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チャプター12:ウォー・オブ・スノーホワイト
イット・ワズ・アンエクスパクト
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再誕歴7702年ディセンバー27日。
スペイン帝国国王フェリペ2世は自身の居城の執務室で脂汗を流していた。
「し、 真実なのか!?」
「はい、 残念ながら・・・」
スペイン帝国の諜報部隊【影】がフェリペ2世の前で跪き報告を聞き立ち上がった。
「僧侶ラスプーチンはロマノフ帝国の皇帝を誑かす事には成功していた様ですが
革命を起こされてロマノフ帝国諸共・・・」
「・・・・・」
がたり、 と力無く座るフェリペ2世。
「如何しますか? これでは・・・」
「分かっている!! 少し黙ってろ!!」
フェリペ2世は怪しげな団体【VVV団】に多額の資金を投資し
アメリカ大陸を破壊すると言う野望に憑りつかれている。
そして自身の秘書であるイザヨイが所属する『商会』にも多大な負債があり
このままでは経済破綻は必至で、 と言うか5度目の破産も目前である。
そこでフェリペ2世は『商会』と【VVV団】に秘密にしながらも既に一計を投じていた。
それはヨーロッパ連合よりも先んじて極北に向かい挟み撃ちにすると言う計画である。
本来ならばヨーロッパ連合の北と南に部隊をこっそりと展開して挟み撃ちにするという
大雑把な作戦だったが過激な軍部を抑える為に渋々承諾した。
しかし何とロマノフ帝国と言う国を発見した事で事態は急転。
口の旨い僧侶ラスプーチンにロマノフ皇室を洗脳させてから
ロマノフ帝国とスペイン帝国でヨーロッパ連合を挟み撃ちにするつもりだった。
無論勝利するのは厳しいかもしれないが逼迫した財政状況を打開する為に
折り合いをつけて金をせしめて終戦、 と考えていた。
だがしかしよりにもよってロマノフ帝国が潰れるとは・・・
「陛下、 恐れながらVVVとか言う連中に騙されているのでは無いでしょうか?」
「・・・・・間抜けめ、 私は既に4度の破産を経験している
それに関しては神への信仰心の結果そうなっただけだから微塵も後悔も反省もしていない」
反省しろよ、 と影は思ったが顔には出さない。
「それに関して私を無能と称す者も居るだろう
しかしながら神への信仰を捨ててしまえば人間なんぞ、 ただの肉塊に過ぎない
だからこそ神への信仰が必要なのだ、 人間は魂が無ければただの獣だ」
「・・・・・信仰心は大事ですが、 VVVとやらを信じるのは如何なものかと
あの見るからに怪しい恰好の連中を信用する根拠は有るのですか?」
「ある」
即答に首を傾げる影。
「私は見た」
「何を?」
「連中の開発した新兵器を」
「新兵器ですか?」
「あぁ、 連中はそれを【金鉱掘者】と呼んでいた」
「【金鉱掘者】?」
「小さな試作機だったがそれはそれは凄まじい威力を持っていた
頑強な大地が岩の大玉に変ったのだ」
「・・・・・」
「実際に見なければ分からぬよ、 連中は【金鉱掘者】の大型化と
動力の安定供給、 この二つを克服すれば威力は大きくなる」
「・・・・・現物を見ていないから私には何とも言えませんんが・・・
しかしながらそれは危険過ぎませんか?
我々にその【金鉱掘者】とやらが使われないとも限りません」
「それならば問題無い、 【金鉱掘者】を大型化すれば
スペイン帝国にまで持ってこれない」
「何故?」
「大き過ぎて船に乗せられない」
「・・・・・」
少し考える影。
「陛下、 その【金鉱掘者】とやらの設計図はありますか?」
「機密だと言われたから持っていない」
「金を出しているのは此方ですから要求する権利はあるでしょう」
「しかし向こうが不満を言って来たら如何するつもりだ?
連中が我々との契約を打ち切ったのならば・・・」
「・・・・・ならば我々『影』が動いて設計図を奪取して来ましょう」
「ふむ、 それならば問題無い、 のか?
お前達がしくじって」
「それはあり得ません、 我々は『影』、 存在しない部隊
いざとなれば直ぐに消えましょう、 帝国の不利益にはなりませぬ」
「なるほど、 では行ってこい」
「は、 直ぐに部隊編成を行い向かいます」
しゅ、 と屋根裏から移動する影。
「頼もしい奴よ・・・」
こんこん、 とドアがノックされる。
「誰だ?」
「イザヨイデス」
「・・・・・入れ」
ドアが開き執務室にイザヨイが入って来る。
「ダレカイマシタカ?」
「誰か? 何の事だ?」
「ニオイガシマス」
「何の匂いだ?」
「コウスイノニオイデス」
「・・・・・」
これは態とである、 影達はフェリペ二世と会う時は女物の香水を付ける事により
フェリペ二世は女と会っていたと言う偽情報を相手に与えるのが目的である。
「・・・何の用だ?」
こうして誤魔化しても最悪、 女と会っていたと言う言い訳が立つ。
「・・・・・マァイイデショウ、 キョウハイイトウシバナシヲモッテキマシタ」
「投資だと?」
「カナリモウカリマスヨ」
「・・・お前の所にどれだけ負債が有ると思っている? もう金は出したくない」
「ジャアヨウダテマス?※2」
※2:訳:借りて投資しないと直ぐに取り立てるぞ。
「・・・・・如何言う話だ?」
スペイン帝国国王フェリペ2世は自身の居城の執務室で脂汗を流していた。
「し、 真実なのか!?」
「はい、 残念ながら・・・」
スペイン帝国の諜報部隊【影】がフェリペ2世の前で跪き報告を聞き立ち上がった。
「僧侶ラスプーチンはロマノフ帝国の皇帝を誑かす事には成功していた様ですが
革命を起こされてロマノフ帝国諸共・・・」
「・・・・・」
がたり、 と力無く座るフェリペ2世。
「如何しますか? これでは・・・」
「分かっている!! 少し黙ってろ!!」
フェリペ2世は怪しげな団体【VVV団】に多額の資金を投資し
アメリカ大陸を破壊すると言う野望に憑りつかれている。
そして自身の秘書であるイザヨイが所属する『商会』にも多大な負債があり
このままでは経済破綻は必至で、 と言うか5度目の破産も目前である。
そこでフェリペ2世は『商会』と【VVV団】に秘密にしながらも既に一計を投じていた。
それはヨーロッパ連合よりも先んじて極北に向かい挟み撃ちにすると言う計画である。
本来ならばヨーロッパ連合の北と南に部隊をこっそりと展開して挟み撃ちにするという
大雑把な作戦だったが過激な軍部を抑える為に渋々承諾した。
しかし何とロマノフ帝国と言う国を発見した事で事態は急転。
口の旨い僧侶ラスプーチンにロマノフ皇室を洗脳させてから
ロマノフ帝国とスペイン帝国でヨーロッパ連合を挟み撃ちにするつもりだった。
無論勝利するのは厳しいかもしれないが逼迫した財政状況を打開する為に
折り合いをつけて金をせしめて終戦、 と考えていた。
だがしかしよりにもよってロマノフ帝国が潰れるとは・・・
「陛下、 恐れながらVVVとか言う連中に騙されているのでは無いでしょうか?」
「・・・・・間抜けめ、 私は既に4度の破産を経験している
それに関しては神への信仰心の結果そうなっただけだから微塵も後悔も反省もしていない」
反省しろよ、 と影は思ったが顔には出さない。
「それに関して私を無能と称す者も居るだろう
しかしながら神への信仰を捨ててしまえば人間なんぞ、 ただの肉塊に過ぎない
だからこそ神への信仰が必要なのだ、 人間は魂が無ければただの獣だ」
「・・・・・信仰心は大事ですが、 VVVとやらを信じるのは如何なものかと
あの見るからに怪しい恰好の連中を信用する根拠は有るのですか?」
「ある」
即答に首を傾げる影。
「私は見た」
「何を?」
「連中の開発した新兵器を」
「新兵器ですか?」
「あぁ、 連中はそれを【金鉱掘者】と呼んでいた」
「【金鉱掘者】?」
「小さな試作機だったがそれはそれは凄まじい威力を持っていた
頑強な大地が岩の大玉に変ったのだ」
「・・・・・」
「実際に見なければ分からぬよ、 連中は【金鉱掘者】の大型化と
動力の安定供給、 この二つを克服すれば威力は大きくなる」
「・・・・・現物を見ていないから私には何とも言えませんんが・・・
しかしながらそれは危険過ぎませんか?
我々にその【金鉱掘者】とやらが使われないとも限りません」
「それならば問題無い、 【金鉱掘者】を大型化すれば
スペイン帝国にまで持ってこれない」
「何故?」
「大き過ぎて船に乗せられない」
「・・・・・」
少し考える影。
「陛下、 その【金鉱掘者】とやらの設計図はありますか?」
「機密だと言われたから持っていない」
「金を出しているのは此方ですから要求する権利はあるでしょう」
「しかし向こうが不満を言って来たら如何するつもりだ?
連中が我々との契約を打ち切ったのならば・・・」
「・・・・・ならば我々『影』が動いて設計図を奪取して来ましょう」
「ふむ、 それならば問題無い、 のか?
お前達がしくじって」
「それはあり得ません、 我々は『影』、 存在しない部隊
いざとなれば直ぐに消えましょう、 帝国の不利益にはなりませぬ」
「なるほど、 では行ってこい」
「は、 直ぐに部隊編成を行い向かいます」
しゅ、 と屋根裏から移動する影。
「頼もしい奴よ・・・」
こんこん、 とドアがノックされる。
「誰だ?」
「イザヨイデス」
「・・・・・入れ」
ドアが開き執務室にイザヨイが入って来る。
「ダレカイマシタカ?」
「誰か? 何の事だ?」
「ニオイガシマス」
「何の匂いだ?」
「コウスイノニオイデス」
「・・・・・」
これは態とである、 影達はフェリペ二世と会う時は女物の香水を付ける事により
フェリペ二世は女と会っていたと言う偽情報を相手に与えるのが目的である。
「・・・何の用だ?」
こうして誤魔化しても最悪、 女と会っていたと言う言い訳が立つ。
「・・・・・マァイイデショウ、 キョウハイイトウシバナシヲモッテキマシタ」
「投資だと?」
「カナリモウカリマスヨ」
「・・・お前の所にどれだけ負債が有ると思っている? もう金は出したくない」
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※2:訳:借りて投資しないと直ぐに取り立てるぞ。
「・・・・・如何言う話だ?」
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