Re:incarnation

Mr.後困る

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FinalChapter:THE END

第273話【Not calculated】

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「シキ流抜刀術六の型 『散桜』」

突きの連撃で攪乱するヤグルマ。

「っ・・・」

ナイスガイはダメージを受けるも回復する。

「・・・・・」

互いに攻め手が無い、 急所に当てて一撃で倒せれば死ぬが
勇者達は歴戦の強者、 そう単純に事は進まない。

しかしながら勇者達も攻めあぐねている、 まるで隙が無い。
ヤグルマにとって一番避けたい展開は自分がやられてローズが袋叩きになる事。
そして勇者側はロダンが倒される事。

互いに攻める必要は無い。

長期戦になる、 筈なのだが・・・

「うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

ナリキンが前に出る。

「あ、 馬鹿!!」

バンメンが制するも時すでに遅し『赤炎』で頭を割られるナリキン。
間一髪、 バンメンが引っ張って致命傷は避けた。
頭から血が溢れる、 しかし回復するナリキン。

「てめぇ勝手な事するな!!」
「あぁ・・・あぁ・・・」

ナリキンは眼の焦点が合ってない。

「ナリキンは頭を強く打って昏倒しているらしい」
「ちぃ!!」
「怒るなバンメン、 クロスロードにはイレギュラーズの仲間が居るんだ
焦る気持ちも分かる」
「負けたら意味無」

言い終わるや否や突撃するロダン。

「は?」
「は?」
「え?」

困惑する勇者とヤグルマ。
当たり前である。
勇者側にとって最も避けたい展開であるロダンの死を起こそうとしているのか?
このチャンスをヤグルマは見逃さない、 すぐさまロダンに攻撃を行う。
そして勇者達はロダンの目的を察知。

【攻撃する時が一番の隙】

つまりヤグルマに攻撃を誘発させて隙を作るつもりだ。
すぐさまヤグルマを迎撃する。
ここでヤグルマも勇者達の目的を察知。

「シキ流抜刀術七の型 『橙色』」

橙色は滅多切りの技、 大人数を攻撃し返り討ちにする為の技である。
勇者達複数を相手にするのには適切な技だろう。
だがヤグルマはロダンを甘く見ていた。

ロダンは更に前に出て攻撃を受ける。

「あ」

当然ながら幾ら滅多切りと言っても攻撃は一度に一回。
刀をロダンは無理矢理体の中に押し込め攻撃を封じる。

そして勇者達の殺到、 ヤグルマは息絶えるのであった。

「げほ!! げほ!! リカバリー!!」

最強の回復魔法で自身の怪我を癒すロダン。

「大丈夫か?」
「げほ・・・だ、 大丈夫です!! それよりモルガナを!!」
「わか、 っていない!?」 
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