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第十二章:ヴォルフガングの願い

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「うっひゃあ・・・流石だなぁ・・・きれーに壊滅状態だわぁ・・・」

ピースメイカーが呟いた。

「これほどの力が有るのならば我々が無駄に戦う必要は無かったのでは?」

ダークネスシ帝国側の兵達がぼやく。

「これ程の大技をほいほい使えるか、 溜めとか色々制約が有るんだよ
じゃあお前達、 バルド達を探して来い」
「いや、 これは既に死んでいるでしょう・・・」
「ならば死体を探して来い」
「・・・了解しました・・・」

兵達は渋々と瓦礫の山に向かって行った。




「・・・しかしこれは酷いな」

ヤミ・アプレンティス達が瓦礫の山を見渡す。

「あの聖霊・・・何という力だ・・・あ、 崩れた」

如何やら山の様に大きい聖霊は長時間の発動には耐えられない様だ。
バラバラになり小さな聖霊となってうぞうぞと這い回っている。
街中を取り囲んで逃げられない様にする構えだ。

「全く・・・心配性だなぁ・・・
こんな瓦礫の山の中では死んでいるに決まっているだろうに」
「居たぞ!! 街外れだ!!」

聖霊が感知した者を皆に伝えるヴォルフガング。
一斉に街外れに向かう聖霊とダークネスシ帝国軍。

街外れではバルド達を始めとしたスシブレーダー達が居て交戦を始めていた。
ヴォルフガングのスシの聖霊達は人型だが数十は軽く超えており
スシブレーダー達と合わせると数百は軽く超える。

健闘するバルド達は長時間の戦闘に耐えきった。
しかし多勢に無勢、 夜中になるまで戦闘は行われたが
バルド達は未だに苦戦を強いられていた。

「うわっ!!」

シャルにスシブレードが激突し倒れる。

「シャルうううううううううううううううううう!!」

ウェッジが叫び、 その隙を突いて聖霊が突貫して来る。
聖霊を容易く葬るバルドのスシブレード。

「ウェッジ!! 回収は私が!! ウェッジは皆のカバーを!!」
「くっ・・・頼みます!!」

ラルフの叫びに引いてウェッジがイクラリオンで狙撃を行う。
ウェッジのイクラリオンは制圧には役に立つのだが、 やはり多勢に無勢。

「もう駄目・・・」

エミリーが倒れる、 彼女のスシブレードのジュエリー・ボックスは
12個のスシブレードを操る物、 つまり普通のスシブレードの12倍
疲労が溜まるのだ、 こんなに長時間の戦いで良くぞ持ったと言う所だろうか。

「くっ・・・グリード!! 何人やられた!?」
「ナル、 マドカ、 エミリー、 ハウがぶっ倒れました!!
死んでませんけどヤバいっす!!」

ゾーバの言葉にグリードが叫ぶ。

「くっそおおおお!!」

ゾーバが絶叫する。
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