更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

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チャプター12:ウォー・オブ・スノーホワイト

トゥー・キャプテン

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マイケルはバリケードを作らせた。
城の中の家具やガラクタを使えば容易にバリケードを作る事が出来る。
チェルノボグ城の出入り口は玄関が二つだけである。
しかし隠し通路が有るのかもしれないので警戒は怠る事は出来ない。
窓は一階には無いが二階以降の上階には有るのでそこも警戒だ。

「でも俺達の大半は戦闘要員じゃねぇッスよ?」
「分かってる、 だが大の大人が150人も居れば」
「156人っス」
「156人」
「副隊長と怪我した奴、 帰って来ない奴外すと152人だぞ」
「・・・・・」

頭を抱えるマイケル。
戦闘要員は40人、 そもそも戦闘は獣の群れ程度を想定していたので
そこまでガチな編成では無いのだ、 従者や料理人と言った雑事担当や
調査の為の学者や医者等の知識人、 犬飼いやそり使いなど大勢の非戦闘員が居る。

「出来る事をするべきだ、 くれぐれも深追いはするなよ」
「「「「「はい!!」」」」」

威勢を上げる一同。
非戦闘員も戦う為に火炎瓶等の作成に移っている。

「見張りから伝令!! 外の連中は一ヶ所に集まっています!!」
「何をするつもりだ・・・?」

マイケルは訝しんだ。

「いや、 寧ろ・・・」




一方その頃、 外では。
吹雪に当てられながらも男達が集まっていた。
男達は防寒着と軍服が一緒になった様な服を着ていた。

「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

頭に矢が突き刺さった娘を抱えて若い男、 いや青年が一人泣いていた。
男達は周囲を囲み慈しんでいる様な困っている様な戸惑っている様に佇んでいた。

「うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

青年は泣きじゃくっていた白磁器の様に透き通った白い肌に
プラチナブロンドの整った短い髪で泣いていた。
青年は高貴な身分である事が伺える、 品質の良い防寒着が来ていた。
防寒着の中には貴族の様な服を着ており、 倒れている娘も同様である。

「悪夢だ・・・この世の終わりだ・・・・・・」

唐突に止まる青年。

「貴様ら、 石か?」

立ち上がり周囲の男に向かって尋ねる。

「口はないのか? 目はどうした? なぜ泣かぬのだ? オリガが死んだんだぞ?
何とか言ったらどうなんだ!?」

ヒステリー気味に青年は叫ぶ。

「ハッ!! 僭越ながらゲオルギー殿下に御注進差し上げたく存じます!!」
 
一人の男が敬礼と共にゲオルギ―と言う男に敬礼をする。
小管
「・・・・・述べよ、 但し戯言を言ったらこの非公式アネクドートで斬り殺す」

そう言って彼は恐ろしい程冷たい印象の剣を抜いた。

「ハッ!! オリガ殿下はこの征伐に向かわれた時に既に覚悟は出来ていたと存じます!!
軍隊行動を共にすると言う事は死する覚悟があると」

全てを言い切る前に男はゲオルギ―に斬り倒された。
そして恐ろしいかな、 非公式アネクドートは氷により刀身を伸ばしていた。
これは神代の大量破壊兵器である聖剣だ。

「死する覚悟だと!? そんな物は我々皇族には必要ない!!
貴様等兵隊が死を賭して我々を守るのが使命だろうが!!」

そう言いながら自身が斬り倒した男を蹴り続けるゲオルギ―。

「このクズが!! 言うに事欠いて覚悟が出来ていただと!?
ふざけるな!! 貴様等には悲しむ心が無いのかああああああああああああああああああ!!」

絶叫するゲオルギ―。

「・・・・・」

男達は目を伏せていた。

「はぁ・・・はぁ・・・
・・・・・平民のゴミ共に期待した私が間違っていた
さっさと境界線グラニュツィ城を取り返すぞ」

立ち上がり城に向かうゲオルギ―。

「御待ちを!!」

非公式アネクドートから氷塊が放たれ声を挙げた部下が押し潰される。

「人の心が分からないのならばせめて黙ってろ!! やはり平民は駄目だな
学が無い奴は心も無いのか、 人の心の機微と言う物が分からないと言うのは
やはりどうしようもない、 こういう事ならば貴族も何人か連れて来れば良かったな
全く持ってお前達はどうしようもない、 普通に考えて見ろ
妹が殺されて気落ちしている兄に対して声をかけるなんてするか?
人の心が、 いや少しでも私の気持ちを考えれば声をかけるべきではないと分かるだろう
私に話しかけるのならば少しは考えてから喋れ、 全く持って度しがたい」

ぜぇぜぇと話し疲れて息を切らすゲオルギー。

「では行く」

ぞ、 と言う前に矢が飛んで来た、 ゲオルギ―は非公式アネクドートで矢を弾いたが
次々と矢が飛んで来た。

「ぎゃ!?」
「ぐぇ!?」

次々と矢で倒れる男達。

「せめて役に立ってから死ね!!」

非公式アネクドートを地面に突き立てると氷の壁が突き出て来る。
何とか矢の雨を防ぐ事が出来た。

「抜かったわ、 オリガが射殺されたのをすっかり忘れていたわ」
「じょ、 冗談じゃねぇ!! これじゃあ狙われて死ぬじゃねぇか!!」

男の1人が狼狽する。

「愚か者、 こうすれば良い」

非公式アネクドートを一振りすると城に向かって巨大なトンネルが作られた。
男達は歓声を上げる。

「このトンネルを潜っていくぞ、 では行こう」

スタスタと進むゲオルギ―の後を着いて行く男達だった。
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