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第十一章:スシブレード・バトル・アソシエーション

蒸発した意思

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樽からオリーブオイルを泉に向かって流し込むサイ。

「おい、 何をするつもりだ?」
「・・・・・」
「何をするつもりだ!?」

ミンチが叫び、 手を伸ばす。
しかし巧みに躱して樽を投げつけてオリーブオイルをミンチの全身に浸透させるサイ。

「これは・・・オリーブオイル!?」
「その通り」

松明を投げるサイ、 オリーブオイルに引火する。

「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

絶叫するミンチ、 暴れ回り体中の水分が蒸発していく。

「これで終わりだな・・・」

勝利を確信しているサイ、 しかし警戒を怠らない。

「・・・・・!?」

視界が暗転するサイ。
何故!? それはミンチの蒸発した体を吸い込んだ事による弊害である。

「ぐぅ!?」

踏み止まろうとするが倒れるサイ。
そして意識が暗転する・・・・・





昔々ある所にランゴと言う少女がおりました。
ランゴは貧しい家の生まれで多くの兄弟達と一緒に暮らしていました。
ある時、 貧しい生活に耐えかねて家を飛び出したランゴは
路上生活者として暮らしていました。

ある時、 偶然お忍びの貴族を助けた事から
その貴族の御屋敷でメイドとして働く様になったランゴは
日々、 少しずつお屋敷の物を盗んでは売りさばき一財産を築いていました。
しかしある時盗みがバレてあわやしょっ引かれる所で
”闇”と出会いました、 ”闇”はランゴの盗んだ物の金額と同額でランゴを買うと
スシブレーダーとしての技を叩き込みました。
ランゴは新しくミンチと言う名前を手に入れました。

ミンチは力を欲しました、 力が有れば何でも出来る
力が無ければ何も成せない、 意味が無いのです。
故に彼女は力を手っ取り早く手に入れる為に何時もやっている方法
つまり盗んで力を手に入れる事にしました。
”闇”の持つ包丁を失くしたと嘘を吐いて盗んだ彼女は包丁を手に入れましたが
”闇”からは包丁を失くした罰で牢屋に閉じ込められてしまいました。

包丁の力に酔いしれた彼女は更なる力を得る為に多くのスシブレーダー達を殺し
溶かし取り込んで行きました、 そうして彼女は泉の様に大きく体積が有る姿になったのです。

「こ・・・れ・・・は・・・」

イメージが流れ込んで来る、 これはミンチの記憶なのだろうか。
頭が破裂しそうである。
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