上 下
1 / 495
チャプター1:デュエリスト・アフター・バトラー

バニッシュ・アフター・リバーフロー・アンド・ZAMXaww

しおりを挟む
時は再誕歴※1 7700年マーチ3日。


※1:聖人クライストが再誕してからを現した暦


ベネルクス王国証券取引所※2 一部上場企業※3 の決闘代行業※4 ブラック・シンゲツ・コーポレーション。


※2:株式会社ベネルクス王国取引所グループの子会社で
ベネルクス王国最大の証券取引所である。略称はベ証べしょう

※3:一部分が上場するのではなく市場第一部と市場第二部の事。
野球で例えるならば一軍、 二軍であり、 一部には条件を満たせば上場出来る。

※4:ベネルクス王国から端を発したヨーロッパ連合が制定した決闘法第五項
『決闘を行う者が何らかの理由で決闘を行えない場合
決闘代理人に決闘を代行させる事が可能』という条項に乗っ取り
決闘の代行業を運営組織化した物である、 ヨーロッパには現在千以上の決闘代行業者が存在する。


その最上階である7階の社長室に呼び出されたS級決闘者※5 フェザー。
彼は少年の頃から最年少決闘者として決闘代行を行い勝利し
ブラック・シンゲツ・コーポレーションを先代から支えて来た青年である。


※5:ヨーロッパ連合決闘代理人格付け機関
略称EUDRが規定する決闘代行人のランク。
S級はEUDRの格付けの中でも最高だが
格付け機関も近年多々増えており、 EUDRの規定は時代遅れとも
EUDRが他の機関よりも優れているのは
国が格付け査定金の補助を行うので安価で受けられる事だけと揶揄される。


フェザーはスーツを着て紙袋を持って来ている。
フェザーはまだ若い為、 新卒の社会人にも見えなくない。

「時間通りだな」

社長室の椅子※6 に座った二代目社長のシンゲツ・ヴォイドが舐める様にフェザーを見る。


※6:ヴォイドの社長就任の際に経費で買った物、 高級品。


「呼ばれたら来ますよ」

キッとヴォイドを睨むフェザー。

「社会人としての常識は有るんだなぁ・・・意外だよ」
「その紙袋は何だ?」

ヴォイドに仕えるA級決闘者、 フロッグ・タッドポラが武器のフレイル※7 を弄びながら尋ねる。


※7:柄となる長い棍棒と穀物と呼ばれる打撃部位、 二つを接合する継手から構成される打撃武器。
フロッグのフレイルは穀物が大量の鉄球になっている、 まともにぶつかったらA級決闘者でも危ない。


「張り子の虎※8 だな」
「あん?」


※8:張り子の虎と言うのは見せかけだけ凄いという嘲りの言葉である。
嘗て中国の虎『張』は毛並みをふわふわにさせて自分の身体を大きく見せる事で戦いを避けていた。
他の虎も真似をしたが次第に増長し暴れた結果、 次々と打ち倒されていったのだった。
まさに『張の不肖の子』と称され『張子の虎』が鈍り『張り子の虎』となった。
因みに見せかけだけ凄いが誉め言葉として使われる言葉としてスイミー・タクティスクが挙げられる。


「如何でも良い、 そんな事より貴様は今日限りで首だ」
「そうですか」

ヴォイドの宣告にあっさり答えるフェザー。

「S級決闘者だからって言って調子に乗っているのか?
それとも直ぐに就職先が見つかるとでも?」

フロッグがぐっぐ、 と笑う。

「その通り、 お前の首の理由は『社の意向に背いたから』だ
俺はお前に紹介状※10 や離職票※11 を書いてやる事は無い
同業他社に就職する事は出来ないだろう」


※10:コイツの紹介状に何の意味が?

※11:離職票とは、退職後に雇用保険の受給手続きをする際などに必要となる書類
渡さないのは犯罪です。


「同業他社に就職する事は無いですよ」

ヴォイドの言葉に涙を浮かべて答えるフェザー。

「若」
「社長と呼べ!!」

フェザーの言葉に激昂するヴォイド。

「・・・社長、 私は先代に世話になりました
その御恩に報いようと頑張って来ましたが、 もう貴方に着いて行けません」
「ふん、 確かにお前は凄い奴だよ、 全戦全勝とは行かないが
脅威の決闘代行成功率70%以上、 S級というだけはあるな」
「S級ならば俺ももう直ぐ昇格出来ますよ」

フロッグがぐっぐ、 と笑う。

「確かにお前は凄い決闘者、 しかし俺の言う事を聞かない」
「聞く訳が無いでしょう!!」

ヴォイドの言葉にフェザーが声を荒げる。

「八百長※12 をやれなんて!!」


※12:真剣な勝負事と見せかけて、 一方が故意に負ける卑劣極まりない勝負の真似事をすること。
語源はイギリス八百屋リーグが長期間に渡り野菜の賄賂※13で
決闘者の勝敗を左右して多大な利益を得ていた『八百屋長期決闘操作事件』である。

※13:イギリスは土壌中に腐植層が少なく痩せ地なので野菜は賄賂として機能する。


「金の為だ!! 我が社がもっと発展する為だ!!」
「無茶なんですよ!! 社長室にこんな高い机※14 や超高層ビル※15 を建てるなんて!!」


※14:ヴォイドの社長就任の際に経費で買った物、 黒檀製でお値段300万G。
融資に来た銀行員が煙草の灰を落とした時にヴォイドがマジギレして平謝りさせた。

※15:ヨーロッパ連合において4階建てのビルでも高層ビル。
ブラック・シンゲツ・コーポレーションの7階建てビルは狂気の産物と呼んでも差し支えが無い。


「我が社がもっと世間にアピールする為の先行投資だ!!
もっとこの会社をデカくするんだ!!」
「S級と言えども所詮は孤児、 もっと大きな視点を持たなければ」

フロッグがぐっぐ、 と笑う。

「大きな視点ですか、 俺には分かりませんね
先代の恩に報いたいだけですから、 そもそも決闘で態と負けるのは神誓※16 違反※17ですよね」


※16:神に誓う事、 神への誓いを故意に破れば死後地獄に堕ちる。

※17:決闘法第一項『決闘の際にはルールに乗っ取った公正明大を神に誓う』に違反する事を指す。


「神なんて居る訳有るか!!」
「な、 先代は!!」
「先代、 先代うっせぇわ!! お前はクビ!! さっさと社宅引き払って装備置いて出てけ!!」

ドンと、 黒檀の机に紙袋を置くフェザー。

「何だその紙袋は!!」

再度尋ねるフロッグ。

「社宅の鍵と決闘装束※18 です、 クリーニングしてあります」


※18:社内規定の決闘の際の制服。


紙袋から社宅の鍵と決闘装束を出すフェザー。

「備品は備品課に返却してあります」
「・・・・・ふ、 ふふん、 素直じゃないか」
「アンタが八百長なんてヴァカ※19 な事をしなければ良かったんですよ!!」


※19:とてつもなく酷い悪態、 語源はとある団体のとある愚行で有るとされるが
とある団体の母国が必死になって事実を抹消した為、 語源が分からなくなっている。
人に向かって言った場合、 裁判か決闘をほぼ確実に挑まれるだろうし
その場で殴りかかられても仕方ないだろう。


「なんだとぉ!?」
「止めろフロッグ、 所詮は無職の戯言だ」

フロッグを止めるヴォイド。
ヴォイドは引き出しから袋を出してフェザーの目の前に置く。

「退職金だ、 持って失せろ」
「社長!? 何でコイツに!?」

フロッグが叫ぶ。

「ベ証一部上場企業が社員に退職金も払わず追い出すなんて恥知らずな事出来るか!!」

ドン、 と紙袋からアワビを取り出し袋と共にヴォイドに差し出すフェザー。
人の頭を軽く超える大きさのアワビである、 1000万Gは軽く超える超高級品である。

「・・・何のつもりだ?」
「神誓に背いて迄金が欲しいのならばこの退職金は熨斗※20 をつけて返します」


※20:熨斗とは慶事における進物や贈答品に添える飾りである。
簡易的な作り物の飾りが一般的だが正式な作法では熨斗鮑と言う
儀礼的な方法で清められたアワビの加工品を添えた。
加工していないアワビを添えるのは『お前なんか尽くす礼なんかネーヨ』という嘲りの意味が込められる。
心尽くしにせよ、 嘲りにせよ高ければ高いアワビ程効果的とされる。


「・・・・・失せろ」

歯軋りをしながら声を絞り出すヴォイド。

「それではさようなら若、 地獄に堕ちろ」

No fingerサイン※21 をしながら社長室から立ち去った。


※21:手の甲を相手に向けて突き上げるサイン。
ヴァカが最大級の悪口ならばNo fingerサインは最大級の侮蔑のハンドサインである。
意味合いは余りにも汚らしい意味が有るのでここでは記す事が出来ない。


フェザーが立ち去った後にはぁぁぁぁと深いため息を吐いた後
ヴォイドはFワード※22 を連呼した。


※22:発言する事が罪とされる暴言。
人に向けて発言する事は殺されても文句は言えない大罪であり
現在ヴォイドが絶叫して気を紛らわせる用途でも天国での居住選考に響く。
魂を犯す言葉。 悪魔すら使う事を躊躇う。


ドン引きするフロッグ。

「あの野郎・・・あの野郎ッ!!」

ドンドンと机を叩く。
アワビを床に叩きつけようとするが持てない。

「畜生※23 !!」


※23:仏教において人間以外の動物全てを指す単語。


暫く暴れるヴォイドであった。







ブラック・シンゲツ・コーポレーションの玄関に出たフェザー。
社屋を見上げると上層階に設置されている社章が記された旗が凄い勢いで靡いている。

「フェザー、 仕事は如何したんだい?」

老いた警備員のコルが尋ねる。

「今日で仕事辞めた」
「あぁ・・・そうだったのかい・・・寂しくなるね・・・」

ほろりと涙を流すコル。

「若が新しい社長になってからこの会社は拡大したけども・・・何だかなぁ・・・」
「俺の力不足だよ・・・若を止められなかった」
「君のせいじゃないよ、 若が連れて来たチーズとか言うふざけた奴が若を唆したに違いない」

チーズとはヴォイドが何処からか拾って来た決闘者である。
格付けを無意味と断じ、 EUDRの格付けすら拒む男。
異国の不気味な衣装と兜、 KATANA※24 そして仮面を被ると言う不審者※25 の極みである。


※24:刀を模して造られた刀剣。
ヨーロッパでKATANAと言えばジュウサンヤ・ブラックスミス・ギルドの商品が有名。

※25:不審者を警戒する気持ちは大事だが過剰になり過ぎるのも問題である。
しかしながらこんな奴を見かけたら通報されても文句は言えないだろう。


「彼の実力は本物だよ、 格付けは無いがS級やAAA級※26 決闘者も降しているし」


※26:アメリカの格付け会社SPGRスピリットプアーグローバルレーティング
決闘代理人格付け等級の最高位。


「それでもわしは彼を好きにはなれないけどねぇ・・・これから君は如何する?」
「さぁ、 決めてません」
「そうか・・・元気でな」
「爺さんもな」

フェザーはコルに別れを告げた。
そして街の外れにある川に着いた、
フェザーは上着を脱ぐと川に飛び込んだ。
気でも狂ったのか? 否、 日本の諺にある『河童の川流れ※27』の実践である。


※27:日本の諺、 河童という日本の河川に住んでいる亜人種が
川で流されているのを人間達は揶揄したが河童にとっては流される事で
別の餌場に行く狙いがあった。
素人が熟練者を馬鹿にする事のおかしさを説いた諺だが
フェザーは川に流される事で別の街への引っ越しを目論んでいる。


フェザーは川に流されて別の街へと職を求める事にしたのだった。
身一つだが、 後先の事を考えても仕方ない。
ウィルパワー※28 の無駄※29 である、 ボーっとしながら流される事にしたのだった。


※28:意志の力である、 全ての生物が持っているとされるが人間は特にウィルパワーが強く
人間が万物の霊長と称されるのもウィルパワーの影響が大きい。
ウィルパワーを使いこなせれば単純な身体能力強化や超常的な魔法等
物理の限界を容易く超える事が可能、 勿論訓練は必要である。

※29:アメリカ最強のウィルパワーの持ち主、 ジョブズ氏は
ウィルパワーは思考すればする程、 減る為、 極力何も考えない方が良いと考え
服装の種類を減らしたり考える選択肢を減らしておりフェザーも実勢している、





一方その頃、 ブラック・シンゲツ・コーポレーション最上階社長室にて
ヴォイドは株主達に詰め寄られていた。

「な、 何だ一体!!」
「ヴォイド社長、 S級決闘者のフェザー氏を解雇したのは本当ですか?」

株主の一人がヴォイドに尋ねる。

「あ、 あぁ本当だ」
「困りますねぇ、 ヨーロッパ連合でも30人も居ないS級決闘者の彼を勝手に解雇するなんて」
「競合他社に引き抜かれたらどうするつもりですか? 業績が悪化しますよ?」
「そうそう、 この会社の業績が悪化したら株式を保有している我々が損をします」
「そんな事には耐えられませんねぇ」
「っ!! 奴には問題が有ったからクビにした!!」
「問題とは?」
「問題は・・・」

そこまで言ってヴォイドは口を閉ざした、 駄目だ、 言ったらアウト。
神は信じていないがそれを公言して神誓を破っていると告白すれば確実に終わる。
現状は断崖絶壁※30 だ。


※30:非常に危険な状況である。
語源はヨーロッパ神話におけるオーディン12神の倭国侵攻の際に
迫りくる富士山の奇襲を指し示す語句である。
この際に対応を誤ったスーパー・オーディンのミスにより
当時最先端の軍艦スキーズブラズニルが破壊される事態に陥り
いきなり窮地に立たされる事になり後の大敗に繋がった。
この事から危険な状況だからこそ対応を誤るなと言う意味も含まれる。


「・・・・・社の意向に背いた」
「お・は・な・しにならないわねぇ」

くるりと回った銀色のポニーテールの少女がやって来た。
彼女はツゴモリ・ミソカ、 長い歴史を持つツゴモリ・コングロマリットの若き長である。
ヴォイドとフェザーの幼馴染でもある。

「ツゴモリぃ・・・話を聞いてくれよ」
「悪いけどね、 フェザーを追い出したアンタにかける情なんてないと言いたい所だけど
私は優しいからね、 クラブ!!」
「はいお嬢!!」

ツゴモリの付き人のギャル※31 クラブが大金を取り出す。


※31:日本の渡来人被れ達の総称である。
日本の伝統を無視していると揶揄される事も有るが
渋谷、 原宿を実質的に支配しており幕府からは一目置かれる
実際、 日本と海外の文化が合わさりその戦闘能力は侮れない。


「この会社の経営が不安ならば私が株式を買い取ります」
「あぁ、 なら売ります」
「私も」

次々と株の売買が進む。

「何が・・・何が起きている!?」

ヴォイドもフロッグも困惑している。

「これで私がこの会社の株式の半分以上を手に入れた
私がこの会社の最高権力者ね!!」
「な、 なんだと!? そんな」
「黙れヴォイド、 集めた株券を買い取らせるぞ※32」


※32:グリーンメールと呼ばれる敵対的買収の方法の一つ。


「ぐ・・・お前・・・」
「ZAMXaww※33」


※33:相手を嘲笑う言葉、 語源はアルポ国のコニャック・ハキ将軍が
なろう国の武将ざまぁに戦いと挑んだ際に突如として地割れが発生。
地割れに落ちたざまぁに対する嘲りと言われている。
地震が多く、 地割れも国中で確認されていたにも関わらず
不注意で地中に落ちた事を今も尚せせら笑われている。


「さてと、 疲れちゃったな、 席退いてよ」
「ぐぅううううううううううう!!」

ツゴモリはヴォイドを立ち上がらせてゆったりと社長室の椅子に座った。

「良い椅子ねぇ・・・貴方には勿体無いわ」
「畜生・・・何でフェザーを首にしただけでこんな事に・・・」
「当然じゃないの?」

ツゴモリの言葉を聞き流しながら歯軋りをするヴォイドだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

劣等生のハイランカー

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す! 無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。 カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。 唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。 学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。 クラスメイトは全員ライバル! 卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである! そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。 それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。 難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。 かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。 「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」 学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。 「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」 時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。 制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。 そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。 (各20話編成) 1章:ダンジョン学園【完結】 2章:ダンジョンチルドレン【完結】 3章:大罪の権能【完結】 4章:暴食の力【完結】 5章:暗躍する嫉妬【完結】 6章:奇妙な共闘【完結】 7章:最弱種族の下剋上【完結】

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話

kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。 ※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。 ※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 異世界帰りのオッサン冒険者。 二見敬三。 彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。 彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。 彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。 そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。 S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。 オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

処理中です...