更新休止【異世界ファンタジー追放ざまぁハーレム主人公チート】デュエリスト・イン・ザ・ブロークンワールド【注釈付き】

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チャプター7:ファイブ・ZAMXaww・ストーリー

リーディング・アンド・リーディング

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カジノ・アタリメ本館闘技場VIP観客席。

「始まりましたねぇ、 じゃあ俺はビーストに100万賭けますわ」
「「「!!!?」」」

フェザーとビーストの試合が始まるや否やガトーの賭け金に驚愕する一同。

「私は60万ユーロしか持っていませんので60万ならば受けます」
「ならば親から借りろよ」
「それは幾ら何でも・・・」
「じゃあ私が40万出しますわ」

エイミーが40万円分のチップを出す。

「・・・良いのですか?」
「構わないわ、 もし但しもし負けたらフェザーとデートさせて
二人きりでね」
「構いませんよ、 彼は勝ちますから」
「それは早計では無いでしょうか?」

マーブルが茶々を入れる。

「先の戦いぶりを見るとビースト、 の方がフェザーよりも強いかと・・・」
「じゃあ貴方も賭ける? 幾らでも受けるわよ?」

エイミーがにやにやしながらマーブルに言う。

「ならビーストに10万賭けます」

スクイドがチップを出す。

「オーナー自らが賭けて良いの?」
「私が賭けをしてはいけないルールは無いですし10万位ならば問題無いでしょう」
「あ、 そう」



そんな会話が行われているとは知らずに闘技場ではフェザーとビーストが戦っていた。
超高速のビーストの鈎爪の攻撃に対してビーストの腕を掴んで止めるフェザー。
ビーストは即座に蹴りに移行しようとするも足を踏まれて牽制される。
ビーストは噛みつきを試みたがフェザーに頭突きをされる。
頭突きの勢いに対してビーストはのけぞり、 頭突きの衝撃と合わせてフェザーごと倒れそうになるが
フェザーは手を離して転倒を回避、 しかし拘束が解けてしまった。

「ははっ!!」

鼻血を流しながら笑うビースト。
そしてまたしても突撃するビースト、 先のスピードの倍。
しかしそれよりも速いスピードでフェザーが飛び込んで来る。

「っ!!」

額に拳を叩き込むフェザー。
ビーストは引き飛ばされながら立ち上がる。

「素手じゃなかったら終わってたぜ!!」
「素手じゃなかったらそもそも当たらない」

ビーストの軽口にフェザーがマジレスで返す。
フェザーが居た頃は社内決闘者序列1位はフェザー
6位はビースト、 格付けは済んでいるように思え読者も居るだろう。
だが話はそう単純ではない。

野球で例えるならばON砲※1 である。


※1:読売ジャイアンツで活躍した王貞治、 長嶋茂雄のコンビを指した言葉。


安打数で言えば王は歴代3位、 長嶋は9位。
だからと言って『長嶋の方が弱い』とはならないだろう。
寧ろON対決※2 では王が負けている。


※2:2000年10月21日から10月28日まで行われたセ・リーグ優勝チームの読売ジャイアンツと
パ・リーグ優勝チームの福岡ダイエーホークスによる第51回プロ野球日本選手権シリーズの通称。
長嶋茂雄監督率いる読売ジャイアンツと王貞治監督率いる福岡ダイエーホークスの対決となった。


乱暴に言ってしまえば数字は指標ではあるが絶対ではない。
そしてビーストは頂点のフェザーを意識していた。
ビーストは戦闘狂で強い者を好む、 最終的には頂点を目指すつもりで
日々鍛錬を積んでいる、 そして対策も練っている。

こうして書くと意外に思われるかもしれないがビーストは頭は良いとは言えないが
決して悪い訳でもなく、 頭を積極的に使う。
先のロージーの戦いでもフェザーとの戦いを見越してフラストレーション※3 を溜めたりもする。


※3:人間は欲求を満たすための行動を起こすがなんらかの原因によってその欲求を満たすことができないと
不愉快な気分になったり不安や緊張を感じる。
この状態をフラストレーション状態と言う。
フラストレーションを解消するために暴飲暴食や趣味に没頭したり思い切り暴れ回ったりと
さまざまな行動を示すことがある。
要するに不満を原動力にする為にビーストはフラストレーション状態になった。


だが、 ここまで対策をしてやっと戦えるレベルになる。
数字は絶対では無いが指標だ、 フェザーは強い、 何より・・・

個人領域パーソナルスペースは使わんのか?」
「使わなくても行けるだろ」

個人領域パーソナルスペースと言う切り札を持っているフェザーと
個人領域パーソナルスペースが使えないビースト、 この差は尋常じゃなく大きい。

「言うねぇ!! らぁ!!」
「・・・・・」

距離を離して走り回るビースト。
フェザーから距離を離して走り回る。

「・・・・・そう来たか・・・・・考えて来たな」

ビーストの走法は長距離走の走方である。
カーブを曲がっても速度が落ちない様に走る走法で闘技場内を全力で走り回り
加速をし続けている、 恐らくは超加速状態で突っ込むつもりなのだろう。

「カウンターは得意だよ」

迎え撃つ構えのフェザー。

「っ!!」

そして焦るビースト、 ビーストは恐らくフェザーが得意のカウンターは読まれていると思い
空中戦を挑んで来るだろうと推測しその対策を練って来た。
カウンター読み空中戦読み対策、 しかしながら単純にカウンターで打って出て来た。
カウンターを超える速度で攻撃しなければならないが最高速まで加速してそれが出来るだろうか?
バロッグに鍛えられたフェザーに自身が及ぶのか? 否!! ここまで来たら全力!!

「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

真正面から全力で突っ込む!! その速度は尋常ではない!! まるで風!!

「っ!!」

ビーストはフェザーの手元にナイフを見た!!
抜かった!! ナイフによる投擲!! 速度が乗った状態での投擲武器は不味い!!
このスピードでは回避行動を取れない!! ならば迎撃するのみ!!

「」

数瞬後、 フェザーとビーストが激突!!
フェザーのカウンターが炸裂しビーストは倒れた。

「くっ・・・かっ・・・」

超高速状態でのカウンターはダメージが酷く立ち上がる事が困難。

「ぬ、 かった・・・」

倒れるビースト。
フェザーは手元のナイフを仕舞う。

余りにも速すぎて何が起きたか分からない読者の為に説明しよう。

フェザーはナイフを取り出した、 そしてビーストは当然ナイフに警戒した。
ナイフの投擲を受ければビーストは危うい、 超高速で攻撃被弾転倒は避けたい。
故にナイフを警戒する、 しかしナイフを警戒した余り他に対する警戒が薄まり
ナイフを使わずにカウンターを決められてしまった。
先のカウンター読み空中戦読み対策の様に呼称するのならば
ナイフ警戒読みカウンター。
数瞬で決着が付いたが、 ビーストならば1,2秒あれば
ナイフ警戒読みカウンターに気が付いたかもしれない。

兎にも角にもこの試合はフェザーの勝ちだった。
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