更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

Mr.後困る

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チャプター9:キラー・クイーン

シャウト・ツー・ガイズ

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来賓も落ち着き完成した最新医療を学べる看護学校。
【サン・レイテスト・メディカルスクール】の開講式が始まった。
大仰な名前で寮も併設されているが小さめの学校である。

読者諸賢は幾ら小さな建物だからと言っても建てるのが早過ぎだと思うだろう。
実はそんな事は無い、 この世界は自転が早い為に常に暴風が吹き荒れる為に
建築技術は必然的に高く無ければまともに文明が気付けないのだ。
一月有れば簡単な学校を作る事は可能である。

と言ったが最新医療を教える為の学校故に教師の数が少ない為、 生徒の数も少ない。
それ故に学校の規模も小さくて良いので手早く出来たのだった。



「ふぅ・・・」

開校式に備えてスピーチの準備をするサン。
自身の領地の初めての公務として緊張する。

「サン閣下」

【サン・レイテスト・メディカルスクール】の学長のアキツキがサンの元にやって来る。

「如何しました学長」
「オーガスタス社長が居ません」
「はぁ? 彼もスピーチする筈じゃなかったの?」
「今、 皆で探し回っていますが・・・まだ見つかりません」
「じゃあ私が先に予定を前倒しにしてスピーチするよ・・・」
「申し訳ありません・・・」

溜息を吐くサンだった。
自身の領地の初めての公務だと言うのに何故こうもケチが付くのか・・・

「お嬢様」
「何よ」

イライラしながらフェザーに返事をするサン。

「お怒りご尤もですが、 貴女様の領地の初めての公務です、 如何か落ち着いて下さい」
「・・・・・!!」

閃くフェザー。

「フェザー」
「はい」
「『サン、 頑張ってね』って私の頭を撫でながら言いなさい」
「え」
「言いなさい」
「ご、 御冗談を・・・」
「冗談じゃないわよ」
「・・・・・」
「・・・・・」

向き合うサンとフェザー。
互いに赤面している。

「あ、 貴方も恥ずかしいでしょうけど私だって恥ずかしいのよ」
「・・・・・じゃ、 じゃあこうしましょう
終わったら『頑張ったね』って言います」
「・・・・・まぁ良いわ、 それで手を打つわ」

不愉快さが若干残ったがサンの機嫌が治った。

「御領主様、 スピーチのお時間です」
「うん」

サンは【サン・レイテスト・メディカルスクール】の開講式のステージに上がった。

「・・・・・」

彼女の目の前には大勢の人々。
この大勢の人々の人生を背負わなければいけない責任ある立場になった。
サンは静かに震え、 そして口を開「サン伯爵令嬢に物申します!!」

「・・・・・は?」

客席から一人の声が挙がった。

「失礼!! 私は【CurePretty】の代表のスイムと申します!!
この度の看護学校の開校!! 我々女性の権利を守る女性団体である【CurePretty】は
同じ女性としてとても悲しく感じます!!」
「・・・・・警備の騎士、 ちょっとそいつ連れて行きなさい」

サンは淡々と指示をした。
騎士達はスイムを捕縛しようとする。
だが女性達が立ち上がり邪魔をする。
騎士達は女性を退かそうとするも

「ちょっと触らないで!! セクハラだよ!!」

と叫び始める。

「はい、 分かりました
では自分から出ていくか死体になって出ていくか
好きな方を選んでください」

サンは青筋を立てながら言った。

「何を言っているのですか!? か弱い女性は死ねと言うのか!!」
「こうして伯爵令嬢と言い合いの出来る女の何処がか弱いと?
そもそも貴女は誰です?」
「だから女性の権利を守る女性全ての代行者である【CurePretty】代表のスイムです!!」
「証明出来る物は?」
「証明出来る物?」
「女性全ての代行者と言っていますが一体如何言った経緯を経てそうなっているのですか?
少なくとも私は貴女の事が既に嫌いですので代行者にしたくないですね」
「何を言っているんですか!! 屁理屈を言って誤魔化さないで下さい!!」
「はい、 ではスイムさん、 貴女の目的を言いなさい
何が目的でこんな公的な集まりを邪魔するのか
もしも禄でも無い理由ならば貴女の首を落とします」
「脅しですか!!」
「・・・・・貴女は自分が女性全てを背負っていると思っているのでしょう?」
「その通りです!! しかし貴女じゃ女性じゃない!! 男の手先です!!」
「貴女、 自分の命を惜しんで女性全員の権利を放棄すると言うのですか?」
「っ!! 何故命を賭けさせようとするのですか!?
今の世の中にそんな野蛮な事がまかり通ると思っているのですか!?」
「公的の場でいきなり叫び出すのは野蛮では無いのですか?
時と場所を考えるのは社会人として常識だと思います」
「男が作った勝手なルールです!!」
「社会のルールを守れないのならば貴女にここに居る資格は有りません」
「そんな身勝手まかり通るとお思いか!?
貴女は伯爵令嬢ですが私は貴族その物!! 立場は私の方が上!!」
「私はスイムなんて貴族は知りませんが」
「私は貴族の妻でしてね、 元々歌姫だったんですよ
知りませんか? 【ウィスキー・ボンボン】って歌姫のグループ」
「ウィスキー・ボンボン? オレンジ・ボンボンだったら聞いた事が有りますが」
「そのオレンジ・ボンボンの前身のグループです」
「「ちょっと待てェ!!」」

来賓席のベルモンドとキルリーシュが叫んだ。
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