラゴンとブラック・ドラゴン。
「あんたもとめなよすっぽん」
「火中の栗を拾うのはゴメンだ」
「なにそれ?」
「自分の利益にならないのに、 他人のために危険を冒すのはゴメンだ」
「・・・・・そうりょなんだからひとをたすけなさいよ」
「拙僧が坊主になったのは拙僧の為だ
他人を気遣い余裕などない!!」
「いちぶのすきもねぇくそやろうだな!!」
キリッとした顔に呆れる白虎。
外側エリアの貸しオフィスの一室。
そこが国内最大手決闘代行業【シルバー・コイン】の本社である。
「社長!! ルーマニアに我が社の精鋭決闘者達を送るとは本気ですか!?」
社員の1人が声を挙げる。
「決闘のシステム、 立会人達の活動がストップしている為
ルーマニア戦に行く決闘者達が行う予定の決闘はストップしている
ならば動いても問題は無い」
【シルバー・コイン】社長のカゲンが淡々と述べる。
「しかしもしも怪我した場合!! 大損害になりますよ!!」
「怪我の心配をするのはお前の役目ではない
決闘者なんて物は命を賭ける者、 やるかやらないかは本人が決めれば良い
本人に話してあって、 既に本人からの許可は取って有る
不満が有るなら連中から言って来るだろう」
「ならば不満があるぜ!!」
勢い良く扉を開けて入って来る
【シルバー・コイン】社内序列5位のAAA級決闘者エルメンドラ。
彼女は濡れた様に濃い緑の長いウェーブがかかった髪に
チューブトップにジャケット、 ホットパンツの女性だった。
「エルメンドラ? 何が不満なんだ?」
「決起集会やろうぜ!!」
「決起集会?」
「ライオンがやってた」
「・・・・・あぁ、 ベネルクス・ゴールド・ライオンの・・・
彼等はやらざるを得ないだろうがウチはやる必要はない」
「何故だ!? 連中よりも売り上げは多いんだろう!?」
「確かに国内最大手で売り上げも国内最大だが
経費とか物凄いかかっている、 武器、 装備、 オフィスレンタル
経費、 住宅費等々を引くと手取りは大して無い
国内最大手云々は事情を知らぬ者達の下馬評※1 だ」
※1:下馬先で主人を待っている間、 供の者がしあう批評。
転じて第三者が興味本位にする噂・批評。
「むむむ・・・だがせめて祝いの席位儲けてくれよ
折角ヤバそうな案件に挑むんだからさ」
「明日、 いや数分後に突然死ぬかもしれない
毎日我々、 いや生きている物全ては何時か絶対に死ぬ
それなのに何か有る度にそんな事してたら金が枯渇する
そんな事は社長として許可出来ない」
真顔で言うカゲン。
「・・・・・」
「君の不安も分からなくはない、 その分、 手当は出ている筈だ
不満ならもう少し色を付けようか? その分の働きを要求するが」
「良い!! ただ私達よりも凄いパーティー開いているから羨ましくなっただけだ!!」
そう言ってエルメンドラは去って行った。
「青いな」
同時刻、 ルクセンブルク公爵領。
【ルクセンブルク・インフェルノ・フェニックス】併設パーティ会場。
そこでは決起集会が行われていた。
「ごぉるど・らいおんのところよりもじみだね」
たどたどしい言葉で語るのは
【ルクセンブルク・インフェルノ・フェニックス】社内序列3位の決闘者の白虎。
彼は華僑経由で中国からベネルクス王国に帰化した決闘者である為、 言葉が不自由である。
「はっ、 あんな連中と一緒にするなよ、 連中は過去の栄光に縋りつく無能だぜ?」
社内序列2位のS級決闘者ブルー・ドラゴンが青い髪を揺らしながら嗤う。
「窮鼠猫を噛む」
社内序列4位の鼈がぽつりと呟く。
「何だハゲ? 何か言ったか?」
「追い詰められた者は思いもよらぬ力を出す、 と言う事ですよ
それから拙僧はハゲではなく坊主です、 毛を剃っているのです
決してハゲでは無い、 その事を周知を徹底して下さい
何度も私は社内連絡網でその事を周知しているのですが
未だに私をハゲだと思っている者が多いのです」
「麒麟も老いては駑馬に劣る」
社内序列5位のS級決闘者ブラック・ドラゴンが青い髪を揺らしながら呟く。
「むっ?」
「出たか2Pカラー」
「すぐれた人も年をとると凡人に劣る・・・
っておい待て、 ブルー・ドラゴン、 誰が2Pカラーだ」
「お前に決まってるだろうが、 大体何でドラゴンが二人も同じ組織に属してるんだよ」
「いやいやそれはこっちの台詞だよ、 お前被ってるんだよ」
「いーや、 俺の方がここは長い」
「一週間くらいの差じゃねぇかよ」
「俺の方が序列は高い」
「単なる誤差だろうが、 一昨年は俺の方が上だっただろうが」
「ハッ、 一昨年なんて俺達に仕事殆ど無かっただろうが
まだ俺達の会社が出来て10年だぞ?」
「・・・・・」
ブラック・ドラゴンが腰を落とす。
ブルー・ドラゴンも手を広げる。
「やめなよ」
ブルー・ドラゴンとブラック・ドラゴンの間に入る白虎。
「ここをどこだとおもっているの?」
「チッ・・・」
「フン・・・」
離れていくブルー・ドラゴンとブラック・ドラゴン。
「あんたもとめなよすっぽん」
「火中の栗を拾うのはゴメンだ」
「なにそれ?」
「自分の利益にならないのに、 他人のために危険を冒すのはゴメンだ」
「・・・・・そうりょなんだからひとをたすけなさいよ」
「拙僧が坊主になったのは拙僧の為だ
他人を気遣い余裕などない!!」
「いちぶのすきもねぇくそやろうだな!!」
キリッとした顔に呆れる白虎。
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