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チャプター4:ホエア・イズ・コープ

レッド・バスター

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蹴り飛ばされながら戦闘態勢に入った赤い竜
赤い竜は首を切断されて東洋の龍の様になっていた状態から
疑似的な胴体を作り出し手足を生やした。
ドラゴンにしてみれば少し不格好な姿だが生えた手足にはロックウェル硬度※1は
軽く600※2 を超す。


※1:物質に圧力をかけて置いた土台にできた窪みで硬さを測りって導き出される硬度。

※2:参考にダイヤモンドの硬度は711。


人体を容易く切り裂ける爪、 そして体を流れる罪深き血。
そして鱗の装甲、 は対して役に立たないが赤い竜は鱗を操作。
鱗を剥がし手裏剣の如くフェザーに飛ばす。
フェザーは鱗の猛攻に突っ込む、 が投げられた鱗をキャッチして投げ返し
後続の鱗を弾き落とす!! 赤い竜の鱗操作による鱗手裏剣は見事だが
高位の決闘者ならばこの程度の攻撃は容易く防御が可能!!
そして赤い竜に肉薄するフェザー!!
徒手空拳による打撃、 しかし赤い竜にはまるでメイスで内蔵を直接殴られた感覚だった!!
相手の鎧を通過して直接打撃を与える鎧殺しの技である!!

『キサマッ!!』

爪による攻撃、 しかし迫った攻撃を迎えて投げる!!
相手の攻撃の威力を利用した技!!
そして追撃が飛んで来る!!

『ガァ!!』

口からエネルギー波を吐き出す赤い竜。
フェザーに命中、 したかに見えたが

『!?』

エネルギー波を持って回転、 フェザーはぐるぐる回転しながら勢いを殺し
エネルギー波を投げ飛ばした!!
赤い竜にエネルギー波が激突!!

『・・・・・』

赤い竜は空を飛んで距離を離す。
ここまで攻撃が意味を成さないとなると流石に赤い竜も警戒をせざるを得ない。
同時に赤い竜の脳裏に疑問が浮かぶ。
何故ココまで自分の攻撃がまるで通じないのか?
あまりにも理不尽で不自然、 不条理が過ぎる!!
理不尽、 不自然、 不条理の代名詞たる赤い竜がそう思いながらも策を練った。

『・・・グ、 グアアアアアアアアアアアアアア!!』

赤い竜は腹を裂いた!!
切腹!? 否!! 自らの内臓を引き摺り出したのだ!!
やはり切腹※3!? 否否!! 引き摺り出した内蔵をフェザーに向かって投げつけた!!


※3:内臓を掴み出す、 無念腹と言う切腹方式がある。


罪に濡れた内蔵!! 当たれば罪が体に流れ込み即死は免れない!!
だがフェザーは回避!! だが更に内蔵が追加され投擲される!!
フェザーは回避!! 投擲!! 回避!! 投擲!! 回避!! 投擲!! 回避!! 投擲!! 回避!!

『オノレェ・・・!!』

内蔵を抉り出しているが赤い竜は裂いている腹は疑似的な物なので
内蔵はイミテーションに近い!! 故に物凄い痛いだけで済む!!
だが痛い物は痛い!! 痛いから怯みはしないが腹が立つ!!

『ヌウウウウウウ!! ヤア!!』

赤い竜は自分の身体を滅茶苦茶に割いて血を周囲に撒き散らした!!
雨を避けられる人間は居ない!!

「ディスタンス!!」
『!?』

血がフェザーに当たる前に血が弾かれる。

『ナンダソレハ!?』
「教えない!!」
『!?』

読者諸賢には説明せねばなるまい、 フェザーが使ったのはディスタンス。
簡易的な個体空間パーソナルスペースと言って良い代物である。
簡単に言うならば自分の身を守るバリアの様な物である。
個体空間パーソナルスペースだが簡易的な物なので高位の決闘者には通じない代物だが
今回の様な毒を撒かれたりされた場合には有効である。

『アリエヌ!! サッキカラナンダ!? コチラノテガヨメテイルノカ!?』
「赤い竜は既に現代に3体は蘇っているし赤い竜への対応策は知っている!!」
『!?』

そう、 これまでの戦い方はシンゲツ・バロックに叩き込まれていたから
的確に行えていたのだ。

「・・・・・」

フェザーは一瞬、 思い出した。
バロックのしごきはとても辛かったが決して無茶はしなかったし
強くなっている実感が有った。

『フェザー、 強くなったらヴォイドを頼むぞ』

頭を撫でながら何度も言われた言葉だ。
ヴォイドは堕ちてしまった。
その事に寂しさを感じた。

『ヌオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』

口を開きフェザーを噛み砕こうとする赤い竜。

空に昇るステア・トゥ・ヘヴン

フェザーの個体空間パーソナルスペース
使わなくても勝てるが赤い竜に対して敬意を表したのだった。

小さな世界ミクロコスモス
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