Re:incarnation

Mr.後困る

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Chapter11:Founding and collapse of the country

第205話【Article 15】

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「各国のギルド支部の支部長が死んだって話は知っているな?」
「新聞で見た、 それで?」
「この国のギルド支部の支部長も死んだんだが・・・
死ぬ前にとある場所に向かっていたらしい」
「とある場所?」
「あぁ、 ギルド支部長の側近が所有している小さな山に行こうとしていた
そして件の側近も行方を眩ませている」
「それが何か?」
「それでだな、 ギルド支部長がピンハネやら脱税やら何やら
後ろ暗い理由で貯め込んでいた資金、 一国の・・・・・何だっけ」
「GDPだな、 国内総生産だ」
「そうそうその国内総生産に匹敵する隠し財産
この国の支部長が隠していた財産が他国に比べて
国が押収した金額が少ないらしいんだ」
「つまり・・・どういう事?」
「複数の場所に金を隠していたんじゃないか? と言う事だ
そしてその隠し場所と言うのがギルド支部長の側近が所有していた小さな山と言う事だ
隠し財産は少なく見積もっても200億Gは確実とされている
どうだ? 一緒に探しに行かねぇか?」
「「行かない」」

即決で断るロダンとモルガナ。

「何で?」
「お金なら沢山有るし・・・」
「それにそれ、 ジェスター教国では普通に犯罪だぞ」
「マジで? だって盗賊を討伐して
盗賊が貯め込んでいた財産を奪い取っても罪にはならないだろ?」
「貴族法第15条に載っている
【窃盗またはその他の犯罪により王家を含む貴族
または国家が元々の持ち主である物品、 金銭等が奪われた際に
窃盗の犯人を捕まえた場合、 犯人の財産は全て持ち主に帰属する事になり
返還の義務が発生する、 違反した場合は国家反逆罪に当たる】
この場合、 支部長が貯め込んでいた金は脱税した金も含まれる
つまり国に納める筈だった金を盗んだ扱いになる
故にこの法が適用される事になる」
「マジか、 やべえな・・・」
「でもギルドの連中は向かっている奴も多いぞ」
「無知無学なんだろう、 そもそも200億なんて大金を奪い合うのは
倍率が高いから無事で居られる確率は極めて低い
そもそも仮にもしも200億手に入れらたとしても強盗とかが押し入って
後々の人生も生きづらくなる、 そもそも200億がそのまま金貨でポン
と置かれている事も無いだろう、 恐らくは金塊だと予想する
そうなると換金も・・・」
「分かった、 止めておくよ・・・アンタ等に協力を仰げないなら無理だろうしな」
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