Re:incarnation

Mr.後困る

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Chapter11:Founding and collapse of the country

閑話【でぶ二人】

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クロスロードのホテルの一室
【燻製ニシン】の画家どーたろうがスリムの肖像画を描いていた。

「できたぁ」
「どれどれ」

スリムが出来た肖像画を見る。

「うむ、 私のもちもち感が良く伝わる良い絵だ
ありがとう、 これは報酬だ」

ぽん、 と金貨袋を渡すスリム。

「ありがとー」
「うむ、 【燻製ニシン】を首になったらうちに来ると良い
専属の画家として雇ってあげよう」
「まだまだはたらくからいいよー、 じゃねー」

部屋から出ていくどーたろう。
入れ替わりにぽよんぽよんと部屋に入るスマート。
このホテルの部屋も改装してある為、 部屋のドアは非常に大きい。

「さっきのは・・・どーたろく君か?」
「暇だったから肖像画を描いて貰った、 良い出来だろう」
「確かにこれは見事ですね、 是非とも欲しい」
「やらないぞ、 所でスマート、 ガリガリとライトは?」
「部屋で待機してますよ」
「そうか・・・で? 調べてくれたか?」
「はい、 盗聴とか大丈夫ですか?」
「問題無いよ」
「分かりました」

スマートはスリムの前に幾つかの書類を出した。

「公国内の勇者に近しい人物の行動を全て洗い出しました
大公クラウン・ド・レリエール様を始め
オーウェン子爵の奥方であるスィー様
愛人や浮気相手、 使用人の一人残らず調べ上げました
調べ上げるのに15億弱かかりましたよ」
「安全の為だ、 それで?」
「全員シロです、 公国の中で裏切り者は誰一人居ません
当然ながら私の行動もここに記載されています
そもそも私はクラ銀の頭取ですから裏切る理由は有りませんがね」
「ライトもガリガリもシロだな・・・」
「当然貴方もシロです、 殆ど私と一緒に居ましたからね」
「当然だ、 公爵だから裏切る必要無し
しかし公国の中に裏切り者が居ないとなると一体何処から情報が漏れた?」
「やはり王国では?」
「そうなるか・・・まぁ公国に裏切り者が居ない事に胸を撫で下ろすとするか・・・」
「引き続き王国の調査を行います」
「いや、 引き続きじゃない」
「?」
「急がせろ、 金はどれだけ使っても良いから調べ上げてくれ」
「分かりました」
「うむ、 では君御飯は?」
「まだです」
「じゃあルームサービスを取ろうか」

ルームサービスのメニューを全て頼み食べ始めるスリムとスマートであった。
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