更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

スターターコンテンツ:【襲撃!!モーント・ズンディカーズ!!】

喰い収め

「ディスタンス」
「ぶへっ!?」

ディスタンス。
簡易的な個体空間パーソナルスペースと言って良い代物である。
簡単に言うならば自分の身を守るバリアの様な物である。
個体空間パーソナルスペースだが簡易的な物なので高位の決闘者には通じない代物だが
今回の様な力押しの相手になら有効である。
ハッキリ言って力量差が大きければ防御と言う選択肢は無かったのだが・・・
ディスタンスに激突し暴食グラトニーは悶絶する。

「お前は甘く見積もっても200kgはいかない
牛のウェイトよりも大分少ない、　そしてディスタンスで助走も潰した
何より頭を打たれて十二分にウィルパワーを回せていない」
「な・・・」

さっきのジョンの攻撃、　見た目は軽傷だったが
脳とはデリケートな物、　ウィルパワーの流れに影響が起こったのだった。

「誤差の範囲だが、　それ位あれば対策は容易」
「まだだ!!」
「いや、　もう終わりだ」

誤差、　僅差、　微差、　差が出来た瞬間に終わる世界。
まだ有ると思っている暴食グラトニーがおかしい。
フェザーは倒れている暴食グラトニーに剣を突き刺しウィルパワーを流し込む。

「ぐががががががががががががががががががががががががががががががががががががががが!!!?」

暴食グラトニーがウィルパワーの扱いが出来ていれば
こんな単純な攻撃を中和するなんて造作もない。
こんな事は逆上がり位の難易度である。
逆上がりすらサボっているのだ、　暴食グラトニーは。
暴食グラトニーは内蔵にウィルパワーを流し込まれてズタズタにされている。
まるで皮膚の下がミキサーになってしまったが如くの激痛を味わっていた。

「ぎいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!??」
「お」

暴食グラトニーが更なる激痛を味わい始めた、　胃袋が破れ中の胃酸が溢れ出る。
消化力を高めるに胃酸も凄まじい酸性である、　その酸を体の中から溢れ出た。

暴食グラトニーは自らの体に食われているも同義である。
彼が喰らって来た子供達の様に、　彼の体は暴食グラトニーの胃酸で溶けていくのだった。

「・・・・・」

フェザーはウィルパワーを操って胃酸が自分にかからないようにしながらも
胃酸で溶けた肉塊の悪臭に眉をしかめた。

「はぁ・・・」

グレゴリオの話では子供達は暴食グラトニーに喰われてしまったらしい
勝利しても子供達は帰って来ない、　フェザーは死した子供達に鎮魂の祈りをあげた後に
その場から去ったのだった。