Re:incarnation

Mr.後困る

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FinalChapter:THE END

第256話【皮算用】

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クロスロードの惨状はとんでもない物で近辺からも人員が動員され
片付けに追われていた。

「はぁ・・・」

山田が疲れて休憩している。

「山田ぁ、 頑張って下さいよぉ・・・」

福島も疲れている様だった。

「・・・・・」

がくっ、 と立ち眩みをする京子。

「片付けとは言え仕事が貰えて良かったが・・・流石に腹減ったぁ・・・」
「そうだな・・・仕事が無くて全然食べてなかったし・・・本当に・・・はぁ・・・」
「でもサボったらお金貰えないし・・・」
「ほらーそこサボるなよー」

現場監督に怒られる三人。

「・・・・・イチジクの顔も堕ちたもんだな・・・」
「ソロと合流出来ていれば・・・」
「いや、 ソロは死んでいたのが発見されたらしい、 命拾いしたかもしれないぞ」
「そうか・・・」

遠い目をする山田。

「何処で道を間違えたのかな・・・」
「ギルドからも追い出されて・・・いや、 でもギルド無くなったから・・・
意外と良い感じなのか?」
「如何だろうな・・・何だかんだ生きているし運は良かったのか?」
「この惨状を見るとな・・・」

溜息を吐く三人。

「おい、 そこ」
「は、 はい!! 何でしょう!!」
「駄弁ってないで働け、 終わったら勇者様達が飯を奢って下さるそうだ」
「マジか・・・ありがたく頂きます!!」
「だから働け」
「「「はーい!!」」」

三人は働くのだった。




「前祝い?」
「はい、 スリム公爵が主催して食事会を開きたいと」

部屋で待機しているカヌーの元に伝令が来る。

「明日には魔王の元に向かわなくてはいけないと言うのに呑気なもんだ」
「ナイスガイ殿も賛同しているみたいで」
「・・・・・」

ちら、 とモーター達を見るカヌー。

「うーん、 参加しても良いんじゃ無いですか? 折角のお誘いですし」
「それもそうか、 我々は参加しよう」
「分かりました、 ではこれで」
「あぁ、 待て待て、 噂のロダンとやらは参加するのかね?」
「参加すると思います」
「そうか・・・分かった」

伝令が部屋から去って行く。

「ロダンとやらが参加するとどうなるの?」

エアラインが尋ねる。

「我々は魔王討伐に参加し、 勝利した折にはロダンとやらは
一躍勝利に貢献した英雄となるだろう、 ここでコネクションを作る」
「もう勝った後の皮算用ですか?」
「負ける事を想定する馬鹿が何処に居る」
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