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第十一章:スシブレード・バトル・アソシエーション

ドラゴンと戦士

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ドラゴン。
それはこの世に存在するあらゆる生き物の中でも上位に存在すると言われる生き物である。
下等な者は使役される存在だが上位の者は魔王すら上回ると言う。
過去の英雄はドラゴンを倒して一人前とされる。
しかし現在ではドラゴンを倒すのは極めて危険な行為であり
ドラゴンを如何切り抜けてこそ一人前の英雄とされる
ドラゴンを倒せる者は英雄を超えた存在とされる。

何故か?
ドラゴンが倒され続け強いドラゴンだけが生き残っているからである。
という単純な話ではない、 弱いドラゴンも徒党を組む等して対策をする。
ドラゴンを殺しに行くという行為は崖から飛び降りると同義と考えて良いだろう。

今日、 崖から飛び降りるのは聖女の娘、 サイ。
彼女の母親の聖女もドラゴン退治はした事が無い、 対応した事は有るが
それでもドラゴンを退治した経験はない、 今、 彼女は母親を超える!!

「ふぅ・・・・・」

息を整えながらドラゴンスシが待つ山に登るサイ。
その表情は一切の奢りや逸りは無い、 立ち向かう意思がある。

「・・・・・」

感覚を研ぎ澄まし集中する。
そして!!

「酢飯の匂いッ!!」

飛び仰け反るサイ!!
サイが立っていた場所に白いドラゴンが降り立つ!!
巨大なマグロの切り身を抱えている!! 間違いない!! ドラゴンスシである!!

『ほう、 躱したか』
「喋!!・・・っては無い」

脳内に響く声!!
酢飯を媒介にした酢飯通信だ!!
闇寿司の技術だがそれを会得しているとは何という高度な知性か!!
恐るべしドラゴンスシ!!

『貴様は何者だ?』
「私はシャリ王国聖女パドメの娘、 サイ!!
貴方の首を頂きに馳せ参上した!! そのお首級頂こう!!」
『何と丁寧なアイサツ・・・・・!!
しかし無謀なりサイ、 人間がドラゴンに勝てると本気で思っているのか?』
「人間を舐めるな!!」
『ほう・・・ならば行くぞ!!』

ドラゴンスシが思い切り蹴り飛ばす!!
土煙が巻き上がり石が吹き飛ばれる!!
サイも吹っ飛ぶが後ろに下がってダメージを軽減する!!

『ほう、 中々やる!!』
「再三言うが舐めるな!!」

短剣をドラゴンスシに投げるサイ!!
ドラゴンスシの体に食い込む短剣!!
ドラゴンスシの体は柔らかい!! 剣が通じる!!

『ほう、 で? この程度の傷が何だと言うのだ?』

ドラゴンスシはマグロの切り身を片手に持って殴りかかって来た!!
切り身で攻撃すつのは強く無さそうだと読者諸賢は思うだろう!!
しかし圧倒的な質量が強いのは自明の理!! サイの命が危険だ!!
危うし!!
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