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第十章:大海戦

ダースシ・オーモリとは

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ジューンが説明を開始する。

「この街に住んでいるスシの暗黒卿、 ダースシ・オーモリは
暗殺を防ぐ為に毎日居場所を転々としている」
「暗殺?」
「闇のスシブレーダーには下剋上は日常茶飯事だ」
「裏社会でも暗殺予防に居場所を変えるのは常識だ」

ゾーバが口を出す。

「オーモリの場合は相手するのが面倒だという理由だ」
「何だそれは」
「それほどスシの暗黒卿の実力は高い、 何の策も無しに挑めば
まず間違い無く殺されるだろう
そして奴の取り巻きのスシトルーパーも厄介だ」
「強いのか?」
「いや、 強さはそれ程でもない
だがこのスシトルーパーはオーモリがスシの暗黒卿になる以前から
網元として雇っていた漁師達だ、 腕っ節は強く強靭な体
そして何よりオーモリを裏切らない、 数も多い」
「数はどの位だ?」
「30人前後って所だ、 ヤミ・マスターからヤミ・アプレンティス級まで
強さにバラつきが有るが厄介な事には変わりはない」
「ジューンの戦力は?」
「こっちの戦力はヤミ・マスター3人
ヤミ・アプレンティス25人、 そして俺の合計29人」
「そこに我々も加われば数では勝る」
「あぁ、 だがはっきり言ってこれでも正面切って戦っても勝ち目は無い」

断言するジューン。

「オーモリはそんなに強いのか?」
「スシの暗黒卿と戦った事が有るって噂のバルドに聞いて見れば良い」
「戦った・・・トゥーンウィに関しては勝ちを譲って貰った印象だね
セキユーは大怪我を負っていた、 今回はスシの暗黒卿との真剣勝負・・・」

ごくりと唾を飲むバルド。

「まず最初にオーモリのスシブレードについて話そう
奴のスシブレードはマグロ大盛りだ」
「何だそれは?」
「大量にマグロの切り身が乗っかったスシだ」
「大量に?」
「一つのシャリに何枚もマグロが乗っかった物を想像して貰えば良い」
「・・・・・想像するだけで馬鹿みたいな代物だな・・・強いの?」
「圧倒的質量を誇る為、 攻撃力は他のスシブレードとは桁違いだ」
「でもバランス悪そうだなぁ・・・色んな意味で」

高く重ねる事で造形としてアンバランス。
スシとしてもアンバランスである。

「そのアンバランスさを闇のパワーで補っている」
「なるほど・・・」
「そして単なるパワー押しの重量級のスシブレードでは無い
上に乗った大量のマグロが弾け飛び軽量級にシフトチェンジ
マグロによる射出攻撃等、 見た目に反して出来る事が多い」
「マグロを射出、 俺のイクラリオンみたいだな・・・」

ウェッジが呟く。

「イクラよりも質量が大きい、 相殺は無理だ」
「分かっている・・・」
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