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第十章:大海戦

前哨戦

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バルドと三崎がスシブレードを作っている間の数日間
ゴハン、 ハウ、 ケイ、 マドカ
グレン、 ナル、 エミリー、 そしてジューンとジューンの手下は街中に散らばって
敵戦力を削いでいた、 無論、 ただ削いでいる訳では無い。
それでは意味が無いのだ、 戦力差は開いている、 単純に戦っても
ジリ貧で負けるのだ、 しかし幸運な事にヘカトンケイルが
ジャイアント寿司を持って来てくれた。
闇寿司は誰でも使えるスシブレード、 それ故にスシブレードの心得が有れば
誰でも使えるのだ、 鹵獲に弱いのが弱点である。
加えてジャイアント寿司を運用しているのはソルジャースシ。
弱いスシブレーダーに強いスシブレードを与えて
戦力の向上を図るヘカトンケイルの戦術は今回はヘカトンケイルに悪い方に働いた。
そしてジューンは船を鹵獲する事に成功、 鹵獲と言っても
働きに出ている者を買収や脅して得た船を使っての海賊行為で
船を次々と手に入れているという形か。

当然ながらオーモリも黙っていない、 攻勢に入る。
しかし捕鯨船が出ている間はあまり船を出したがらない。
その為、 船に乗りながらジャイアント寿司で攻勢をかけるジューン達。
ジューン達は捕鯨船を回避しながら何とか逃げ延びつつ
オーモリ達は攻撃を受けてスシトルーパーが半減してしまう大打撃を受けたのだった。
ジューン達の仲間が三人捕鯨船に殺されるという犠牲は有ったが。

「ヘカトンケイル!! 出て来い!!」

オーモリが自分のアジトでヘカトンケイルが籠っている部屋のドアを乱打する。

「如何した?」
「お前が持ち込んだジャイアント寿司が奪われて使われて
こっちは大迷惑してるんだ!! 既に死人も出てる!!」
「だから何だ?」
「貴様ッ!!」

スシブレードを射出しようとするオーモリ。
しかし腕を先手を取って射抜かれた!! 貫通はしていないが青痣が出来ている。

「お前は勘違いをしている様だが
私は別にお前が不利になれば良いなと思ってジャイアント寿司を持ち込んだ訳では無い」
「じゃあ如何言う理屈で持ち込んだんだ!! 言って見ろ!!」
「お前達が恐れるあの巨大怪船、 確か捕鯨船とか呼んでいたか?
お前達からここを奪い取った後にアレの始末をしなければならない
と思っていたのだが・・・まさか奪われるとは予想外だった
泥棒なんて恥知らずな真似するとは思わなかった」
「予想外だったで済むか!! 俺と協調するのならばお前も戦え!!」
「ふむ・・・ならば良いだろう、 私も戦おう
しかし私の戦い方にいちゃもんをつけるなよ」
「結果を出せよ」
「心得た」

ヘカトンケイルは外に出た。
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