上 下
247 / 355
第十二章:ヴォルフガングの願い

これからが本番だ

しおりを挟む
「報告!! ピースメイカー様がバラバラにされました!!」
「あの遊び好きめ・・・」

本陣に待機していたヴォルフガングが伝令の報告に苦々しい顔をする。

「大丈夫か?」

ダーク・イタマエが尋ねる。

「どうせ遊んでやられたんだろう、 強いのに遊びが過ぎるから・・・」
「報告します!!」
「またか、 今度は何だ?」
「フェロシティー様が敗北し戦死しました!!」
「何だと!? まだ夜は明けていないぞ!!」

まだ早朝にすらなっていない夜更け。
闇が濃ければ濃い程強いフェロシティーが十分に力を発揮出来る。
それなのに既に敗北したフェロシティーに驚くダーク・イタマエ。

「相手は一体誰だ!?」
「それが・・・新手の男でして・・・」
「どんなスシブレードを使う!?」
「フェロシティー様の闇で全く周囲が見えず把握出来ませんでした・・・」
「くっ・・・フェロシティーが敗北したとなると私が出るしかないが・・・
そいつは今何処に?」
「フェロシティー様との交戦後に傷を負ったのか逃げました」
「・・・・・今はバルド達を追った方が良いか?」
「それが良いだろうな、 バルド達は今何処に?」
「突っ込んで来た馬車の中かと・・・馬車は見失いました」
「っ!!」

頭を抱えるヴォルフガング。

「ダーク・イタマエ、 探査用スシフィールドで探せないか?」
「これだけスシが飛び交う状況では情報量が多過ぎて私の頭が可笑しくなる、 無理だ」
「・・・・・」
「巨大な聖霊で戦略的破壊は出来ないのか?」
「戦略的破壊?」
「大規模破壊と言っても良いか」
「悪いがチャージに時間がかかる上に今じゃあ無理だ、 スシが足りない」
「そうか・・・ではどうする?」
「・・・・・僕達も出よう」
「自らの出撃ですか!?」
「あぁ・・・ダーク・イタマエも良いね?」
「スシ・トルーパーが倒されたんだ、 黙って見ている訳には行かないな」

そう言いながら二人は本陣の外に出た。

「ヴォルフガングだ!! いっけええええええええええええ!!」

本陣の外に出るとスシブレーダーや矢や魔法の嵐が飛び掛かって来た。

「ふん」

ヴォルフガングはスシブレードを回転させて聖霊を召喚して自分の身を守った。
ダーク・イタマエは次元間スシ・フィールドに隠れて攻撃をやり過ごして
再度出現し、 大量の包丁が仕込まれた巻き寿司を射出し大量の包丁で
反撃するのだった。

「さてとこれからが本番だ」
「あぁ、 後れを取るなよ」
「それを僕に言うのかダーク・イタマエ、 遊び好きのピースメーカーとは違うんだよ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【取り下げ予定】愛されない妃ですので。

ごろごろみかん。
恋愛
王妃になんて、望んでなったわけではない。 国王夫妻のリュシアンとミレーゼの関係は冷えきっていた。 「僕はきみを愛していない」 はっきりそう告げた彼は、ミレーゼ以外の女性を抱き、愛を囁いた。 『お飾り王妃』の名を戴くミレーゼだが、ある日彼女は側妃たちの諍いに巻き込まれ、命を落としてしまう。 (ああ、私の人生ってなんだったんだろう──?) そう思って人生に終止符を打ったミレーゼだったが、気がつくと結婚前に戻っていた。 しかも、別の人間になっている? なぜか見知らぬ伯爵令嬢になってしまったミレーゼだが、彼女は決意する。新たな人生、今度はリュシアンに関わることなく、平凡で優しい幸せを掴もう、と。 *年齢制限を18→15に変更しました。

宮廷外交官の天才令嬢、王子に愛想をつかれて婚約破棄されたあげく、実家まで追放されてケダモノ男爵に読み書きを教えることになりました

悠木真帆
恋愛
子爵令嬢のシャルティナ・ルーリックは宮廷外交官として日々忙しくはたらく毎日。 クールな見た目と頭の回転の速さからついたあだ名は氷の令嬢。 婚約者である王子カイル・ドルトラードを長らくほったらかしてしまうほど仕事に没頭していた。 そんなある日の夜会でシャルティナは王子から婚約破棄を宣言されてしまう。 そしてそのとなりには見知らぬ令嬢が⋯⋯ 王子の婚約者ではなくなった途端、シャルティナは宮廷外交官の立場まで失い、見かねた父の強引な勧めで冒険者あがりの男爵のところへ行くことになる。 シャルティナは宮廷外交官の実績を活かして辣腕を振るおうと張り切るが、男爵から命じられた任務は男爵に文字の読み書きを教えることだった⋯⋯

5歳で前世の記憶が混入してきた  --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--

ばふぉりん
ファンタジー
 「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜  五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は 「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」    この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。  剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。  そんな中、この五歳児が得たスキルは  □□□□  もはや文字ですら無かった ~~~~~~~~~~~~~~~~~  本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。  本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。  

舞姫アフターストーリー

初心なグミ@最強カップル連載中
恋愛
日本に帰国した豊太郎はエリスという存在の大きさに気づき、エリスの元に帰ろうとする。 ドイツに行ける程の金と権力を手に入れた豊太郎がエリスの家に行くとそこには……!? 三つの分岐から織り成す豊太郎の結末をどうぞ! ーーー 日本に帰国した豊太郎は、エリスが居ない現実に打ちひしがれていた。家に帰っても親はおろか、大好きだったエリスも居ない。同じ留学生仲間も豊太郎に飽きたのか、使い捨てのボロ雑巾の様に忘れる始末。そんな現実を嫌になった豊太郎は、捨てた筈のエリスを自分の力で取り戻そうと決意する。エリスと別れてから五年後……自分で海外に行ける程の権力と金を手に入れた豊太郎は、五年前にエリスと過ごした家に帰るが、そこにエリスは…… 三つの分岐があり、ハッピーエンド、メリーバッドエンド、バットエンドの三つがあります。 これはあくまで二次創作ということと、作者に原作を陥れる目的が無いことを押さえた上で読んで頂けると幸いです。

レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~

喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。 おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。 ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。 落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。 機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。 覚悟を決めてボスに挑む無二。 通販能力でからくも勝利する。 そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。 アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。 霧のモンスターには掃除機が大活躍。 異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。 カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。

装備製作系チートで異世界を自由に生きていきます

tera
ファンタジー
※まだまだまだまだ更新継続中! ※書籍の詳細はteraのツイッターまで!@tera_father ※第1巻〜7巻まで好評発売中!コミックス1巻も発売中! ※書影など、公開中! ある日、秋野冬至は異世界召喚に巻き込まれてしまった。 勇者召喚に巻き込まれた結果、チートの恩恵は無しだった。 スキルも何もない秋野冬至は一般人として生きていくことになる。 途方に暮れていた秋野冬至だが、手に持っていたアイテムの詳細が見えたり、インベントリが使えたりすることに気づく。 なんと、召喚前にやっていたゲームシステムをそっくりそのまま持っていたのだった。 その世界で秋野冬至にだけドロップアイテムとして誰かが倒した魔物の素材が拾え、お金も拾え、さらに秋野冬至だけが自由に装備を強化したり、錬金したり、ゲームのいいとこ取りみたいな事をできてしまう。

新訳:桃太郎

護武 倫太郎
ライト文芸
昔々、あるところに桃太郎という青年がいました。桃太郎は持ち前の正義感を武器に、犬、猿、雉の3匹のお供とともに鬼退治の旅に出ます。一方鬼の総大将の息子ブライも、棍棒を片手にあてもなく旅をしていました……。誰もが知る桃太郎の物語と似ているけど、ほんのちょっと異なる物語。

転生幼女は幸せを得る。

泡沫 ウィルベル
ファンタジー
私は死んだはずだった。だけど何故か赤ちゃんに!? 今度こそ、幸せになろうと誓ったはずなのに、求められてたのは魔法の素質がある跡取りの男の子だった。私は4歳で家を出され、森に捨てられた!?幸せなんてきっと無いんだ。そんな私に幸せをくれたのは王太子だった−−

処理中です...