261 / 355
第二章:闇の攻撃
魔王会議
しおりを挟む
魔王城にて話し合う四天王と魔王。
「移転先は飛行城にするべきです
今後はイザという時に逃げられます」
黄色い鳥のような頭の鳥人イイッパナシが口火を切る。
「しゅるしゅる・・・海の底の海底城こそがふさわしいと思いますね
飛行城は揺れが激しい欠陥城らしいじゃないですか」
ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・フェイスロックが触手を動かしながら意見する。
「いや、 この場に留まり最後の一兵まで玉砕の覚悟で突っ切る!!
これが最良だと判断します。」
赤い悪魔アーマゲドンが熱弁する。
「否、 それは無理だ、 奴の強さは半端じゃない
そんな事をすれば皆殺しの憂き目に遭う」
魔王が反論する。
「しかし!! ヨモヤマバナシ様とサンテンリーダ様の仇を取らねばなりませぬ!!」
「しゅるしゅる・・・気持ちは分かるよアーマゲドン、 でも落ち着こうよ
ここは冷たくて頭も冴える海底城へ」
「いや、 そこは水棲生物しか住めないだろ、 俺達は行けん」
ツッコミを入れるイイッパナシ。
「・・・マントラ様、 意見をお聞きしたいのですが・・・」
アーマゲドンが恐る恐るマントラに問う。
マントラはバリゾーゴンを二回り大きくした隻眼の悪魔である。
「様は不要だ」
「い、 いえいえ!! 怪我で一線を退いたとは言え貴方は誰もが認める強者ですよ!!
呼び捨てなんか出来ませんよ!!」
「裏切り者は私の手で片付ける、 その禊を落さなければ
四天王とは言えない、 そうでなければ諸君らと肩を並べない」
「貴様の弟は前々から軽薄な奴だった
貴様の弟だから血縁を見て登用した私のミスだ、 気に病む事は無い」
魔王が諫める。
「兎も角だ、 四天王の半数が死ぬという異常事態に対処しなければならない
各々足の引っ張り合いはせずに魔族の未来の為に尽力して欲しい」
「はい!!」
「しゅる・・・分かっております」
「サンテンリーダ様の為にも頑張ります」
「弟の不忠を挽回します」
「うむ、 皆の意見を纏めても長期的な解決法にはならない
部下に良い場所を探す様に命じているがあまり良くは無いな」
「そうですか・・・」
魔王の発現に肩を落とすイイッパナシ。
「しゅるしゅる・・・バリゾーゴンはこの魔王城の正確な位置を知っていますが
直ぐに来るでしょうか? 我々を侮って直ぐには来ない可能性も・・・」
「希望的観測は好きでは無いし侮られるのも嫌いだ
だがしかしそうであってほしいと心から願いたい物だ・・・」
神の敵対者であるのにも関わらず祈りたいと言い出す魔王であった。
「移転先は飛行城にするべきです
今後はイザという時に逃げられます」
黄色い鳥のような頭の鳥人イイッパナシが口火を切る。
「しゅるしゅる・・・海の底の海底城こそがふさわしいと思いますね
飛行城は揺れが激しい欠陥城らしいじゃないですか」
ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・フェイスロックが触手を動かしながら意見する。
「いや、 この場に留まり最後の一兵まで玉砕の覚悟で突っ切る!!
これが最良だと判断します。」
赤い悪魔アーマゲドンが熱弁する。
「否、 それは無理だ、 奴の強さは半端じゃない
そんな事をすれば皆殺しの憂き目に遭う」
魔王が反論する。
「しかし!! ヨモヤマバナシ様とサンテンリーダ様の仇を取らねばなりませぬ!!」
「しゅるしゅる・・・気持ちは分かるよアーマゲドン、 でも落ち着こうよ
ここは冷たくて頭も冴える海底城へ」
「いや、 そこは水棲生物しか住めないだろ、 俺達は行けん」
ツッコミを入れるイイッパナシ。
「・・・マントラ様、 意見をお聞きしたいのですが・・・」
アーマゲドンが恐る恐るマントラに問う。
マントラはバリゾーゴンを二回り大きくした隻眼の悪魔である。
「様は不要だ」
「い、 いえいえ!! 怪我で一線を退いたとは言え貴方は誰もが認める強者ですよ!!
呼び捨てなんか出来ませんよ!!」
「裏切り者は私の手で片付ける、 その禊を落さなければ
四天王とは言えない、 そうでなければ諸君らと肩を並べない」
「貴様の弟は前々から軽薄な奴だった
貴様の弟だから血縁を見て登用した私のミスだ、 気に病む事は無い」
魔王が諫める。
「兎も角だ、 四天王の半数が死ぬという異常事態に対処しなければならない
各々足の引っ張り合いはせずに魔族の未来の為に尽力して欲しい」
「はい!!」
「しゅる・・・分かっております」
「サンテンリーダ様の為にも頑張ります」
「弟の不忠を挽回します」
「うむ、 皆の意見を纏めても長期的な解決法にはならない
部下に良い場所を探す様に命じているがあまり良くは無いな」
「そうですか・・・」
魔王の発現に肩を落とすイイッパナシ。
「しゅるしゅる・・・バリゾーゴンはこの魔王城の正確な位置を知っていますが
直ぐに来るでしょうか? 我々を侮って直ぐには来ない可能性も・・・」
「希望的観測は好きでは無いし侮られるのも嫌いだ
だがしかしそうであってほしいと心から願いたい物だ・・・」
神の敵対者であるのにも関わらず祈りたいと言い出す魔王であった。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
【取り下げ予定】愛されない妃ですので。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。
国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。
「僕はきみを愛していない」
はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。
『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。
(ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?)
そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。
しかも、別の人間になっている?
なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。
*年齢制限を18→15に変更しました。
宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました
悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。
クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。
婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。
そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。
そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯
王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。
シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
水滸幸伝 ~王倫・梁山泊にて予知夢を見る~
シャア・乙ナブル
歴史・時代
中国四大奇書のひとつ、水滸伝。
登場人物達が悲惨な結末を迎える展開が多いこの物語を幸せな方向へと書いてみたのがこの話です。
本来なら物語序盤で梁山泊の首領の座を奪われ命を落とす狭量で小心者の王倫(おうりん)。彼は何時の頃からか自分の身に起きるであろう出来事を夢で見るようになる。
さらには自分の余命まで知る事となり己を省みて一念発起。夢からの警鐘を活かして危機回避を目指しながら梁山泊には平穏をもたらそうと志す。そんな彼に影響を受け一人、また一人と新たな仲間が加わっていく。
残酷描写はないので苦手な方も安心。知略を駆使した壮大な駆け引きと予想を裏切る展開。何より好漢達が成長していく姿が面白い水滸伝がここに開幕。
この作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
アルファポリスで規約違反しないために気を付けていることメモ
youmery
エッセイ・ノンフィクション
アルファポリスで小説を投稿させてもらう中で、気を付けていることや気付いたことをメモしていきます。
小説を投稿しようとお考えの皆さんの参考になれば。
アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる