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スターターコンテンツ:初めての決闘

シンゲツ家

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再誕歴7703年オーガスト13日。

ゴディバ公爵家の馬車に乗って移動するドラップスとホイップとフワリ。

「・・・・・何方へ向かっているのですか?」

ホイップが尋ねる。

「心配無いわ」
「大丈夫ですか?」
「しつこいわね、 何でそんなに心配しているの?」
「公爵家の馬車ともなるとサスペンションで振動が抑えられている筈なのに
少し揺れ始めているので・・・道が荒れている場所を走っておられるのでしょう
恐らくゴディバ公爵領を離れたと推測します」
「その通りね、 兄上はインフラとかに金をかけてばかりで・・・
そんな事は如何でも良いか、 今から向かうのはシンゲツ領よ」
「「シンゲツ領?」」

首を傾げるホイップとフワリ。

「シンゲツ領とは【ブラック・シンゲツ・コーポレーション】のシンゲツですか?」
「違うわよ、 シンゲツ家が治める土地よ
そもそもシンゲツ家はベネルクス王国に古くからある決闘者の名門
その功績が認められて特別に貴族待遇として特別に領地を貰ったのよ」
「では貴族の方ですか?」
「いえ、 シンゲツ家は独立独歩としてあるべきとされ領地は与えられても
爵位は与えられず、 依頼が有れば決闘を行う武家として名高い者達です」
「そんな高名な者達を知らなかったとは・・・不勉強でした」
「無理も無いわ、 連中がベネルクス王国の中でも特記すべき戦力として
数えられていたのは昔の話、 今では決闘代行業は数多にある」

煙管煙草に火をつけるドラップス。

「しかしシンゲツ家は特別、 現状ベネルクス王国に数える程しか居ない
S級決闘者を二人も要している、 そして【ブラック・シンゲツ・コーポレーション】とは
浅からぬ因縁もある」
「因縁ですか?」
「そう、 シンゲツ・バロッグは元々シンゲツ家の人間じゃなかった
入り婿って奴なのよ、 バロッグの嫁さんがシンゲツ家の人間で彼女もS級決闘者」
「女だてらに凄いなぁ・・・」

フワリが呟きを漏らす。

「女の決闘者も大分多いわよ、 とは言えシンゲツ家に相談も無く結婚した上に
シンゲツの名を冠した会社を立ち上げた事でシンゲツ家の代表とバロッグの決闘が行われた
ルールは今や取り入れる所も稀の『相手の死が勝利条件』と言う物騒なデスマッチルール」
「そりゃあ勝っても負けても禍根も残りますわ・・・」

絶句するホイップとフワリ。

「ドラップス様ー、 辿り着きましたよー」

馬車を運転する御者から声をかけられるドラップス。

「よし、 じゃあ行くわよ!!」
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