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チャプター9:キラー・クイーン
ア・ラージ・ナンバー・オブ・ゲスト
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再誕歴7702年ジュニアリー25日。
サン伯爵令嬢領は慌ただしかった。
ベネルクスゴシップの手引きで開校した看護学校が今日開校するのだ。
ベルモンド伯爵も騎士を動員して事に当たっていた。
「これは何方に!?」「そこじゃないそれ!!」「仕出しの弁当が来たぞ!!」
「会計は!?」「ツケとけ!!」「来客の担当は!?」
まさにてんわやんわだった。
「サン様、 本日は初めての領地の初めての大規模な公務と言う事で
我々としても~~~~~~~」
「えぇ、 ありがとうございます」
サンもベルモンド伯爵麾下の貴族達や来賓達の挨拶にてんわやんわである。
「サン様、 この前は挨拶も出来ずに申し訳ありません」
「え? えーっと・・・何方様ですか?」
「勇者のマモルです」
「あぁ!! はいはい!!」
握手するサンとマモル。
「今日はEHUCの名代でいらっしゃったのですか?」
「いえ、 最先端医療には個人的に興味がありまして」
「それはまた・・・EHUCは医療技術高そうですが」
「ドイツなら兎も角ベネルクスはあまり・・・
本日はご挨拶に来ただけなので一般席から開校を見届けさせて頂きます」
「そうですか、 では」
挨拶回りが終わり、 小休止に入るサン。
「はぁー・・・」
「お疲れ様です、 こちらをどうぞ」
「ありがとフェザー・・・」
蜂蜜入りの紅茶を飲むサン。
「何事も問題無い様で良かったです」
「父上のサポートも有ったからねぇ・・・本当に助かるよ」
「御休息中に失礼します、 御領主様」
マルガレーテがやって来た。
「如何したの?」
「ベネルクスゴシップのオーガスタス社長がいらっしゃっています
ご挨拶にと言う事ですが・・・」
「今回の開校の立役者だからね、 お連れして」
「了解しました」
マルガレーテが一旦下がった。
「ベネルクスゴシップ社の新聞て禄でも無いから社長も禄でも無いと思ったら
意外と普通の人で驚きましたよ」
「そうね、 もっとヤバイ男かと思っていたわ」
「結構ガンガン取材に現場に出る人でその時は割と可笑しい印象でしたが」
「お連れしました」
マルガレーテがオーガスタスを連れて来た。
オーガスタスは目がギンギンに煌いていた。
「ど、 如何したの? 尋常な無い様子だけど」
「12徹目です!!」
サムズアップ※1 するオーガスタス。
※1:古代にて満足、 納得できる行動をした者にだけ与えられる仕草。
「そ、 そうか、 眠らないと駄目だぞ?」
「お断りします!!!!!!!!!!!!」
満面の笑みで宣言するオーガスタス。
「・・・・・如何した? 様子がおかしいぞ?」
「実は凄い特ダネを仕入れたんで!!!!!!!」
テストで100点を取った子供の様に宣言するオーガスタス。
「特ダネ? もしかして活動家達4500人がハウバリン門閥領に入って来ているって事?」
「ふふふふふふふふふふふふふふふふふ、 新聞を見て頂いた様ですね」
「新聞?」
「ベネルクスゴシップですよ、 ウチの新聞にデカデカと活動家達の行動を
一面で載せているじゃないですか、 この間も
『度重なる活動家達の謎の事故!? 何者かが馬車に細工か!?』とか
『セルデン侯爵配下の騎士達に度重なる侮辱により殺害された活動家達!!
被害に遭った騎士達の罷免の為の署名を!!』とか
『アーベントロート公爵の国外干渉にドイツ帝国激怒!!
アーベントロート公爵を本日付けで罷免』とか
『バーリィ侯爵領で貴人を弑逆!? 活動家との関係性は!?』とか
色々ニュースを」
「私、 ベネルクスゴシップ購読者じゃないから」
「あぁ!!! それは失礼しました!!! 次から送ります!!!」
「いや、 要らない」
「そんなぁ!!!!!」
滂沱の涙を流すオーガスタス。
「・・・・・しかしながら物騒な単語が聞こえて来たな
公爵の罷免とか聞いた事無いぞ」
「アーベントロート公爵は結構ヤバイ公爵でしてね」
スッと収まるオーガスタス。
「何でも公爵の娘が男に付き纏い行為をしてナイフでその男を脅したら
揉み合いの末の殺されてしまったとか何とか」
「付き纏い行為って・・・そんな下衆な真似を公爵の娘が?」
「甘やかし過ぎていたらしいですね
その男の公判では男に同情が集まって懲役20年と言う
平民が貴族を殺した事件では異例の軽い刑になりました」
「当然でしょうね、 貴族として子供の教育失敗なんだし
それでその公爵は何で罷免されたのかしら?」
「最近ハウバリン門閥領で動いている活動家達を支援している
と見せかけて提供した馬車に細工をして事故を起こさせて殺しているんですよ」
「何故そんな事を?」
「アーベントロート公爵が元々スポンサーをやっている団体に集中させる為に
他の団体を潰して回っているからでは?」
「えー・・・そんな事するか?」
「意外と活動家達は視野狭窄になりがちなんですよ
大体同じ思想の者と一緒になりますからね」
「そんな物かぁ?」
サン伯爵令嬢領は慌ただしかった。
ベネルクスゴシップの手引きで開校した看護学校が今日開校するのだ。
ベルモンド伯爵も騎士を動員して事に当たっていた。
「これは何方に!?」「そこじゃないそれ!!」「仕出しの弁当が来たぞ!!」
「会計は!?」「ツケとけ!!」「来客の担当は!?」
まさにてんわやんわだった。
「サン様、 本日は初めての領地の初めての大規模な公務と言う事で
我々としても~~~~~~~」
「えぇ、 ありがとうございます」
サンもベルモンド伯爵麾下の貴族達や来賓達の挨拶にてんわやんわである。
「サン様、 この前は挨拶も出来ずに申し訳ありません」
「え? えーっと・・・何方様ですか?」
「勇者のマモルです」
「あぁ!! はいはい!!」
握手するサンとマモル。
「今日はEHUCの名代でいらっしゃったのですか?」
「いえ、 最先端医療には個人的に興味がありまして」
「それはまた・・・EHUCは医療技術高そうですが」
「ドイツなら兎も角ベネルクスはあまり・・・
本日はご挨拶に来ただけなので一般席から開校を見届けさせて頂きます」
「そうですか、 では」
挨拶回りが終わり、 小休止に入るサン。
「はぁー・・・」
「お疲れ様です、 こちらをどうぞ」
「ありがとフェザー・・・」
蜂蜜入りの紅茶を飲むサン。
「何事も問題無い様で良かったです」
「父上のサポートも有ったからねぇ・・・本当に助かるよ」
「御休息中に失礼します、 御領主様」
マルガレーテがやって来た。
「如何したの?」
「ベネルクスゴシップのオーガスタス社長がいらっしゃっています
ご挨拶にと言う事ですが・・・」
「今回の開校の立役者だからね、 お連れして」
「了解しました」
マルガレーテが一旦下がった。
「ベネルクスゴシップ社の新聞て禄でも無いから社長も禄でも無いと思ったら
意外と普通の人で驚きましたよ」
「そうね、 もっとヤバイ男かと思っていたわ」
「結構ガンガン取材に現場に出る人でその時は割と可笑しい印象でしたが」
「お連れしました」
マルガレーテがオーガスタスを連れて来た。
オーガスタスは目がギンギンに煌いていた。
「ど、 如何したの? 尋常な無い様子だけど」
「12徹目です!!」
サムズアップ※1 するオーガスタス。
※1:古代にて満足、 納得できる行動をした者にだけ与えられる仕草。
「そ、 そうか、 眠らないと駄目だぞ?」
「お断りします!!!!!!!!!!!!」
満面の笑みで宣言するオーガスタス。
「・・・・・如何した? 様子がおかしいぞ?」
「実は凄い特ダネを仕入れたんで!!!!!!!」
テストで100点を取った子供の様に宣言するオーガスタス。
「特ダネ? もしかして活動家達4500人がハウバリン門閥領に入って来ているって事?」
「ふふふふふふふふふふふふふふふふふ、 新聞を見て頂いた様ですね」
「新聞?」
「ベネルクスゴシップですよ、 ウチの新聞にデカデカと活動家達の行動を
一面で載せているじゃないですか、 この間も
『度重なる活動家達の謎の事故!? 何者かが馬車に細工か!?』とか
『セルデン侯爵配下の騎士達に度重なる侮辱により殺害された活動家達!!
被害に遭った騎士達の罷免の為の署名を!!』とか
『アーベントロート公爵の国外干渉にドイツ帝国激怒!!
アーベントロート公爵を本日付けで罷免』とか
『バーリィ侯爵領で貴人を弑逆!? 活動家との関係性は!?』とか
色々ニュースを」
「私、 ベネルクスゴシップ購読者じゃないから」
「あぁ!!! それは失礼しました!!! 次から送ります!!!」
「いや、 要らない」
「そんなぁ!!!!!」
滂沱の涙を流すオーガスタス。
「・・・・・しかしながら物騒な単語が聞こえて来たな
公爵の罷免とか聞いた事無いぞ」
「アーベントロート公爵は結構ヤバイ公爵でしてね」
スッと収まるオーガスタス。
「何でも公爵の娘が男に付き纏い行為をしてナイフでその男を脅したら
揉み合いの末の殺されてしまったとか何とか」
「付き纏い行為って・・・そんな下衆な真似を公爵の娘が?」
「甘やかし過ぎていたらしいですね
その男の公判では男に同情が集まって懲役20年と言う
平民が貴族を殺した事件では異例の軽い刑になりました」
「当然でしょうね、 貴族として子供の教育失敗なんだし
それでその公爵は何で罷免されたのかしら?」
「最近ハウバリン門閥領で動いている活動家達を支援している
と見せかけて提供した馬車に細工をして事故を起こさせて殺しているんですよ」
「何故そんな事を?」
「アーベントロート公爵が元々スポンサーをやっている団体に集中させる為に
他の団体を潰して回っているからでは?」
「えー・・・そんな事するか?」
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