137 / 495
チャプター7:ファイブ・ZAMXaww・ストーリー
ツー・パーソン・イン・ザ・パーク
しおりを挟む
再誕歴7701年メイ10日。
ベルモンド伯爵領の終戦平和公園にて。
ベルモンドからこの公園がある街の代官に任命された騎士ヌラゼがベンチの前に跪かされている。
彼は若くして代官に選ばれた才有る男である。
隣には初老の男性も座っている、 彼の名前はユ・ナ。
ベンチにはベルモンドが座っており背後にはマルガレーテが護衛として立っていた。
「さてヌラゼ、 これは如何言う事か説明して貰おうか」
ベルモンドは足でタンタン、 と看板を踏みつけにしていた。
その看板にはこの公園が閉鎖する旨の報せが書いてあった。
「こんな物が公園の回りに設置してあった、 これは如何言う事だよ?」
「さ、 先程も申しました通り、 住民の苦情が有りまして・・・」
「その苦情を言った住民全て連れて来いと言ったのに一人だけか?」
「い、 いえ!! 彼は王都の研究機関の名誉教授を務めており」
「名誉教授ねぇ」
ぎろり、 と初老の男性を見るベルモンド。
「こ、 ここここここで遊ぶ、 ここここ、 子供達の声が五月蠅かった!!
あ、 五月蠅かったので!!
何とかしてくれと言いましたがまさか閉鎖するなんて」
「おい!! 人のせいにするんじゃねぇよ!!」
「何を言っている!! 貴様!!」
「二人共黙れ」
口を噤む二人。
「まず初めにこの公園は半島戦争の終戦を記念して作られた公園である
その公園を閉鎖するなんて論外だ、 これは代官としての裁量権を超えている」
「そ、 それは気が付かずに申し訳ありません」
「公園に私の名前が書かれたモニュメントが有るんだから
普通は私に許しを得てから事を運ぶべきだと思うけどねぇ・・・」
「も、 申し訳ありません!!」
額を地面に擦りつけるヌラゼ。
「子供達の遊ぶ声は騒音とは一体何の研究機関の名誉教授なのかね」
「に、 人間の地政学的な性質の変化についての研究でして」
「あ、 そう、 とりあえずこの公園は私が子供達を遊ばせたいから作った物なので
勝手な事はしないで欲しい」
「し、 しかし、 横暴では?」
「!!?」
ユを物凄い形相で見るヌラゼ。
「私の領内で私が勝手にやって何が悪い
そもそも苦情を言っている人間が一人だけなのだから
勝手をやっているのはそっちだ」
ベルモンドが言い放つ。
「しかし」
「すいやせんでしたああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ユの頭を無理矢理下げさせるヌラゼ。
「こいつを増長させたのは一重に私のせいです!!
この男に言って聞かせますので如何か平に!!※1」
※1:相手に懇願するさま。
なにとぞ、 どうかに比べて使用率が低いので
特別感を演出するのには最適である。
しかしながら相手の学が無いと不発に終わる危険もあるので留意されたし。
「ヌラゼ、 君は若手の中でも有望株だ
こういう事も有るだろう、 だが次は無いぞ」
「はい!! はい!! 肝に銘じておきます!! この教授にも言い聞かせますので!!」
「それは良い、 教授さん、 君の職場は?」
「お、 王都のリベライズ機構です・・・あ、 で、 でも名誉教授なんで
仕事とかは」
「なら、 もう良い、 帰ってくれ」
「え」
「帰れ、 二人共」
そそくさと立ち去る二人だった。
「代官に任命されたからもっとマシな人かと思っていましたよ」
マルガレーテはぽつりと呟いた。
「騎士だけど事務方でね、 割と筋が良かったから目をかけていたが・・・」
「あれが有望株・・・?」
「あんなんでもマシな方なんだ」
はぁ、 と溜息を吐くベルモンド。
「しかしながら伯爵、 貴方が公園を守る為に態々出張る必要が有ったのですか?」
「この公園は守る必要が有るんだよ、 それこそ末代※2まで」
※2:死んでも、 と言う意味。
末代まで守るは死んでも守ると言う意味。
「?????」
「半島戦争終結後、 私も戦場に立っていた
そこで戦った兵達の中に赤ん坊が生まれて直ぐに来たって人が居てね
彼の子供が、 あの戦場で戦った者達の家族が
その子供が平和に遊べるようにと・・・」
「・・・・・」
目頭を押さえるマルガレーテ。
「今では彼も孫と一緒にこの公園で遊びに来ている」
「・・・無事だったのですか?」
「こういう美談の中心人物は大体死んでいる
死人に口なしと言う事は逆説的に言えば死んでいれば何言っても良いと言う事になる
オグルヴィ※3 を知っているな?」
※3:ヨーロッパ連合が使うイギリス帝国の殿部隊を指す蔑称。
部隊の撤退戦の為に戦う部隊だが、 イギリス帝国では個人として扱われる。
『部隊一つが足止めした』よりも『英雄的な個人が必死になって食い止めた』方が
国民のウケが良く、 兵の士気も上がるのだ。
名の由来はヨーロッパ連合がこの事実を知った時に
戦ったとされる『英雄オグルヴィ』から由来する。
「美談の大体が捏造、 と?」
「可能性は有るだろうね、 とは言え
私も後からやいのやいの言う程無粋じゃないし暇でもない
それにお客さんも来たみたいだ」
「・・・・・」
こつこつ、 と一人の子供がやって来た。
「どうも、 めっきり暑くなってきましたね、 ベルモンド伯爵」
「そうですな、 スクイド男爵」
ベルモンド伯爵領の終戦平和公園にて。
ベルモンドからこの公園がある街の代官に任命された騎士ヌラゼがベンチの前に跪かされている。
彼は若くして代官に選ばれた才有る男である。
隣には初老の男性も座っている、 彼の名前はユ・ナ。
ベンチにはベルモンドが座っており背後にはマルガレーテが護衛として立っていた。
「さてヌラゼ、 これは如何言う事か説明して貰おうか」
ベルモンドは足でタンタン、 と看板を踏みつけにしていた。
その看板にはこの公園が閉鎖する旨の報せが書いてあった。
「こんな物が公園の回りに設置してあった、 これは如何言う事だよ?」
「さ、 先程も申しました通り、 住民の苦情が有りまして・・・」
「その苦情を言った住民全て連れて来いと言ったのに一人だけか?」
「い、 いえ!! 彼は王都の研究機関の名誉教授を務めており」
「名誉教授ねぇ」
ぎろり、 と初老の男性を見るベルモンド。
「こ、 ここここここで遊ぶ、 ここここ、 子供達の声が五月蠅かった!!
あ、 五月蠅かったので!!
何とかしてくれと言いましたがまさか閉鎖するなんて」
「おい!! 人のせいにするんじゃねぇよ!!」
「何を言っている!! 貴様!!」
「二人共黙れ」
口を噤む二人。
「まず初めにこの公園は半島戦争の終戦を記念して作られた公園である
その公園を閉鎖するなんて論外だ、 これは代官としての裁量権を超えている」
「そ、 それは気が付かずに申し訳ありません」
「公園に私の名前が書かれたモニュメントが有るんだから
普通は私に許しを得てから事を運ぶべきだと思うけどねぇ・・・」
「も、 申し訳ありません!!」
額を地面に擦りつけるヌラゼ。
「子供達の遊ぶ声は騒音とは一体何の研究機関の名誉教授なのかね」
「に、 人間の地政学的な性質の変化についての研究でして」
「あ、 そう、 とりあえずこの公園は私が子供達を遊ばせたいから作った物なので
勝手な事はしないで欲しい」
「し、 しかし、 横暴では?」
「!!?」
ユを物凄い形相で見るヌラゼ。
「私の領内で私が勝手にやって何が悪い
そもそも苦情を言っている人間が一人だけなのだから
勝手をやっているのはそっちだ」
ベルモンドが言い放つ。
「しかし」
「すいやせんでしたああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ユの頭を無理矢理下げさせるヌラゼ。
「こいつを増長させたのは一重に私のせいです!!
この男に言って聞かせますので如何か平に!!※1」
※1:相手に懇願するさま。
なにとぞ、 どうかに比べて使用率が低いので
特別感を演出するのには最適である。
しかしながら相手の学が無いと不発に終わる危険もあるので留意されたし。
「ヌラゼ、 君は若手の中でも有望株だ
こういう事も有るだろう、 だが次は無いぞ」
「はい!! はい!! 肝に銘じておきます!! この教授にも言い聞かせますので!!」
「それは良い、 教授さん、 君の職場は?」
「お、 王都のリベライズ機構です・・・あ、 で、 でも名誉教授なんで
仕事とかは」
「なら、 もう良い、 帰ってくれ」
「え」
「帰れ、 二人共」
そそくさと立ち去る二人だった。
「代官に任命されたからもっとマシな人かと思っていましたよ」
マルガレーテはぽつりと呟いた。
「騎士だけど事務方でね、 割と筋が良かったから目をかけていたが・・・」
「あれが有望株・・・?」
「あんなんでもマシな方なんだ」
はぁ、 と溜息を吐くベルモンド。
「しかしながら伯爵、 貴方が公園を守る為に態々出張る必要が有ったのですか?」
「この公園は守る必要が有るんだよ、 それこそ末代※2まで」
※2:死んでも、 と言う意味。
末代まで守るは死んでも守ると言う意味。
「?????」
「半島戦争終結後、 私も戦場に立っていた
そこで戦った兵達の中に赤ん坊が生まれて直ぐに来たって人が居てね
彼の子供が、 あの戦場で戦った者達の家族が
その子供が平和に遊べるようにと・・・」
「・・・・・」
目頭を押さえるマルガレーテ。
「今では彼も孫と一緒にこの公園で遊びに来ている」
「・・・無事だったのですか?」
「こういう美談の中心人物は大体死んでいる
死人に口なしと言う事は逆説的に言えば死んでいれば何言っても良いと言う事になる
オグルヴィ※3 を知っているな?」
※3:ヨーロッパ連合が使うイギリス帝国の殿部隊を指す蔑称。
部隊の撤退戦の為に戦う部隊だが、 イギリス帝国では個人として扱われる。
『部隊一つが足止めした』よりも『英雄的な個人が必死になって食い止めた』方が
国民のウケが良く、 兵の士気も上がるのだ。
名の由来はヨーロッパ連合がこの事実を知った時に
戦ったとされる『英雄オグルヴィ』から由来する。
「美談の大体が捏造、 と?」
「可能性は有るだろうね、 とは言え
私も後からやいのやいの言う程無粋じゃないし暇でもない
それにお客さんも来たみたいだ」
「・・・・・」
こつこつ、 と一人の子供がやって来た。
「どうも、 めっきり暑くなってきましたね、 ベルモンド伯爵」
「そうですな、 スクイド男爵」
0
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる