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チャプター8:ポイズン・グラマー
ザ・モンスター
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「ポドウィンが男爵に盛ったんだよ!!」
「盛った!? 毒を!? 使用人が!? 主人に!?」
「それは良くあることでは?」
サイトウタダシの言葉に訂正を入れるヴィング。
「・・・・まぁ使用人が主人に毒を盛るのは良くある
と言うか使用人位しか主人に毒を盛れないだろう
だがしかしあのバケモノは一体何だ!?」
「あれがスァルビア男爵だよ!! ポドウィンの野郎が盛った毒は
絶対に証拠が残らないとか言っていたがスァルビア男爵に盛ったら
スァルビア男爵がバケモンになっちまった!!
使用人達を日夜食い漁って俺達はどんどん減って行った!!
だから俺達は領民を呼び寄せて食わせる羽目になったんだ!!」
「そんな事態になってるんだかったらさっさとベルモンド伯爵に報告に行けば良かっただろ!!」
「そうしたら俺達捕まるだろ!!」
「当たり前だ!! 使用人の分際で主人を殺そうとするとは何考えてるんだ!!」
「アイツは平民の出だっただろうが!!」
「でもお前は使用人だろう」
「・・・・・」
歯噛みするウリム。
「まぁお前の事はおいておこう
さっきの奴はこの屋敷から出て来れないんだな」
「あ、 あぁ、 それは確かだ」
「何で?」
「何で? いや何でか知らんけど・・・」
「「・・・・・」」
顔を見合わせるサイトウタダシとヴィング。
そして全速力で走って逃げる。
何故逃げるのか?
嘗てスァルビアだった怪物は建物から出て来れない。
それはウリムの勝手な思い込みじゃないだろうか?
そう判断したからである。
読者諸賢が何も不自由する事の無い家に居るのならば外に出るだろうか?
特に理由の無い限りはずっと居るだろう。
即ち、 そう言う事である。
全力で走っていると遠くから領民達が邸に突撃しているのが見える。
そして絶叫、 絶叫、 絶叫、 絶叫、 絶叫。
如何やら二人の予測は当たっていたらしい。
「うわああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「助け」「やだあああああ」「あああああああああああああ!!!!」
「逃げ、 みんな逃げろおおおおおおおおおおおおおお!!!」
ラケットは呆然としていた。
自分達は吸血鬼となった男爵を殺しに来た筈だ。
だが目の前のコレは一体何だ?
「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
突如邸から出て来た肉の塊、 いや触手? の塊。
先程からラケットの仲間達に襲い掛かり肉塊へと変えていく。
「は、 ははは・・・」
ラケットは膝を突き乾いた笑い声を挙げる。
彼の心は既に崩れかかり始め触手が彼を包み始めた。
そして全身が彼を包み込んだ。
「なん・・・だ? これは?」
フェザーが困惑するのも無理はない。
スァルビア男爵邸に来たら意味が分からない事態に陥っている。
逃げ惑う大勢の領民達、 そして巨大な触手の塊。
その触手の塊が自らの目の前に立っている。
化物が触手でフェザーを襲う。
触手を全てウィルパワーのこもった拳で払いのけるフェザー。
「!?」
「~~~!?」
双方ともに驚愕する。
化物は自身の力でフェザーにダメージを与えられなかった事に
「・・・・・」
フェザーは目の前のこの化け物の身体に膨大なウィルパワーを感じた。
人間以外の生き物にもウィルパワーはあるだろう。
しかしながら野生生物や魔物の類でもこれ程のウィルパワーを持っている物は居ない。
赤い竜よりも遥かにウィルパワーを蓄えている。
「空に昇る、 小さな世界」
フェザーの個体空間。
目の前のこれの強さはハッキリ言って異常である。
S級決闘者と比類する強さを持っている、 故に速攻で叩き潰すと決めた。
「ほぅ、 これはこれは予想外」
遥か彼方から様子を伺っている立会人№069。
何時もの立会人の制服を着てフェザーと怪物の戦いを見ている。
「さしものフェザーとは言え月の獣相手ならば
敗北必至と思ったがこれは勝負が分からなくなって来たなぁ、 面白い」
「面白くは無いだろう」
立会人№009が現れる。
「月の獣が現れたと言う事は誰かがエルダー・ストーンを使ったと言う事」
「そっちの方も調べないといけないが、 少し厳しいかもしれん
貴族達が集まっているし」
「だったらどうする? 月の獣に手を貸してフェザーを始末する?」
「いや、 フェザーは面白い、 ここで殺すのは勿体ない」
「それもそうか」
「盛った!? 毒を!? 使用人が!? 主人に!?」
「それは良くあることでは?」
サイトウタダシの言葉に訂正を入れるヴィング。
「・・・・まぁ使用人が主人に毒を盛るのは良くある
と言うか使用人位しか主人に毒を盛れないだろう
だがしかしあのバケモノは一体何だ!?」
「あれがスァルビア男爵だよ!! ポドウィンの野郎が盛った毒は
絶対に証拠が残らないとか言っていたがスァルビア男爵に盛ったら
スァルビア男爵がバケモンになっちまった!!
使用人達を日夜食い漁って俺達はどんどん減って行った!!
だから俺達は領民を呼び寄せて食わせる羽目になったんだ!!」
「そんな事態になってるんだかったらさっさとベルモンド伯爵に報告に行けば良かっただろ!!」
「そうしたら俺達捕まるだろ!!」
「当たり前だ!! 使用人の分際で主人を殺そうとするとは何考えてるんだ!!」
「アイツは平民の出だっただろうが!!」
「でもお前は使用人だろう」
「・・・・・」
歯噛みするウリム。
「まぁお前の事はおいておこう
さっきの奴はこの屋敷から出て来れないんだな」
「あ、 あぁ、 それは確かだ」
「何で?」
「何で? いや何でか知らんけど・・・」
「「・・・・・」」
顔を見合わせるサイトウタダシとヴィング。
そして全速力で走って逃げる。
何故逃げるのか?
嘗てスァルビアだった怪物は建物から出て来れない。
それはウリムの勝手な思い込みじゃないだろうか?
そう判断したからである。
読者諸賢が何も不自由する事の無い家に居るのならば外に出るだろうか?
特に理由の無い限りはずっと居るだろう。
即ち、 そう言う事である。
全力で走っていると遠くから領民達が邸に突撃しているのが見える。
そして絶叫、 絶叫、 絶叫、 絶叫、 絶叫。
如何やら二人の予測は当たっていたらしい。
「うわああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
「助け」「やだあああああ」「あああああああああああああ!!!!」
「逃げ、 みんな逃げろおおおおおおおおおおおおおお!!!」
ラケットは呆然としていた。
自分達は吸血鬼となった男爵を殺しに来た筈だ。
だが目の前のコレは一体何だ?
「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!」
突如邸から出て来た肉の塊、 いや触手? の塊。
先程からラケットの仲間達に襲い掛かり肉塊へと変えていく。
「は、 ははは・・・」
ラケットは膝を突き乾いた笑い声を挙げる。
彼の心は既に崩れかかり始め触手が彼を包み始めた。
そして全身が彼を包み込んだ。
「なん・・・だ? これは?」
フェザーが困惑するのも無理はない。
スァルビア男爵邸に来たら意味が分からない事態に陥っている。
逃げ惑う大勢の領民達、 そして巨大な触手の塊。
その触手の塊が自らの目の前に立っている。
化物が触手でフェザーを襲う。
触手を全てウィルパワーのこもった拳で払いのけるフェザー。
「!?」
「~~~!?」
双方ともに驚愕する。
化物は自身の力でフェザーにダメージを与えられなかった事に
「・・・・・」
フェザーは目の前のこの化け物の身体に膨大なウィルパワーを感じた。
人間以外の生き物にもウィルパワーはあるだろう。
しかしながら野生生物や魔物の類でもこれ程のウィルパワーを持っている物は居ない。
赤い竜よりも遥かにウィルパワーを蓄えている。
「空に昇る、 小さな世界」
フェザーの個体空間。
目の前のこれの強さはハッキリ言って異常である。
S級決闘者と比類する強さを持っている、 故に速攻で叩き潰すと決めた。
「ほぅ、 これはこれは予想外」
遥か彼方から様子を伺っている立会人№069。
何時もの立会人の制服を着てフェザーと怪物の戦いを見ている。
「さしものフェザーとは言え月の獣相手ならば
敗北必至と思ったがこれは勝負が分からなくなって来たなぁ、 面白い」
「面白くは無いだろう」
立会人№009が現れる。
「月の獣が現れたと言う事は誰かがエルダー・ストーンを使ったと言う事」
「そっちの方も調べないといけないが、 少し厳しいかもしれん
貴族達が集まっているし」
「だったらどうする? 月の獣に手を貸してフェザーを始末する?」
「いや、 フェザーは面白い、 ここで殺すのは勿体ない」
「それもそうか」
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