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チャプター6:ぺドルズ・クライミング・ゼアー・シェア
レス・ザン・ワン・ミニッツ
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ロックはフェザーを睨みつける。
「石化、 と言うかこれは炭酸カルシウム※1 だな」
※1:カルシウムの一種、 チョークや石灰岩、 大理石、 鍾乳石等の石や
貝殻やサンゴの骨、 鶏卵の殻等の主成分である。
フェザーが石化した床を見て呟いた。
「炭酸カルシウムを煙状にして吹きかけているという所かな」
「そうだったのか、 知らんかったわ、 気にした事無かったしな
だがそれが何だ、 石だろうが炭酸なんとかだろうが
動けなくなるのは同じだろうが」
ロックは石化のブレスを吐いた。
フェザーはブレスに包まれた。
「これで石になったな!!」
「そうでもないですよ」
石化のブレスが収束してフェザーの元に集まる。
「ヴァカな・・・何をした!?」
「ウィルパワーで炭酸カルシウムを纏めているだけです」
唖然とするロックだったが、 こうなるのは必然と言って良い。
看破と呼ばれるウィルパワー運用法が有る。
相手の能力やスキル等と言った物を看破して相手よりも上位に立つ事により
ウィルパワーが増大する、 読者諸賢も御存じの 説明を
相手に適用したと言う物である!!
こうなると看破した物に対しての優位性も獲得するので
実質的なスキル妨害にもなる。
相手に 看破される事を嫌って説明するケースもある。
中々に深いタクティスクである!!
話を戻すとロックは 看破されてのはミスと言って良いが
ロックはそのミスを致命的なミスにまでしてしまったのだ。
ロックは自分の石化のブレスの事を全く知らず、 更に口に出してしまったのだ。
これは尋常じゃない大ミス、 投了に等しい。
看破された事に対して知らなかったとなると
看破で増大するウィルパワーが跳ね上がる。
元々圧倒的な力量差が有ったのに絶望的な力量差にまでなってしまったのだ。
更に石化のブレスに対しての圧倒的有利性を獲得してしまい
最早石化のブレスを弄ぶ事すら可能!!
そしてフェザーは収束した石化のブレス、 もとい炭酸カルシウムが変形させ一本の槍となる。
「返すぞ」
フェザーは槍を投擲した。
ウィルパワーで加速した槍を受け止められる訳も無くロックは頭部を吹き飛ばされたのだった。
ギィィィィィイン!! と耳障りな剣戟が響く。
「くっ・・・こう攻められては【銀断】が使えぬ!!」
クロヴィスが叫ぶ、 【銀断】は防御を無視する剣術だが
こうも攻められては成す術がない。
「めんどくさくなって来たなぁ」
対するチーズは剣戟に飽きた様で欠伸までする始末。
「ふざけた真似を!!」
「ふざけてるのはお前だ、 何だこのデカイ剣は、 隙だらけだぞ」
「大は小を兼ねる!!※2」
※2:中国の儒学者の書物『春秋繁露』の中にある一文が語源とされている諺。
『夫それ已に大なる者あらば又小なる者を兼ぬ』即ち『賢者は愚者の
振る舞いもすることができる。 だから、 天下で役に立てるのは賢者だけだ』という意味。
「あ、 そう」
剣戟の中でKANATAを捨てて殴りかかるチーズ!!
「くっ!!」
咄嗟に腕でガードするクロヴィス。
しかしそんな事は知らんとばかりにガードを拳で突破して
そのままクロヴィスの頭蓋を砕くチーズ。
「勝者!! フェザーとチーズ!!」
立会人№124が宣言した。
「・・・・・」
「ま、 まだ1分も経っていないのに・・・」
恍惚の表情を浮かべるエイミーと呆然とするロージー。
「流石はフェザーね」
「本当に凄いわね・・・私の全てを捧げたいくらい・・・」
サンの言葉にまるで繋がりが見えない言葉を吐くエイミー。
「・・・エイミー殿下、 少し御話があります」
「うん? 何が?」
「こちらで・・・」
ロージーがエイミーを連れて離れた。
「?」
サンは首を傾げた。
「・・・・・信じられない、 ここまで圧倒的なのかS級決闘者・・・!!」
一方でロートリンゲン家の方々は戦慄していた。
「ポリニャック、 是非ともフェザーを我が国に招き入れたい
今手に入れた領土全てを提供しよう」
フェルディナントが提案する。
「い、 いやいや!! アタシの娘の婿にくれ!! 次期王座を譲っても良いレベルだ!!」
ジョセフィーヌが即座に追従する。
「いえ・・・それならば夫に御相談ください」
ポリニャックは丁重に断った。
「そうなるか・・・」
「よっしゃ!! 旦那に相談して来る!!」
「相談も無しに次期王位を譲るとか言わないでよ・・・」
ジョセフィーヌの言葉に溜息を吐くマデリーンだった。
「石化、 と言うかこれは炭酸カルシウム※1 だな」
※1:カルシウムの一種、 チョークや石灰岩、 大理石、 鍾乳石等の石や
貝殻やサンゴの骨、 鶏卵の殻等の主成分である。
フェザーが石化した床を見て呟いた。
「炭酸カルシウムを煙状にして吹きかけているという所かな」
「そうだったのか、 知らんかったわ、 気にした事無かったしな
だがそれが何だ、 石だろうが炭酸なんとかだろうが
動けなくなるのは同じだろうが」
ロックは石化のブレスを吐いた。
フェザーはブレスに包まれた。
「これで石になったな!!」
「そうでもないですよ」
石化のブレスが収束してフェザーの元に集まる。
「ヴァカな・・・何をした!?」
「ウィルパワーで炭酸カルシウムを纏めているだけです」
唖然とするロックだったが、 こうなるのは必然と言って良い。
看破と呼ばれるウィルパワー運用法が有る。
相手の能力やスキル等と言った物を看破して相手よりも上位に立つ事により
ウィルパワーが増大する、 読者諸賢も御存じの 説明を
相手に適用したと言う物である!!
こうなると看破した物に対しての優位性も獲得するので
実質的なスキル妨害にもなる。
相手に 看破される事を嫌って説明するケースもある。
中々に深いタクティスクである!!
話を戻すとロックは 看破されてのはミスと言って良いが
ロックはそのミスを致命的なミスにまでしてしまったのだ。
ロックは自分の石化のブレスの事を全く知らず、 更に口に出してしまったのだ。
これは尋常じゃない大ミス、 投了に等しい。
看破された事に対して知らなかったとなると
看破で増大するウィルパワーが跳ね上がる。
元々圧倒的な力量差が有ったのに絶望的な力量差にまでなってしまったのだ。
更に石化のブレスに対しての圧倒的有利性を獲得してしまい
最早石化のブレスを弄ぶ事すら可能!!
そしてフェザーは収束した石化のブレス、 もとい炭酸カルシウムが変形させ一本の槍となる。
「返すぞ」
フェザーは槍を投擲した。
ウィルパワーで加速した槍を受け止められる訳も無くロックは頭部を吹き飛ばされたのだった。
ギィィィィィイン!! と耳障りな剣戟が響く。
「くっ・・・こう攻められては【銀断】が使えぬ!!」
クロヴィスが叫ぶ、 【銀断】は防御を無視する剣術だが
こうも攻められては成す術がない。
「めんどくさくなって来たなぁ」
対するチーズは剣戟に飽きた様で欠伸までする始末。
「ふざけた真似を!!」
「ふざけてるのはお前だ、 何だこのデカイ剣は、 隙だらけだぞ」
「大は小を兼ねる!!※2」
※2:中国の儒学者の書物『春秋繁露』の中にある一文が語源とされている諺。
『夫それ已に大なる者あらば又小なる者を兼ぬ』即ち『賢者は愚者の
振る舞いもすることができる。 だから、 天下で役に立てるのは賢者だけだ』という意味。
「あ、 そう」
剣戟の中でKANATAを捨てて殴りかかるチーズ!!
「くっ!!」
咄嗟に腕でガードするクロヴィス。
しかしそんな事は知らんとばかりにガードを拳で突破して
そのままクロヴィスの頭蓋を砕くチーズ。
「勝者!! フェザーとチーズ!!」
立会人№124が宣言した。
「・・・・・」
「ま、 まだ1分も経っていないのに・・・」
恍惚の表情を浮かべるエイミーと呆然とするロージー。
「流石はフェザーね」
「本当に凄いわね・・・私の全てを捧げたいくらい・・・」
サンの言葉にまるで繋がりが見えない言葉を吐くエイミー。
「・・・エイミー殿下、 少し御話があります」
「うん? 何が?」
「こちらで・・・」
ロージーがエイミーを連れて離れた。
「?」
サンは首を傾げた。
「・・・・・信じられない、 ここまで圧倒的なのかS級決闘者・・・!!」
一方でロートリンゲン家の方々は戦慄していた。
「ポリニャック、 是非ともフェザーを我が国に招き入れたい
今手に入れた領土全てを提供しよう」
フェルディナントが提案する。
「い、 いやいや!! アタシの娘の婿にくれ!! 次期王座を譲っても良いレベルだ!!」
ジョセフィーヌが即座に追従する。
「いえ・・・それならば夫に御相談ください」
ポリニャックは丁重に断った。
「そうなるか・・・」
「よっしゃ!! 旦那に相談して来る!!」
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