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エクストラチャプター:スクール・コプラス
ドント・コンプレイント
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再誕歴7701年ジュニアリー12日。
ハウバリン公爵領、 ネーデル山近郊の街ブランデン。
元々ブランデーの醸造業で栄えた街でネーデル財閥のブランデーの醸造所もこの街にある。
ネーデル財閥の支社の支社長室にて女を侍らせて酒盛りをしている小太りの男。
彼はブーザー・ネーデル、 先代ネーデル伯爵の三人の実子の末息子である。
彼はネーデル財閥の酒造部門の責任者でもある。
「支社長」
ドアの外から秘書の声が聞こえる。
「何だ? 俺は新しい酒の出来を見るから暫く声をかけるなと言っただろう?」
「いえ、 妹君がお見えです」
「・・・っち、 通せ」
ドアから入って来た修道女の恰好をした女。
彼女がセント・ルーブル学園学園長マザー・ヴィードである。
彼女に追従する二人の男、 セント・ルーブル学園警備主任レルトト。
セント・ルーブル学園学生寮寮長リーズフ・ライド。
「っち、 おい何だそいつ等は?」
「彼等は護衛です、 貴方こそ女を侍らせて酒盛りとは」
「この娘等は護衛だよ、 俺は新しく出来た酒の出来を見る仕事がある
さっさと用件を話せ」
ブーザーの空いたグラスにブランデーを女。
「・・・・・ネーデル財団の専属決闘者を3名程貸して頂きたい」
「あん? 決闘者? 何で?」
「実は決闘を申し込まれまして・・・」
「誰から?」
「セルデン侯爵閣下です」
「何で?」
「何で・・・と言われましても・・・少々込み入った事情でして・・・」
「込み入った事情? 何だそりゃ?」
「それは・・・その・・・」
言葉に詰まるヴィード。
「理由が分かんなきゃ、 俺も如何しようも出来ねぇよ
会社の決闘者を動かすのにも個人的な理由じゃあ動かせねぇ」
ブランデーをあおるブーザー。
「不敬かもしれませんが実質侯爵閣下の言いがかりです」
リーズフが割って入る。
「じゃあ裁判を起こして決闘に対して不服申し立てをしろ
お前の所の学園には弁護士チームが居た筈だろう?」
「セルデン侯爵の事は御存じでしょう?」
「狂犬”ジュン”※1か」
※1:セルデン侯爵が過去に呼ばれていた異名。
ハウバリン公爵家に対しての忠義から王家にすら容赦無く牙を剥き
決闘を拒否した相手を受けなきゃ後ろから斬り殺す等
常軌を逸した行いから畏怖されそう呼ばれた。
「弁護士達は恐がって辞表を出して逃げました」
「そうかい、 3人って言うのは相手も3人か?」
「そうです、 しかも相手はデスマッチを指定して来ました」
「じゃあ無理だ」
「何故ですか!?」
リーズフの荒げた声に反応して外のガードマンが入って来る。
ブーザーは制止する。
「流石にデスマッチを受けろとは言えん
3人も命賭けられる部下が居たら
ネーデル財閥はもっとデカイ組織になっていただろう
しかもあのセルデン侯爵が送り込む奴だ
どれだけ甘く見積もってもA級決闘者クラスだろうよ
決闘代行業に正式に依頼を出した方が良い」
「それだと醜聞が広がります!!」
ヴィードが叫ぶ。
「お父様が私に遺した学園が壊れてしまう!!
お父様の名誉に傷がつきますよ!? それでも良いんですか!?」
「・・・・・」
ブーザーがウイスキーの瓶を持ち一気に呑んだ。
侍っている女達が「おー」と歓声を挙げる。
「呑んでいる場合ですか!? 私達のお父様の」
ぶん、 と空になったウイスキーの瓶がヴィードに投げつけられる。
レルトトが間に入る庇う、 レルトトの頭に瓶が当たり砕け散る。
「名誉だぁ!? ざけてんのかお前!! お前が受け継いで運営している学園で
不始末が起きても全部お前の責任で不名誉だろうが!!
勝手に運営方針変えて、 財閥に対して酒が駄目だとかいちゃもんつけといて
いざとなったら助けてくれだぁ!? 所詮お前は養子だろうが!!
分を弁えろ!!」
「き、 貴様ぁ!!」
リーズフが袖から隠し持っていた短刀を取り出した。
だが弾き飛ばされた。
「っ!!」
女達が豆を飛ばし、 弾丸の様に撃ち抜いたのだ。
「最初に護衛だと言ったはずだが?」
ぱんぱん、 と手を叩くブーザー。
外から警備員が入って来る。
「御客様のお帰りだ、 お送りしろ」
「待っ」
「文句を言うんじゃねぇ!! 警邏に突き出されないだけマシだと思え
優しい優しいお義兄様からの施しだ、 ありがたく受けろ」
羽交い絞めにされて追い出される3人。
後に残るのはブーザーと女達だった。
「ったくよぉ、 気分良く呑んでいたって言うのに最悪だぜ」
「むしろ良い肴になったのでは? 滑稽なほど無様でしたし」
空いたグラスにブランデーを注ぐ女。
「けっ、 俺は下衆野郎じゃねぇからいたぶる趣味はねぇよ
もし俺にいたぶる趣味が有るならあの女が親父の妾の子で
アイツが後々文句言わねぇ様に
特に必要無い学園を親父の遺志とか適当に言って手切れ金代わりに渡したとか言ってるよ」
「え・・・じゃあ、 噂になっている学園に隠された財閥の遺産とかって言うのは・・・」
「何だそりゃ? そんなもんある訳ねーだろ
親父の遺産はちゃんと管理してあるよ、 でも遺産相続に関しては俺達3兄弟以外は
なんも言わないから文句言われない様に調整するの大変だったけどな」
「じゃ、 じゃああのおばさんは・・・」
「親父からは何も聞いてないし、 多分如何でも良かったんじゃないか?」
ハウバリン公爵領、 ネーデル山近郊の街ブランデン。
元々ブランデーの醸造業で栄えた街でネーデル財閥のブランデーの醸造所もこの街にある。
ネーデル財閥の支社の支社長室にて女を侍らせて酒盛りをしている小太りの男。
彼はブーザー・ネーデル、 先代ネーデル伯爵の三人の実子の末息子である。
彼はネーデル財閥の酒造部門の責任者でもある。
「支社長」
ドアの外から秘書の声が聞こえる。
「何だ? 俺は新しい酒の出来を見るから暫く声をかけるなと言っただろう?」
「いえ、 妹君がお見えです」
「・・・っち、 通せ」
ドアから入って来た修道女の恰好をした女。
彼女がセント・ルーブル学園学園長マザー・ヴィードである。
彼女に追従する二人の男、 セント・ルーブル学園警備主任レルトト。
セント・ルーブル学園学生寮寮長リーズフ・ライド。
「っち、 おい何だそいつ等は?」
「彼等は護衛です、 貴方こそ女を侍らせて酒盛りとは」
「この娘等は護衛だよ、 俺は新しく出来た酒の出来を見る仕事がある
さっさと用件を話せ」
ブーザーの空いたグラスにブランデーを女。
「・・・・・ネーデル財団の専属決闘者を3名程貸して頂きたい」
「あん? 決闘者? 何で?」
「実は決闘を申し込まれまして・・・」
「誰から?」
「セルデン侯爵閣下です」
「何で?」
「何で・・・と言われましても・・・少々込み入った事情でして・・・」
「込み入った事情? 何だそりゃ?」
「それは・・・その・・・」
言葉に詰まるヴィード。
「理由が分かんなきゃ、 俺も如何しようも出来ねぇよ
会社の決闘者を動かすのにも個人的な理由じゃあ動かせねぇ」
ブランデーをあおるブーザー。
「不敬かもしれませんが実質侯爵閣下の言いがかりです」
リーズフが割って入る。
「じゃあ裁判を起こして決闘に対して不服申し立てをしろ
お前の所の学園には弁護士チームが居た筈だろう?」
「セルデン侯爵の事は御存じでしょう?」
「狂犬”ジュン”※1か」
※1:セルデン侯爵が過去に呼ばれていた異名。
ハウバリン公爵家に対しての忠義から王家にすら容赦無く牙を剥き
決闘を拒否した相手を受けなきゃ後ろから斬り殺す等
常軌を逸した行いから畏怖されそう呼ばれた。
「弁護士達は恐がって辞表を出して逃げました」
「そうかい、 3人って言うのは相手も3人か?」
「そうです、 しかも相手はデスマッチを指定して来ました」
「じゃあ無理だ」
「何故ですか!?」
リーズフの荒げた声に反応して外のガードマンが入って来る。
ブーザーは制止する。
「流石にデスマッチを受けろとは言えん
3人も命賭けられる部下が居たら
ネーデル財閥はもっとデカイ組織になっていただろう
しかもあのセルデン侯爵が送り込む奴だ
どれだけ甘く見積もってもA級決闘者クラスだろうよ
決闘代行業に正式に依頼を出した方が良い」
「それだと醜聞が広がります!!」
ヴィードが叫ぶ。
「お父様が私に遺した学園が壊れてしまう!!
お父様の名誉に傷がつきますよ!? それでも良いんですか!?」
「・・・・・」
ブーザーがウイスキーの瓶を持ち一気に呑んだ。
侍っている女達が「おー」と歓声を挙げる。
「呑んでいる場合ですか!? 私達のお父様の」
ぶん、 と空になったウイスキーの瓶がヴィードに投げつけられる。
レルトトが間に入る庇う、 レルトトの頭に瓶が当たり砕け散る。
「名誉だぁ!? ざけてんのかお前!! お前が受け継いで運営している学園で
不始末が起きても全部お前の責任で不名誉だろうが!!
勝手に運営方針変えて、 財閥に対して酒が駄目だとかいちゃもんつけといて
いざとなったら助けてくれだぁ!? 所詮お前は養子だろうが!!
分を弁えろ!!」
「き、 貴様ぁ!!」
リーズフが袖から隠し持っていた短刀を取り出した。
だが弾き飛ばされた。
「っ!!」
女達が豆を飛ばし、 弾丸の様に撃ち抜いたのだ。
「最初に護衛だと言ったはずだが?」
ぱんぱん、 と手を叩くブーザー。
外から警備員が入って来る。
「御客様のお帰りだ、 お送りしろ」
「待っ」
「文句を言うんじゃねぇ!! 警邏に突き出されないだけマシだと思え
優しい優しいお義兄様からの施しだ、 ありがたく受けろ」
羽交い絞めにされて追い出される3人。
後に残るのはブーザーと女達だった。
「ったくよぉ、 気分良く呑んでいたって言うのに最悪だぜ」
「むしろ良い肴になったのでは? 滑稽なほど無様でしたし」
空いたグラスにブランデーを注ぐ女。
「けっ、 俺は下衆野郎じゃねぇからいたぶる趣味はねぇよ
もし俺にいたぶる趣味が有るならあの女が親父の妾の子で
アイツが後々文句言わねぇ様に
特に必要無い学園を親父の遺志とか適当に言って手切れ金代わりに渡したとか言ってるよ」
「え・・・じゃあ、 噂になっている学園に隠された財閥の遺産とかって言うのは・・・」
「何だそりゃ? そんなもんある訳ねーだろ
親父の遺産はちゃんと管理してあるよ、 でも遺産相続に関しては俺達3兄弟以外は
なんも言わないから文句言われない様に調整するの大変だったけどな」
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