Re:incarnation

Mr.後困る

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Chapter9:End of guild

第179話【Out of the window】

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「何が有った?」
「人が沢山居る・・・」

スリム公爵が金を準備する間
暇なのでロダン宅の周囲にやって来たカヌーとモーター。

「何か有ったのか?」
「はい、 少し昨日揉め事が有りまして
その事にロダン氏が関わっていると・・・」
「揉め事?」

人だかりの内の一人に尋ねるカヌー。

「昨日の戦闘、 気が付きませんでしたか?」
「いや、 全く・・・街中でか?」
「えぇ、 それで市内で地割れが起きていたり・・・」
「ロダンが対応したのか?」
「いえ、 ロダン氏の家に来ている勇者が対応したらしいのですが」
「何? そんな事私は知らないぞ」
「いや、 貴方が知らなくても・・・」
「何だと、 私はむぐ」

モーターに口を押えられて移動するカヌー。

「何だモーター!!」
「ここで勇者だって話したら大勢の記者達に質問攻めになりますよ・・・
自重しましょう」
「・・・ならばここでロダンを私のパーティに引き入れると
既成事実を作るのは如何だ?」
「いや、 中に居る勇者とやらが誰か分からないですし
揉め事になるかも・・・」
「くっ・・・ならば如何する?」
「一旦ホテルに戻ってスリム様に報告してみましょう」
「後手に回るじゃないか!!」

憤慨するカヌー。

「ですがあまり無茶は出来ませんよ・・・」
「くっ・・・仕方ない、 ここは下がろう・・・」

戻るカヌーとモーター。



「・・・・・」

それを屋敷の中から見守るロダン。

「ロダンさん、 記者会見の準備を手伝って下さいよ」
「あ、 す、 すみません」
「先にお昼にしませんか? 軽い軽食を作りました」

ベルーズがサンドイッチを持って来た。

「まぁ少し食べますか」

サンドイッチを頬張るロダン。

「玉子サンドですか・・・醤油が欲しいですね」
「それはもう卵焼きでは?」

簡単に食事を済ませて記者会見の準備を進めるロダン達。

「記者会見か・・・昔記者会見のやり方とか学校で習ったなぁ・・・」
「確かにやったやった」

カリエがしみじみとしてモルガナも続く。

「記者会見を起こさない様に問題を起こさない生き方は学校では教えてくれないの?」
「「それはあんまり・・・」」
「貴族って何かズレてるなぁ・・・」

花子がツッコミを入れる。

「さてと、 それでは準備も出来ましたしオーギュストの龍さんも呼んで
記者会見をしましょう」
「分かりました」
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