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第八章:新たなる希望

語り掛ける寿司

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マグロ丼のスシブレードを次々と発射して来る男。
彼の名はデジャリック、 しかしもっぱらマグロ丼と呼ばれている。
元々は平凡な一兵士だったが闇寿司のパワーにより発狂してしまい
全く言葉を喋れなくなり、 近付く者に見境無く
マグロ丼を射出する狂気のスシブレーダーになってしまった。
それ故に名乗る事も出来ずにマグロ丼と呼ばれる。
トゥーンウィがずっとやみやみ言って
やみちゃんと呼ばれていたのと同じ理屈である
勿論寿司の暗黒卿の彼女と比べ、 格は落ちる。
しかし彼は近付く者にマグロ丼を打ち出す機械と化している!!
充分に脅威である!!
素早くご飯を盛り、 マグロを乗せて射出、 この間十秒もかかっていない!!

「くっ、 如何すれば・・・」
「・・・・・」

狼狽えるバルド達を後目に三崎は冷静にマグロ丼の行動を観察する。
如何やら一番近い者に向かってマグロ丼を射出する様だ。
そしてマグロ丼は恐ろしく速く、 曲がろうともしていない。
曲げた方が良い場合も有るのに直線のみである。
最初から曲がるつもりが無く速度に極振りしているのか
それとも最初から早過ぎて曲がれないのか不明だが
兎も角直線運動しか出来ないと見た。

「僕が囮になる!! その隙にエネルギー駆動の為の通路にスシブレードを打ち込め!!」
「良いの!?」
「安心しろ、 こっちも全力でやる!!」

マヨコーンを構え口笛を吹く三崎、 そして射出する!!
この口笛は唯の口笛では無い、 スシを戦艦と化す秘法に近いのだ!!
つまり三崎のスシブレードは普通よりも強い!!
激突するマグロ丼とマヨコーン、 鍔迫り合いが発生するも
数秒でマヨコーンが弾け飛びマグロ丼が三崎の頬を掠る。

「三崎さん!!」
「良いから早く行け!!」

続くマグロ丼をマヨコーンと相殺する三崎を背に
エネルギー駆動の為の通路を探すバルド達。

「こっちに穴が有る!!」
「こっちにもだ!!」

通路と思わしき穴は見つかる。
思った以上に簡単に見つかった、 しかし・・・
しかしこの穴にスシブレードを突っ込んで大丈夫なのだろうか?
この穴で合っているのか? そもそも今突っ込んで大丈夫なのか?
アポビオーシスが崩壊して自分達も巻き込まれないのか?
そんな疑問がバルド達の中に浮かぶ。

『バルドよ・・・』
「!?」

バルドに唐突に声が聞こえる!!

『スシを信じるのだ・・・スシの声を聞け・・・』
「スシの声・・・・・?」

スシブレーダーの中にはスシの声を聴く者が居ると言う。
バルドは今、 スシブレーダーとして覚醒しようとしている!!
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