Re:incarnation

Mr.後困る

文字の大きさ
上 下
286 / 367
Chapter11:Founding and collapse of the country

第215話【wait】

しおりを挟む
「どうだった?」

ドアの隙間から様子を伺うロダン。

「囮に喰らい付いた、 如何やら煙や暗さとかは関係無いらしい」
「私の服~」

ロダン達はヘツブの服をはぎ取って人形に着せて様子を伺ったのだった。
結果は見事に撃ち抜かれた。

「五月蠅いな、 アンタ本人が射抜かれなかっただけマシだと思え」

ヘツブを睨みつけるモルガナ。

「ぐぬぬ・・・怪我を治してくれるって取引じゃなかったら断れたのに・・・」
「囮は失敗か・・・」
「じゃあ次は如何する?」
「見張られているのならば見張られていない所から抜け出せば良い」
「如何やって?」

ロダンは笑った。

「別ルートを開拓しよう」
「別ルート?」








一方その頃、 ムースの街から離れた森の中。
ネクロマンサー達が食事をしていた。

「すみません、 カルサリード様、 我々だけ食事を摂ってしまって・・・」
「気にするな、 アンデッドは食事を摂らないし
睡眠も必要無い、 お前達はきめ細やかな対応を心がければ良い
とは言っても支給されたソレ、 不味いだろう?」
「ははは・・・」

笑うネクロマンサー、 彼等は軍糧食はブロックの様な物であり
ぱさぱさであまりおいしく無かった。

「所で先程の人形は何だったのでしょうね」
「こちらの狙撃能力の見極めだろうな、 恐らくはな」
「まぁ近付いて来れる訳は無いでしょうね」

近付いたら仕事が楽になりますが、 とネクロマンサーは笑った。

「今回の仕事はさっきも言ったが待ちだ、 只管この場に釘付けにするんだ」
「了解しました」
「うむ、 では食べ終わったら交代しながら眠っていろ
体のメンテナンスは大事だ、 睡眠はきちんと取れ」
「カルサリード様は御休息は?」
「私は体内の神経系を切り替える事が出来る
休息を取らずに10日は集中する事が可能だ」
「???」
「脳みそが複数個あって交代交代で休息を取っていると言えば分かり易いか」
「何となく分かりました、 流石魔王様の技術力ですね」

ネクロマンサーが感心する。

「あぁそうだ、 バリケードは作っているか?」
「はい、 アンデッド達に命じて構築しつつあります
・・・そこから見えませんか?」
「視界を移動させる訳にはいかないからな、 集中を切らさない様にしている」
「流石です」
「バリケードが完成したら伝えろ」
「了解しました」
しおりを挟む

処理中です...